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宇徳 Research Memo(1):MOLグループJEXから物流・倉庫・不動産事業を譲受


宇徳<9358>は、1890年(明治23年)に神奈川県横浜で創業。港湾荷役、はしけ運送等の港湾運送事業を核に、重量物の輸送・据付から建設までのプラント事業、そして、通関・倉庫・陸運等の物流事業を発展・拡大させてきた。港湾、プラント・物流の総合力により、重量貨物の搬出、陸上輸送、はしけ輸送、専門船への積込、現地での機器輸送・据付までをすべて行う、「直営一貫作業サービス」を強みとしている。営業収入の内訳は、港湾事業が42.3%、プラント・物流事業が56.7%、その他が1.0%になる。

商船三井<9104>が株式の3分の2を所有するMOLグループ会社であり、1968年以来、商船三井の専用ターミナルのオペレーションに従事している。2011年4月にMOLグループの国際コンテナターミナル(株)と合併した。2016年10月には、同グループの(株)ジャパンエキスプレス(以下、JEX)の一部事業を譲受した。

日本の海運3社は、コンテナ船事業の統合を決め、2017年7月に合弁会社を設立し、2018年4月から共同サービスを開始する。スケールメリットを追求し、コストを削減することで1,100億円のシナジー効果実現を目指す。また、3社は、2017年4月に新たに結成される国際共同運航連合「ザ・アライアンス」のメンバーとなる。他の2つのアライアンスに比べ、規模の面で劣るため、定期船にターミナルと物流を加えたビジネスを一体として提供することで安定的な収益を生み出すことを基本戦略とする。

2017年3月期第2四半期の業績は、営業収入が前年同期比5.9%減の23,077百万円、経常利益が同20.5%減の1,242百万円であった。期初予想比では、営業収入が2.2%の未達だったものの、経常利益は3.5%上回った。通期予想は、営業収入が49,400百万円(前期比4.1%増)、経常利益がほぼ横ばいの3,100百万円という期初予想を据え置いた。第2四半期で固定資産売却益を計上したことから、第2四半期の親会社株主に帰属する四半期純利益が前年同期比14.3%増となったが、通期予想では親会社株主に帰属する当期純利益は変更なしとしている。

2017年3月期は、1株当たり当期純利益48.56円、1株当たり配当金9円を計画している。今第2四半期の1株当たり純資産は611.04円であった。自己資本比率が72.1%と財務の安全性が高い。

■Check Point
・東証1部上場の倉庫・運輸関連企業では高めのROE
・日本の海運3社がコンテナ船事業を統合へ
・今第2四半期実績はほぼ予想どおり、通期予想を据え置く

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《YF》

 提供:フィスコ

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