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ライク Research Memo(1):ジェイコムホールディングスからライクへ商号変更。更なる飛躍を図る


ライク<2462>(旧ジェイコムホールディングス)は、人材派遣や業務受託等の「総合人材サービス」に加えて、「子育て支援サービス」及び「介護関連サービス」も手掛けている。モバイル業界向けを中心とした人材サービスで実績を積み上げてきたが、2009年に持株会社体制へ移行すると、積極的なM&Aや戦略的な事業提携などを通じて、同社の強み(採用・教育におけるノウハウ等)が活かせる成長分野へと事業領域を拡大。その結果、保育・人材・介護の3つの柱が確立する形で第2の創業期が完結し、「人生のどの段階においてもなくてはならないグループ企業」として新たな成長ステージに入っている。2016年12月1日には、求職者、スタッフ、保育・介護施設の利用者、顧客企業、株主等のすべてのステークホルダーに愛される企業グループでありたいという気持ちを込めて、ジェイコムホールディングス株式会社からライク株式会社に商号変更。「LIKE(ライク)」を根幹に各事業会社のブランドを統一することで、グループシナジーの最大化を図るところに狙いがある。

足元の業績が好調に推移していることに加えて、2015年7月には保育事業を展開するサクセスホールディングス<6065>を連結化したことにより、前回の中期経営計画を前倒しで達成。新たに2019年5月期までの中期経営計画を策定した(2016年7月発表)。最終年度の目標として売上高を55,200百万円(3年間の成長率は年率20.1%)、経常利益を3,500百万円(同27.9%)と意欲的な水準を掲げている。特に、需要が拡大している「総合人材サービス」と「子育て支援サービス」が、相互にプラスの効果を生み出しながら業績の伸びをけん引する想定となっている。

2017年5月期第2四半期の業績は、売上高が前年同期比42.7%増の19,027百万円、営業利益が同62.0%増の925百万円と期初予想を上回る大幅な増収増益となった。好調な外部環境が続くなかで、未経験者を戦略化する独自スキームの活用等により「総合人材サービス」が好調に推移した。加えて、「子育て支援サービス」もサクセスホールディングスの連結化が期初から寄与(3ヶ月分の上乗せ)した上、「総合人材サービス」との連携による保育人材の確保と保育施設の拡大が増収に大きく寄与。「介護関連サービス」も人材不足の解消等により入居率が向上し、収益性が大きく改善(黒字化)した。利益面でも、のれん償却費や事業拡大に向けた人件費増により販管費が増加したものの、増収により吸収したことで営業利益率は4.9%(前年同期は4.3%)に改善している。

2017年5月期の業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比20.3%増の38,300百万円、営業利益を同39.4%増の1,600百万円と増収増益を見込んでいる。弊社では第2四半期決算の状況や戦略の進捗等を勘案して、同社の業績予想は保守的な水準であると判断している。

弊社では、外部要因(人材不足の深刻化や保育・介護分野の拡大など)及び内部要因(3つの柱の確立とグループシナジー創出など)の両面から判断して、同社は中長期的にも高い成長率を維持していくものとみている。注目すべき点は、業界に精通することで強みを発揮してきた「総合人材サービス」と、人材不足が成長のボトルネックとなっている保育・介護分野との垂直統合が、どのような形で独自の価値を生み出し、同社の業績はもちろん、社会的な課題解決(働き方の改革、子育て・介護の環境整備など)に向けて貢献していくのか、具体的な成果やそのスピードにある。また、3つの柱の間を補完する新たな分野への参入にも可能性があるとみており、他社との提携を含め、今後の展開をフォローしていきたい。

■Check Point
・保育・人材・介護の3本柱でシナジー創出へ
・17/5期上期は大幅増収営業増益で着地
・19/5期に売上高55,200百万円、経常利益3,500百万円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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