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2016年08月03日16時20分

ミルボン Research Memo(7):『オージュア』ブランドの売上高はトップを占めるまでに成長


■2016年の重点施策の進捗状況と主要製品の動向

(2)主要製品ブランドの詳細動向

a)『オージュア』
『オージュア』は、ミルボン<4919>が国内最先端技術により開発したヘアケア用剤のブランドだ。同社が進める製品群ブランドのポジショニングにおいて、プレミアムブランドに属し、その中でもヒエラルキーの頂点に位置するブランドとなっている。

ブランドコンセプトは“日本の風土・文化・毛髪特性から生まれた日本女性の髪の美しさを共に育むヘアケアブランド”となっている。顧客の髪質やニーズに合わせて、エイジングケアシリーズやヘアケアシリーズなど4シリーズ・15ライン・96アイテムをラインアップしている。

『オージュア』の特徴はその販売方法にある。同社製品を取り扱う美容室の中から特に厳選したサロンにのみ、オージュア製品を紹介している。すなわち、『オージュア』は同社にとってだけでなく、美容室にとっても、またユーザーにとっても特別な製品であることを強く演出している。同社は『オージュア』のプレミア性を担保するために、オージュアサロンの数を将来的に3,000軒に限定するとともに、商品の横流しについても、厳しい商品管理を行って非正規流通を防いでいる。

2016年12月期第2四半期末現在、オージュアサロン数は2,631軒(6ヶ月前に比べて9.7%増)となっている。また、『オージュア』ブランドの製品の売上高は2016年12月期第2四半期で2,187百万円(前年同期比16.1%増)と順調に拡大した。製品ブランド別売上高では『オージュア』は既にトップを占めるまでに成長している。

今後の見通しについて、弊社では強気な見方をしている。同社が掲げるオージュアサロン3,000軒体制は2017年12月期末までに達成される可能性が高まってきた。販売窓口が限定されているため、売上高の成長ポテンシャルも限定的と考える向きもあろうが、サロン1軒当たり売上高にはまだ拡大余地があり、それが『オージュア』の成長につながると考えている。

同社は2016年12月期の『オージュア』の売上高目標を5,240百万円と計画しているもようだ。ここ数年オージュアサロンの1軒当たりの販売高は16百万円~17百万円となっており、3,000軒体制では6,000百万円強の『オージュア』売上高になる。同社は、今後も『オージュア』の製品ラインナップ充実を図るとともに、『オージュア』のテクニカル・サポートなどを通じて、各サロンの店販額の増加を後押ししていく方針だ。また、オージュアサロンの地位も恒久的なものとはせずに、成績に応じて中身を入れ替えていく方針だ。こうした施策の結果として、サロン1軒当たりの売上高は今後増加していく可能性は高く、弊社ではオージュアの中期的な売上ポテンシャルは10,000百万円程度と想定している。

b)『milbon』
『milbon』は同社が2016年6月にリリースした新しいプレミアムブランドだ。ブランドコンセプトは“360°輝く髪で、一人ひとりの「私らしい美しさ」を切り拓くシステムヘアケアブランド”となっている。

同製品の特徴は、世界展開を意識した製品開発にある。同社は、世界20ヶ国の女性の毛髪内部の姿形を、独自のCTスキャン技術で徹底解析し、共通したダメージ形状として「棒状空洞化」を発見した。そこで同社は棒状空洞化を補修し、毛髪密度を高める成分を探索して配合した。

ブランドのプレミアム性を確保するために、『オージュア』と同様の横流れ対策も講じている。ただし、『milbon』は、『オージュア』がプレミアム性を追求して数を追わないという部分を補完する役割も担うため、取扱サロン数はオージュアよりも多い約5,000軒を想定している。

『milbon』は2016年6月1日より、日本を始め世界12ヶ国で順次発売される。国内では、6月20日現在のサロン数が238軒、20日間の売上高48百万円を記録している。これらの数字は評価するには十分ではなく、今下半期の売上高がどこまで拡大するか、注目していきたい。

中長期的には、取扱サロン軒数や1サロン当たり売上高は『オージュア』の例などからみて、国内年商10,000百万円を狙えるブランドに成長するポテンシャルがあるとみている。また、海外においては、各国現地法人の売上高の中心を『milbon』が占めるポテンシャルは十分にあると考えている。留意すべきは、『オージュア』が今の規模に成長するのにリリース後5、6年の時間を要したように、『milbon』についても相応の時間を要する可能性が高いということだ。焦ることなく見守る姿勢が重要だと弊社では考えている。

c)『ヴィラロドラ』
『ヴィラロドラ』は同社がイタリアから導入したオーガニックのヘアケア製品ブランドだ。全商品がオーガニック認証機関ICEA(イチェア)の認証を獲得している。同社は“イタリアの大地が育む自然の恵みが髪と地肌に本物の美しさをもたらします”をブランドコンセプトに、販売拡大を狙っている。

『ヴィラロドラ』のラインアップはヘアケア用剤と染毛剤の両分野にまたがっており、これらを代理店を通じて美容室に販売している。取扱サロンの軒数は2016年12月期第2四半期末時点で4,935軒となっており、半年前から22.9%増となっている。

現状は、染毛剤のヴィラロドラ カラーが売上成長のけん引役となっている。一般に染毛剤はケミカル成分で構成され、毛髪や地肌へのダメージが大きいとされている。そうしたなかでヴィラロドラ カラーは低刺激性や匂いのやさしさなど、機能性が評価されて売り上げを伸ばしているもようだ。

日本のプロフェッショナル用(美容室向け)ヘア化粧品市場は1,500億円~1,600億円とみられているが、その中でオーガニック製品の潜在市場は5%程度と推測されている。同社の『ヴィラロドラ』の売上規模は489百万円(2015年12月期実績)と潜在市場規模の6?7%にとどまっており、成長余地は大きいと弊社では考えている。

足元の売上動向は、今第2四半期の売上高が363百万円(前年同期比99.6%増)と大きく伸びており、『ヴィラロドラ』の認知度向上にしたがって売上に弾みがついてきた状況だ。同社は2016年12月期通期の売上計画を約570百万円としているが、今期実績がこの計画値を突破する可能性は非常に高いと言える状況だ。

中長期的にはヘアケア用剤と染毛剤を合わせたヴィラロドラ全体で、国内のプロ用オーガニックヘア化粧品市場のシェア30%~40%、すなわち20億円~30億円の売上高を狙えるものと弊社では考えている。また、同社は『ヴィラロドラ』の販売権について、海外市場についても順次獲得していく方針だ。オーガニック化粧品に対するニーズは成熟社会、すなわち先進国に限定される傾向があるものの、『ヴィラロドラ』は『milbon』同様、同社の世界戦略の重要なピースとして位置付けられている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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