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8137 サンワテクノス

東証P
2,198円
前日比
+4
+0.18%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
6.9 0.71 4.32 47.94
時価総額 353億円
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明治電機工業
決算発表予定日

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サンワテクノス Research Memo(3):地域別では中国が回復、業界別では半導体・FPD関連業界向けが増加


■業績の動向

2. 部門別・業界別、地域別動向の詳細
サンワテクノス<8137>は売上高について、取扱商品別に電機・電子・機械の3部門に分けて内訳を開示しているほか、地域別セグメント情報として売上高及び営業利益、また、参考情報として業界別売上構成比と増減動向について開示している。

(1) 部門別売上高の動向
電機部門の主な商材は、サーボモーターやモーションコントローラ、プログラマブルコントローラ、インバータ、パワーコンディショナなどが挙げられる。売上高は環境エネルギー業界向けが減少したものの、国内及び中国の産業機械業界向け及び国内の情報通信業界向け電機品の販売増加により、前年同期比2.2%増の10,793百万円と2期ぶりに増収に転じた。

電子部門の主な商材は、コンデンサやコネクタ、リレー、スイッチなどの一般電子部品のほか、ファンモーターやステッピングモーター、LED、電源装置、ヒートシンクなど多岐にわたっている。売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、国内の自動車(車載)業界向けが大きく落ち込んだほか、国内及び米国のアミューズメント業界向けについても同様に大きく落ち込んだことで、前年同期比11.9%減の46,249百万円となった。

機械部門の主な商材は安川電機<6506>のロボットのほか搬送装置や減速機などが挙げられる。売上高は、国内で産業機械業界向け設備機器の販売が減少したものの、国内及び台湾でFPD関連業界向け設備機器の販売が増加し、前年同期比4.3%増の4,770百万円と2期ぶりの増収に転じた。

(2) 業界別売上構成比と売上増減動向
業界別売上構成比の上位を見ると、主力のFA・産業機器業界向けは前年同期の36.6%から38.2%に上昇し、売上高はほぼ横ばい水準となった。中国での設備投資関連の需要がいち早く回復したほか、国内でもロボット化投資の受注が堅調に推移したことが要因だ。また、半導体・FPD関連業界向けは、国内及び中国向けの受注が堅調に推移し前年同期比1ケタ増収となったほか、食品業界向けについても増収となった。

一方、自動車(車載)業界向けについては売上比が前年同期の22.8%から20.4%に低下し、売上高は前年同期比2割弱の減収となった。顧客先で生産調整を実施したことが要因だが、第2四半期以降は徐々に稼働率も上昇し、10月時点では前年同期並みの水準まで回復している。また、アミューズメント業界向けについても売上比は低いものの、売上高は前年同期比5割強の減収になったと見られる。売上比から試算すると、減収分の約半分は自動車(車載)業界、約2割はアミューズメント業界向けの減収によるものだったと試算される。

(3) 地域別売上高・利益動向
日本の売上高は前年同期比8.2%減の49,445百万円、営業利益は同10.5%減の474百万円と減収減益が続いた。産業機械業界向け及び情報通信業界向けの電機品、FPD関連業界向け及び産業機械向けの設備機器の販売が増加したものの、自動車(車載)業界向け及びアミューズメント業界向け電子部品の減少や、産業機械業界向け生産設備の販売減少が減収減益要因となった。

アジアの売上高は前年同期比3.4%増の16,788百万円、営業利益は同30.7%増の377百万円と地域別では唯一、増収増益となった。産業機械業界向け及びアミューズメント業界向け電子部品の販売は減少したものの、産業機械業界向け電機品、産業機械業界向け及び半導体関連業界向けの電子部品、FPD関連業界向け設備機器の販売が増加した。国別では、売上高の7割強を占める中国向けが太陽電池用製造装置の受注増等により増収増益となった。

欧米の売上高は前年同期比35.0%減の2,435百万円、営業利益は同51.5%減の17百万円となった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により米国カジノ市場が打撃を受け、アミューズメント向け電子部品の販売が大きく落ち込んだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《EY》

 提供:フィスコ

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