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4801 セントラルスポーツ

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健康寿命“74.9歳”、どう埋める平均寿命“87歳”との「差」 <株探トップ特集>


―スポーツ成長産業化も後押し、各社の取り組みは―

 個人の健康志向が年々高まっている。世界保健機関(WHO)が提唱した「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」とする健康寿命で、2016年版では日本全体は74.9歳と世界1位だった。ただ、厚生労働省が発表した最新の調査によると、日本人女性と男性の平均寿命はそれぞれ87.05歳、80.79歳と過去最高を更新したが、健康な期間との差が依然としてある。この幅を縮めようと国全体で取り組みが行われている。

●スポーツの成長産業化打ち出す

 政府は8月3日、内閣改造に伴いGDP600兆円に向けた「官民戦略プロジェクト10」を再確認し、その中の1つにスポーツの成長産業化を推進する。単にスポーツを観戦するということで終わらせるのではなく、スポーツを核に地域活性化を図るというもの。具体的な施策としては、スポーツ施設の魅力の向上や、スポーツ経営人材の育成・活用とプラットフォームの構築などが挙げられる。アスリート・ファーストの意味合いが強いが、スポーツを通して体力をつけるということも健康寿命を延ばすという意味では重要だ。

●要介護認定者対象に機能訓練も

 フィットネスクラブを運営するルネサンス <2378> は、クラブ会員数を順調に増やしている。なかでもスイミングスクールは、池江璃花子選手(ルネサンス亀戸)がリオデジャネイロオリンピックで活躍したことを受けて「同選手が所属するスクールへの問い合わせが増えている」(パブリックリレーション部)としている。また、同社はヘルスケア事業の一環で、要介護認定者対象とした「元氣ジム」を運営している。理学療法士と介護予防運動指導員などによる機能訓練を行う施設で、「リハビリからの卒業」を目標として「歩く」などの日常的な動作につながるトレーニングを行っている。「今年度は4月1日に開設した『元氣ジム上中里』、フランチャイズ1号店『元氣ジム仙台荒井』以外の予定はないが、物件は探しているので、今後開設の可能性はある」(同部)としており、スポーツ産業を支える基盤は着実に整備されている。

 他にも、 フィットネスクラブを全国展開するセントラルスポーツ <4801> やコナミホールディングス <9766> や、スイミングスクールを専業とするジェイエスエス <6074> [JQ]、完全個室のプライベートレッスンで話題のRIZAPグループ <2928> [札証A]などがあり、健康志向と東京五輪に向けて需要が高まりそうだ。

●初心者向けに手軽なプログラムも

 一方、カラダづくりは大切なことだとわかっていても、元々運動が苦手だったり、これまでに機会がなく久しぶりに体を動かす人にとって、スポーツを始めることはハードルが高い行為になりがちだ。「カラオケ本舗まねきねこ」を直営店展開するコシダカホールディングス <2157> [JQ]は、女性専用の健康体操教室「カーブス」の運営に注力している。同社の健康体操は、30分間で従来の有酸素運動の3倍の脂肪を燃焼する効果があることが特徴。全国に1600店舗を超える教室があり、通いやすさと誰でも手軽にできるプログラムで会員数を伸ばしている。さらに、地方自治体から運動意識の向上を図る施設として注目されており、事業拡大が期待される。

●民間企業も事業に絡めた健康増進への取り組み広がる

 普段の生活に身近な企業も健康寿命に関する取り組みは始まっている。経済産業省は、「平成28年度健康寿命延伸産業創出推進事業(地域におけるヘルスケアビジネス創出推進等事業)」の委託先候補12件を発表した。

 その中の1社で阪急阪神ホールディングス <9042> は、阪急沿線、阪神沿線で「健康寿命の延びる沿線」の実現に向けた健康増進プロジェクトを実施する。沿線の住人からモニターを選出し、毎日の歩数や健康数値を一元管理し、パソコンやスマートフォンで、グラフや表などの変化を手軽に確認できるアプリを提供する。モニターの一部に駅・商業施設などで健康測定やアドバイス会を実施し、自らの健康状態に気づく機会を設けるとしている。「施策の一環で、梅田駅で栄養バランスに配慮したメニューを提供する健康カフェを既にオープンしている。また、年4回の健康情報誌を創刊し、阪神電鉄各駅などで無料で配布している。」(広報部)と、沿線価値向上も狙った取り組みは今後も続きそうだ。

 また、KDDI <9433> はファンデリー <3137> [東証M]と連携して「セルフ健康チェックと食事コントロールによる生活習慣病予防事業」を実施する。これにより、KDDIが提供する自己採血キットによる血液検査とWebサービスを組み合わせたセルフ健康チェックサービス「スマホdeドック」とファンデリーの健康食宅配サービス「ミールタイム」を提供することで、該当する自治体住民の健康改善を図るとしている。

 このほか、広島県呉市でハイリスク患者に対する疾病管理のプロジェクトを行うデータホライゾン <3628> [東証M]や、ダスキン <4665> も採択候補となっている。


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