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6180 GMOメディア

東証G
2,959円
前日比
+26
+0.89%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.3 2.17 4.09
時価総額 55.4億円
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決算発表予定日

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GMOメディア Research Memo(7):教育・美容医療領域でDX事業育成に注力、シナジー創出による成長加速狙う


■GMOメディア<6180>の今後の見通し

3. 投資育成2事業の成長戦略
投資育成事業の成長戦略の第1ステップとして取り組んだメディア(送客・広告)事業の立ち上げについては、「コエテコ」「キレイパス」ともに業界トップクラスの規模に育つなど順調に成果を挙げている。現在は第2ステップとしてこれらメディアを活用する取引先の経営支援につながるプラットフォームを提供するDX事業の育成に取り組んでいる。また第3ステップとして、当該メディアで収集した顧客情報や資産をベースにD2C事業を展開していく。DX事業に関しては、以下の取り組みを進めている。

(1) 教育関連事業
新たな取り組みとして、ドローンスクール・教習所のポータルサイト「コエテコドローン」(2022年12月リリース)に受講予約システムの機能を2023年内に実装し、事業者向けに有料サービスとして提供するほか、2024年には「コエテコPlus」でも同機能を実装する計画を明らかにした。また、現在「コエテコ campus」においてトライアルを実施している転職支援サービスについて、ニーズが多いことから新たに専門サイトを2023年内に立ち上げる予定だ。社会人のリスキリングに関しては、政府が促進施策を打ち出すなど環境面で追い風が吹いており、転職・副業の需要も旺盛であることから、新たな収益源として期待される。

誰でも簡単にオンライン講座の作成・販売ができる「コエテコカレッジ」※(2022年2月リリース)については、俳句・短歌講座や各種資格取得講座、占い師講座など徐々にコンテンツが増えてきているが、流通金額で月額4百万円程度とまだ小さく、今後も講師募集のためのプロモーションを強化する予定だ。

※料金プランはフリープランと有料プラン(ベーシック、プロ、資格試験プロ)の4プランを用意しており、月額料金に加えて決済手数料(数%)を獲得するビジネスモデルである。


そのほか、2023年6月より「コエテコ」「コエテコ campus」「コエテコカレッジ」の3つのサービスでChatGPTを活用した新機能を開発、導入した。「コエテコ」ではスクールへの口コミをもとにスクールの魅力についてポイントを絞って端的に紹介する機能を、「コエテコ campus」では口コミを要約して「良かった点」や「気になった点」をそれぞれ最大5つ表示する機能を開発した。また、「コエテコカレッジ」では、講師のスキルに関するキーワードを入力することで、そのスキルを活用した講座の販売手法について、様々な観点からアドバイスする販売アシスタント機能を開発した。まだ導入して間もないため、効果についてはしばらく様子を見る必要があるが、「コエテコ」「コエテコcampus」では利便性向上によって広告収益が拡大する効果が期待される。

(2) 美容医療関連事業
美容医療関連のDX事業として美容クリニックの院内業務を一元管理できる「キレイパスコネクト」を2021年11月にリリースし、段階的に機能の拡充を図りながら導入を進めている。「キレイパスコネクト」は、予約受付から問診、電子カルテ、会計、CRM、経営分析機能までを一括して提供できるサービスとなっていることが特徴で、同様のサービスを提供している競合※1は少なく、参入余地も大きいと見ている。初期導入費用は無料で、月額料金プランは利用可能機能に合わせて4プラン※2を用意している。現状の平均月額ARPUは4万円で導入実績としてはまだ少ないが、機能強化と合わせてオンラインセミナーを定期的に開催することで導入院数を拡大していく考えだ。

※1 自由診療・美容クリニック向けを対象として同様の機能でサービス提供している競合としては、(株)メディカルフォースの「medicalforce」(2021年リリース)があり、2023年7月時点で導入員数は300院を超えている。
※2 月額料金(税抜)は9千円、4万円、6万円、9万円のプランを用意。


直近では新たに「LINEメッセージ配信機能」(2023年6月、LINEを通じて患者に対する来院前のリマインドメールや施術後のステップメールを自動配信する機能)や「デジタル診察券」(同年8月、診察券をデジタル化することで受付プロセスの迅速化と患者の利便性を向上)の機能を追加したほか、同年7月より三井住友カード(株)が提供するオールインワン決済端末「stera terminal」※との連携を開始し、クリニックの売上管理業務の効率化と患者の利便性向上を図った。

※カード決済や電子マネー決済、QRコード決済、多通貨決済など多様な決済手段に対応した端末システム。


美容医療業界の国内市場は安定成長が続いているものの顧客獲得競争は激しく、新規顧客の獲得は経営の重要課題となっている。同社は「キレイパス」を費用対効果の高い集客ツールとして、また「キレイパスコネクト」を業務効率の向上並びに顧客のリピート率向上のためのツールとして提案していくことで、美容医療関連事業の拡大を目指す戦略だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《SI》

 提供:フィスコ

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