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8798 アドバンスクリエイト

東証P
983円
前日比
-54
-5.21%
PTS
1,002円
23:58 04/26
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
24.0 4.98 3.56 16.74
時価総額 222億円
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決算発表予定日

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アドクリ Research Memo(5):全事業セグメントが増収、注力中のASP事業は順調に契約数を伸ばす


■アドバンスクリエイト<8798>の業績動向

2. 事業セグメント別動向
(1) 保険代理店事業
保険代理店事業は積極的かつ効率的なWebプロモーションを実施したことにより、売上高で前年同期比6.4%増、営業利益で同41.4%増と増収増益となった。売上高の主な増収要因は、「保険市場」の広告出稿が好調に推移したことによる社内売上高の増加が主因となっている(「保険市場」の広告収入の一定割合は保険代理店事業に計上)。売上高の内訳を見ると、外部顧客向け売上高が前年同期比1.5%増の4,006百万円、内部売上高が同49.3%増の673百万円となっている。また、利益率の上昇要因についても、効率的なWebプロモーションを実施できたことに加えて、社内売上高の増加が要因と見られる。

申込ANP(新契約年換算保険料)※は、前年同期比11.7%減の4,109百万円と4年ぶりに減少に転じた。外貨建て年金保険など貯蓄性の高い保険商品の販売が、利回り低下によって減少したことが要因と見られる。販売チャネル別では直営店舗による対面販売が同29.0%減の1,886百万円と減少した一方で、非対面販売が同3.4%増の1,355百万円、提携代理店による協業販売が同26.2%増の867百万円となった。

※ANP(Annualized New business Premium):新規契約分の年換算保険料。例えば、月額保険料が5,000円の場合、ANPは6万円となる。


直営店では、2019年4月より平日営業(土日祝日休業)体制に変更した影響が残っているほか、外貨建て年金保険の販売が落ち込んだこと、期末にかけては新型コロナウイルス感染拡大の影響で面談件数そのものが減少したことなどが減少要因となった。なお、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、インターネットを活用したビデオ通話による保険相談サービス「オンライン面談」を開始しており、4月以降はオンライン面談の予約が急拡大している。

非対面販売については、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあって、期末にかけて医療保険やネット完結型の生命保険の販売が大きく伸長した。また、提携代理店との協業販売については、同社からの送客数増加や提携代理店の増加もあって2ケタ成長が続いている。なお、2020年9月期第2四半期末の保有契約件数は前年同期比4.0%増の556千件と着実に積み上がっている。

(2) ASP事業
ASP事業の売上高は前年同期比446.7%増の97百万円、営業利益は12百万円(前年同期は22百万円の損失)となった。当第2四半期末の契約ID数は、「御用聞き」が前年同期比3.2倍増の2,487件、前第3四半期からサービスを開始した「丁稚」が4,750件といずれも伸長した。このうち、「御用聞き」については既に代理店が他社製の顧客管理ソフトを導入しているケースがほとんどのため、乗り換えをどのように進めていくかが成長のカギを握ることになる。一方で、「丁稚」については業務効率の向上や顧客満足度の向上に直結することから、順調に契約件数を伸ばしている。

同社では、販売施策として提携代理店へのアプローチに加えて、新たに生命保険会社を通じた紹介案件の獲得にも注力すべく、2019年12月より保険会社向けに商品説明会などを開始した。年明け以降、新型コロナウイルス感染拡大によって保険会社からの顧客紹介の動きは止まった状態であるが、コロナウイルス終息後には契約数の拡大が期待される。

(3) メディア事業
メディア事業の売上高は前年同期比40.8%増の1,265百万円、営業利益は同33.9%減の139百万円となった。保険選びサイト「保険市場」への広告出稿が引き続き好調に推移したことで大幅増収となったが、利益面では広告原価の増加や体制強化に伴う販管費の増加等により減益となった。

(4) 再保険事業
再保険事業の売上高は前年同期比9.1%増の415百万円、営業利益は同33.6%増の57百万円となった。再保険契約額の積み上げによって売上高は順調に増加し、利益面でも3期ぶりに増益に転じた。2020年9月期第2四半期末時点における契約先企業は11社(生命保険8社、損害保険2社、少額短期保険1社)で、前期末比横ばい水準となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《EY》

 提供:フィスコ

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