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6165 パンチ工業

東証S
448円
前日比
-2
-0.44%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
0.58 4.29 106
時価総額 110億円
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決算発表予定日

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パンチ Research Memo(1):ベトナムで新工場が稼働開始、グループ生産体制の最適化に期待


パンチ工業<6165>は金型用部品の大手で、標準製品のほか特注品にも対応できる技術開発力を強みに国内で第2位、中国ではトップメーカーとなっている。業種別売上構成比(2017年3月期第2四半期累計)は自動車向け46.0%、電子部品・半導体向け18.5%と2つのカテゴリーで6割強を占める。地域別売上高では日本向けが42.9%、中国向けが48.1%を占めている。

2017年3月期第2四半期累計(2016年4月?9月)の連結業績は、売上高が前年同期比1.0%減の17,846百万円、営業利益が同12.5%減の841百万円と減収減益決算となった。国内自動車生産の伸び悩みで日本市場の売上高が横ばい水準にとどまったほか、中国向け売上高が為替の円高進行で減収となったことが影響した。ただ、為替の影響を除けば中国市場は前年同期比で12%増と好調に推移しており、全社ベースでも同様に8%増収となっている。

2017年3月期通期の連結業績は、売上高が前期比2.9%減の35,700百万円、営業利益が同9.4%減の1,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.1%増の1,250百万円と期初計画をそれぞれ若干下方修正した。人民元レートの前提を期初計画の17.2円/RMBから16.3円/RMBに引き下げたことによる。足元の受注動向を見ると、国内では自動車向けを中心に前年同期並みの水準をキープしているほか、中国市場も現地通貨ベースで2ケタ成長が続くなど計画どおりに推移している。今後為替が大きく変動しない限りは計画の達成は可能と見られる。中国では小型車購入に向けた税額補助金制度が年内に打ち切られ、2017年に自動車生産が減速するとの見方があるが、EV車などの環境対策車については高成長が続く見通しで、電子部品向けを含めた金型部品の需要も堅調に推移するものと予想される。

現在、進行中の5ヶ年中期経営計画「バリュークリエーション2020」では、最終年度となる2021年3月期に、売上高47,000百万円以上、営業利益3,300百万円以上を目標に掲げている。ベトナムの新工場が2016年10月より稼働を開始し、グループ生産体制の最適化が進むほか、販売5極体制の確立に向け2017年4月より米国で販売子会社の営業を開始すると発表するなど、成長戦略を着々と進めている。また、国内で今期よりスタートしたリバースエンジニアリングサービスも規模は小さいものの想定以上の引き合いが来ており、今後の動向が注目される。

株主還元では、安定かつ継続的な配当を基本としており、連結配当性向の目安としては現状の20%から、段階的に30%に引き上げていく方針を示している。業績が中期経営計画の目標どおりに推移すれば、1株当たり配当金も2017年3月期予定の26.0円(配当性向23.0%)から増配していくことが期待される。

■Check Point
・17/3期2Qは減収減益、円高進行で中国向け売上高の減少等が影響
・17/3期通期は減収増益の見込み
・製販一体企業としての優位性を活かした高収益企業を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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