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9414 日本BS放送

東証S
905円
前日比
-1
-0.11%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.2 0.71 3.31 410
時価総額 161億円
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BS11 Research Memo(5):2022年8月期は増収減益。各利益は計画を上回って着地(2)


■日本BS放送<9414>の業績の動向

4. 2022年8月期における取り組み
(1) レギュラー番組
2021年10月の番組改編では、3番組のレギュラー放送を開始した。歴史教養番組「偉人・素顔の履歴書」は放送開始直後からテレビ放送、配信ともに多くの視聴者に好評となった。YouTube限定コンテンツの「偉人・こぼれ噺」も配信した。また、ローカル鉄道沿線地域の振興を目的に始まった「鉄印」を集める紀行番組「私たち鉄印帳はじめます。」が好評のようだ。同番組は広報にも力を入れ、地元紙や地方版で大きく取り上げられるなど、全国的な認知度の拡大が見られたと言う。

また、(株)京都放送、東京メトロポリタンテレビジョン(株)との3社共同制作番組「京都画報」も好評であった。そのほか、2022年1月には製作委員会参加の「ラランド「有象無象SHOW」」の放送・配信を行い、同年7月にはトークバラエティ「植田鳥越 口は○○のもとTV」を放送開始するなど、コンテンツの拡充に努めた。

「ディスカバリー傑作選」では様々なジャンルのコンテンツを厳選し、放送している。ドラマジャンルの拡充にも努め、製作委員会参加作品の「パティシエさんとお嬢さん」「ねこ物件」、人気の高い国内ドラマ「牡丹と薔薇」、日本初放送の中国時代劇「双花伝~運命を分かつ姉妹~」、ヨーロッパミステリー「RIG45 絶海に潜む闇 シーズン2」等コンテンツを充実させた。スポーツ番組では、2022年に新たに設立された女子ソフトボール「JD.LEAGUE」の開幕戦や、長崎文化放送(株)との共同制作番組「長崎離島ゴルフ旅 ~五島列島 宇久・小値賀~」を放送した。

そのほか、人気番組である紀行・教養番組「京都浪漫 悠久の物語」「太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選」は放送100回を超えた。「大人のバイク時間MOTORISE」は「東京モーターサイクルショー」でトークステージやライブ配信も実施した。豪華ゲストを迎えコンサート形式で届ける「八代亜紀いい歌いい話」等の人気も高く、内容を一段充実して放送した。

(2) 特別番組
BS放送視聴者に人気の、歴史や紀行をテーマとした特別番組を多数放送した。同社は経営ビジョンである、「豊かで 癒される 教養・娯楽番組」を掲げており、東京メトロポリタンテレビジョンとの共同制作番組「東京藝大で教わる西洋美術の見かた」や、東京メトロポリタンテレビジョン、奈良テレビ放送(株)との3社共同制作の紀行・教養番組「万葉びとと令和の物語~中西進とめぐる奈良・世界遺産の旅~」、飛騨高山の魅力とウォーキングのポイントを届ける「楽しく1万歩!小京都日和」「にっぽん!推し活ライフ~トキメキ熱中女性たち~」等の特別番組を放送した。

毎年恒例にしている京都放送との共同制作番組「京都紅葉生中継2021~古都を照らす希望の「光」~」「京都夜桜生中継2022~その名が知られる桜物語~」に加え、「生中継 祇園祭山鉾巡行 前祭・後祭2022」等を放送した。さらに、過去最多15放送局とのコラボレーションを実現した「桜前線2022 全国キャスターリレー! ~知っておきたい桜スポット~」、三重テレビ放送(株)との共同制作番組「日本一やかましい祭り 石取祭 ~鉦や太鼓がふたたび鳴り響く、桑名の夏~」等、ローカル局とのコラボレーション施策も積極的に実施した。

(3) 報道番組
報道番組では「報道ライブ インサイドOUT」をリニューアルした。2021年10月から新サブキャスターを、2022年4月からは金曜日に新キャスターをそれぞれ迎えた。番組セットとタイトルロゴを変更するとともに「速報ニュース インサイドOUT」との連動を深め、「報道ライブ インサイドOUT 鈴木哲夫の永田町ショータイム」を2022年4月より放送開始し、内容の強化に取り組んだ。

(4) アニメ関連事業
アニメ関連事業においては、「ANIME+」枠で製作委員会出資作品を含む毎クール40タイトル以上のアニメ関連番組を放送している。「アニメプラス」枠では「境界戦機」、「キッズアニメ∞(むげんだい)」枠では「スーパーウィングス ミッションチーム」等を放送した。年末年始には、同社主催「Animelo Summer Live 2021 -COLORS-」をテレビ独占放送したほか、人気のアニメ作品を多数放送し、人気作品の特別編成を行った。加えて、エンターテインメント情報番組「アニゲー☆イレブン!」、アニメソング番組「Anison Days」等、幅広い年齢層のファンのニーズに応える様々な切り口でアニメ関連番組を放送した。

また、「AnimeJapan2022」や「とちてれ☆アニメフェスタ!2022」等のアニメイベントへの出展や協賛等の幅広い展開も実施した。読み聞かせ番組「今日のえほん」は、グループ会社である理論社、国土社の児童書を映像化し放送し、「BS11+」や「BS11」公式YouTubeチャンネルでの配信も行った。

5. 費用の状況
番組関連費用については、幅広い視聴年齢層のニーズに対応したコンテンツジャンルの充実によって、番組購入費は前期比8.5%増の414百万円となった。番組制作費については、新規レギュラー番組や特別番組、配信コンテンツ等の制作を強化したことによって前期比15.7%増の3,286百万円となった。

広告関連費用に占める広告宣伝費は前期比7.0%増の884百万円、販売促進費は4.9%増の42百万円となった。広告宣伝費は、同社の15周年施策を含めた新聞やWeb、交通広告等による広告宣伝のほか、イベント協賛等による費用である。新聞広告、Web広告、電子番組表(EPG)広告といった従来広告のほか番組専用SNSで積極的な発信を行うなど広報活動の幅を広げており、費用対効果の観点からもかなり効果的な宣伝活動となっているもようだ。宣伝チャネルが多様化するなか、新たな広報宣伝のノウハウを積み上げていると言える。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

《NS》

 提供:フィスコ

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