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ハイアス Research Memo(4):2020年4月期第2四半期は増収・過去最高値。台風被害の影響等で一過性の減益


■業績動向

1. 2020年4月期第2四半期の業績概要
ハイアス・アンド・カンパニー<6192>の2020年4月期第2四半期の連結業績は、売上高4,077百万円(前年同期比45.5%増)、営業利益126百万円(同4.7%減)、経常利益123百万円(同6.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益45百万円(同28.2%減)となった。売上高は前年同期比2ケタ増で過去最高値を記録したが、各利益指標については減益となった。また、期初予想比では、売上高は予想を上回り、各利益指標については未達であった。増収となった要因は、主力の高性能デザイナーズ住宅「R+house」事業を中心に、事業別ではコンサルティング事業、収益形態別では会員企業の成果に連動する「ロイヤルティ等」が順調に伸長したことによる。一方、増収にもかかわらず前年同期比・予想比ともに減益となった要因としては、台風等の自然災害の影響によりコンサルティング事業の初期導入フィーが減少したこと、また単価及び原価率の高いサービスが増加したこと、建築施工事業関係の子会社で先行投資コスト負担のため営業損失が続いたこと、などが挙げられる。

主力の高性能デザイナーズ住宅「R+house」事業は、会員数の増加に伴い引き続き受注が好調で、ロイヤルティを中心に売上高を順調に伸ばした。同事業においては、事業の垂直統合強化の投資を推進している。2018年2月には、(株)アンビエントホールディングス及び(株)ハウス・イン・ハウスから「R+house」「ADM(アーキテクチャル・デザイナーズ・マーケット)」「ハウス・イン・ハウス」の各事業にかかる技術本部機能を譲受した。また、同年4月に(株)アール・プラス・マテリアルの株式を追加取得し完全子会社化、8月にはLHアーキテクチャを設立した。LHアーキテクチャは、「R+house」の空きエリアに進出し、モデルハウスや住宅総合展示場を活用した取り組みを実施している。2018年4月期から推進しているモデルハウス展開は既に6棟がオープンしており、「R+house」の浸透・受注促進を進めるとともに、グループ内で運営ノウハウの蓄積・成功要因を標準化し、会員企業へ展開している。さらに、2018年12月には(株)HCマテリアルを子会社化し、部材の内製化によるコストダウンと安定供給という購買力強化を推進、2019年1月にはGARDENS GARDEN(株)を設立し、デザインされた外構・庭の提供により「R+house」のブランド価値向上と着工数拡大を図っている。また、「R+house」事業以外では、2019年5月にアフターメンテナンス事業を行う(株)家価値サポートを設立・分社化し、「家価値サポート」ブランドのサービスをさらに広く推進している。

2. セグメント別業績
同社グループは、住宅産業に特化したソリューション提供等事業としての「コンサルティング事業」、「R+house」の建築・施工に関わる「建築施工事業」及び「その他」(不動産特定共同事業等に関する支援業務等)を報告セグメントとしている。また、収益形態別(会費・ロイヤルティ・初期導入フィー)とパッケージ別(ビジネスモデルパッケージ、経営効率化パッケージ)ごとに、売上高・売上総利益などの主要指標を公表している。

2020年4月期第2四半期のセグメント別業績としては、主力のコンサルティング事業が売上高の89%程度を占め、営業利益でも柱となっている。建築施工事業の売上高は連結業績の13%程度であるが、伸長率では前年同期比で3倍近い伸びを示している。ただし、のれんやモデルハウス・販売促進費等の初期投資負担が重く、通期の営業利益ベースではまだ黒字化には至っていない。

パッケージ別に売上高・売上総利益を見ると、主力商品「R+house」をはじめとするビジネスモデルパッケージが6割超を占めており、今後とも同社のコアビジネスと言えるだろう。経営効率化パッケージについては、売上高では全体の約6%だが、売上総利益では約10%を占め、収益性が高く安定的収入源の位置付けである。

売上高、売上総利益を収益形態別に見ると、売上高ではロイヤルティが50%超を占め、売上総利益ではロイヤルティは約53%、会費が約29%、初期導入フィーが約17%である。会員数の増加は今後とも順調に続くと見られるが、一時的な初期導入フィーよりも、継続的に見込める会費とロイヤルティ等が今後とも同社の収入の中核となるものと考えられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)

《YM》

 提供:フィスコ

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