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8260 井筒屋

東証S
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インバウンド完全復活へ、中国人団体客のカムバックで狙える妙味株7選 <株探トップ特集>


―ついに日本向け団体旅行の解禁発表、宿泊・レジャー・外食など幅広い業種に恩恵―

 インバウンド完全復活の道筋が見えてきた。昨年10月の水際対策緩和を境に日本を訪れる外国人旅行者は急増しており、6月の訪日外客数はコロナ禍以降で初めて200万人を突破。上半期累計では1000万人の大台に乗せた。そして直近、この流れを更に後押しすることが期待される情報が飛び込んできた。ここにきて、中国政府がこれまで中止していた日本向け団体旅行の再開を発表したのだ。株式市場では、物色テーマとしての人気がここ落ち着きをみせていたインバウンド関連株に再び光が当たっている。

●上半期訪日客1000万人超、中国客回復の伸びしろ大きい

 中国は8月10日、日本への団体旅行を解禁すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止した2020年1月以来、約3年半ぶりの解禁となる。コロナ禍前まで訪日旅行者の多くを占め、高額商品などを大量購入する「爆買い」が話題となった中国人観光客が本格的に戻ってくることになり、インバウンド需要の一段の回復が期待される。

 今回、中国が団体旅行解禁の対象としたのは日本に加え、米国や英国、ドイツ、インド、韓国など78ヵ国・地域。ゼロコロナ政策の終了後、今年2月に海外への団体旅行を一部再開したが、その際は対象国に日本は含まれなかった。現在、日中両国の間にさまざまな懸案事項が存在するなか、このタイミングでの解禁はサプライズだったが、中国側の思惑として自国内のオーバーツーリズム解消を狙ったとの見方もある。

 日本政府観光局によると今年1-6月累計の訪日外客数は1071万2000人(推計値)と、上半期としてはコロナ禍前19年以来の1000万人超えとなった。そのうち、全体に占める中国人の割合は5.5%(韓国29.2%、台湾16.5%、米国9.0%)。19年上半期(1663万3614人、確定値)が27.2%(韓国23.2%、台湾14.9%、米国5.2%)だっただけに、今後の中国人客回復の伸びしろは大きく、インバウンド復活に向け弾みがつきそうだ。今回、インバウンド関連に位置づけられる中小型株を7銘柄ピックアップした。

●妙味株7銘柄

 エアトリ <6191> [東証P]は旅行予約サイトの運営を主力に、傘下のインバウンドプラットフォーム <5587> [東証G]で訪日旅行者向けWi-Fiレンタルサービスを展開。インバウPFは8月30日に東証グロース市場へ新規上場する予定だ。エアトリはグループ会社のIPOを相次ぎ実現させており、メルマガ大手まぐまぐ <4059> [東証S]やソフト開発のハイブリッドテクノロジーズ <4260> [東証G]がある。14日に発表した第3四半期累計決算は、旅行需要の回復を追い風に営業5割増益と絶好調だった。

 京都ホテル <9723> [東証S]はホテルオークラ系の名門ホテル。「ホテルオークラ京都」「からすま京都ホテル」を運営する。10日に発表した第1四半期決算は全国旅行支援やインバウンド増加を受け、営業損益は前年同期の赤字から3億2000万円の黒字に転換。通期計画(2億7000万円)を大きく上回った。足もと営業活動の再開や社内体制の強化を図るなど、更なる観光需要の回復を捉えるべく取り組みを進めている。今期は4期ぶり復配を見込んでいる。

 井筒屋 <8260> [東証S]は北九州地盤の 百貨店。インバウンド株として大手百貨店が注目を浴びることが多いが、中小型の同社も見逃せない。業績は既にコロナ禍からの利益V字回復を達成。今後はSNSによる販促や井筒屋アプリ導入といったデジタル施策のほか、売り場活性化や業務効率化など各種取り組みを加速させ、更なる成長を目指す構えにある。今期は減益を見込むが、進行中の中期経営計画(最終年度25年2月期)の目標通り。目先インバウンド需要の追い風もあり、第1四半期時点で純利益の対通期進捗率は5割超に達する。

 日本スキー場開発 <6040> [東証G]は白馬八方尾根スキー場を含むリゾートエリア「HAKUBA VALLEY(白馬バレー)」など、長野県を中心に群馬県、岐阜県、宮城県でスキー場を運営。夏シーズンの来場者増やインバウンド客の回復を理由に、今年3月に23年7月期通期見通しの上方修正を発表。6月に発表した第3四半期累計決算では最終3.8倍増益となり、業績の回復ぶりが印象付けられた。その後7月には株主優待の拡充を明らかにした。

 サツドラホールディングス <3544> [東証P]は北海道地盤のドラッグストア。訪日旅行者に対応した「インバウンドフォーマット店舗」を観光地などで展開している。5月期決算企業の同社は6月に前期決算と今期見通しを発表。前期は新型コロナ関連商品の評価損計上で大幅な営業減益となったが、今期は一転大幅増益で4期ぶりに最高益を更新する見通し。会社側ではインバウンド需要の回復は一層進むと見込み、ライフスタイルの変化で影響を受けた化粧品などの需要も徐々に回復すると想定している。

 ギフトホールディングス <9279> [東証P]は「町田商店」「豚山」などのラーメン店を運営。コロナ禍の打撃を受けた外食産業は足もと回復基調にあるが、特に海外でも人気が高いラーメンを手掛ける企業の好業績が目立っている。ギフトHDの上期業績は前年同期比3割超の増収・営業増益で着地。直営店の出店加速や、運営ノウハウを提供する「プロデュース店」の新規オーナー開拓が奏功した。上期に直営店は15店舗の純増、プロデュース店は33店舗の純増となった。

 まんだらけ <2652> [東証S]はマンガ古書店の最大手。キャラクターグッズや玩具なども販売しており、海外のマンガ・アニメ人気を追い風に業績を伸ばしている。国内外からの客足増加を背景に店頭販売が好調で、月次売上高は前年同月比2~3割前後の高い伸びを継続。14日に発表した第3四半期累計決算は、売上高が前年同期比2割増の95億2500万円、営業利益が同2.2倍の14億7200万円となった。株価は昨年10月の水際対策緩和と時を同じくして上げ足を加速させ、足もと上場来高値圏での推移を続けている。

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