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7819 粧美堂

東証S
577円
前日比
-3
-0.52%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
10.6 1.26 3.47 52.08
時価総額 77.4億円
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決算発表予定日

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粧美堂 Research Memo(4):2023年9月期2Q累計は大幅増収効果で為替影響を吸収して営業増益


■業績動向

1. 2023年9月期第2四半期累計の業績概要
粧美堂<7819>の2023年9月期第2四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比24.1%増の10,027百万円、営業利益が同8.0%増の573百万円、経常利益が同8.8%減の482百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同2.7%減の312百万円だった。為替の円安影響や物流費の増加などのマイナス要因があったが、自社企画商品が同33.2%増収と大幅伸長し、大幅増収効果でマイナス要因を吸収して営業増益で着地した。

コロナ禍が収束した後の消費の正常化の流れに加えて、商品企画力の向上による自社企画商品の拡販や取引先・商品を中心とする「選択と集中」など経営基盤強化策が順調に進展した。なお売上総利益は前年同期比9.6%増加したが、売上総利益率は26.7%で同3.5ポイント低下した。為替の円安影響やOEMビジネスの拡大などにより売上総利益率が低下したが、OEMビジネスは受注生産で返品がないため在庫処分リスクがなく、安定収益源となる。販管費は販売促進費(同11.1%増加)や物流費(同23.4%増加)を中心に同10.1%増加したが、販管費率は21.0%で同2.7ポイント低下した。経常利益と親会社株主に帰属する四半期純利益は、営業外での為替デリバティブ取引の時価評価に伴う為替差損益の悪化(前年同期の為替差益13百万円に対して為替差損97百万円を計上)により、いずれも小幅に減益となった。

2. 売上の動向
売上高の内訳として商品別に見ると、化粧品・化粧雑貨は前年同期比20.9%増の6,706百万円、コンタクトレンズ関連は同3.5%増の1,267百万円、服飾雑貨は同72.4%増の1,514百万円、その他は同24.6%増の539百万円だった。化粧品・化粧雑貨はメインユーザーである若年層の女性の外出機会増加や重点販売先への営業強化策などにより、注力カテゴリーであるネイルケア・ネイルアート・前髪関連商材を中心としたヘアケア、ヘアアクセサリー、ふたえまぶた用化粧品、キッズコスメなどが好調に推移したことから大幅増収となった。コンタクトレンズ関連は小幅増収にとどまった。国内市場は中国市場がロックダウンの影響を受けた。服飾雑貨はキャラクターをあしらったバッグ・ポーチ類が好調に推移し、仕様変更に伴う単価上昇も寄与した。その他は入園・入学関連用品が好調だった。

3. 財務状況
財務面で見ると、2023年9月期第2四半期末の資産合計は前期末比548百万円増加して15,306百万円となった。為替予約が584百万円減少した一方で、商流改善に伴って受取手形及び売掛金が253百万円増加、商品及び製品が402百万円増加、その他流動資産が650百万円増加した。負債合計は同724百万円増加して9,502百万円となった。主に短期借入金が800百万円増加、長期借入金が158百万円増加した。売上の大幅増加に伴う収支ズレ拡大に伴い、増加運転資金の借入を実行した。有利子負債合計は同987百万円増加して6,166百万円となった。純資産合計は同175百万円減少して5,804百万円となった。利益剰余金が246百万円増加した一方で、繰延ヘッジ損益が396百万円減少した。この結果、自己資本比率は同2.5ポイント低下して37.4%となった。有利子負債が増加し、営業キャッシュ・フローも支出超となったが、これは売上増加に伴う一時的要因であることを考慮すれば、財務健全性が維持されていると弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《SI》

 提供:フィスコ

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