新興市場銘柄ダイジェスト:ナノキャリアはストップ安後にやや下げ渋り、岡山製紙がストップ高

<3960> Vデザイン 2139 +179
急伸。11月の取扱高について、ハウスプリペイド事業が417.9億円、ブランドプリペイド事業が44.4億円だったと発表している。いずれも10月（386.0億円、39.5億円）から増加した上、前年同月（253.1億円、55.7億円）との比較でもハウスプリペイド事業が伸長した。両事業の合計は20年6月期の累計で2111.7億円。前年同期比で43％増となっており、順調な拡大が好感されているようだ。

<4393> バンクオブイノベ 2803 +101
反発。スマートフォンゲーム「ミトラスフィア-MITRASPHERE-」の台湾・香港・マカオ向け配信開始が20年1月上旬に決定したと発表している。同ゲームは、プレイヤーがアバターや武具、ボイスなどを組み合わせ、なりたい自分になりきって冒険するファンタジーRPG。国内での累計ダウンロード数は700万を突破しており、海外展開で利益拡大に寄与するとの期待から買いが入ったようだ。

<4390> ips 1280 +60
大幅続伸。子会社のInfiniVAN, Incがフィリピン航空とデータ通信サービスの提供で合意したと発表している。マニラ首都圏地域の発券カウンター（13カ所）と同地域内にある航空券予約システムのホストコンピューターとの通信を行う。本格的なサービス提供に向けた実証実験を20年1月16日から開始する。今後採用する顧客の規模・件数によっては21年3月期以降の収益に貢献する可能性があるとしている。

<4579> ラクオリア創薬 1341 +94
急伸。韓国のCJヘルスケアに導出した胃食道逆流症治療薬tegoprazanについて、中国での第3相臨床試験で主要評価項目を達成したと中国のサブライセンス先であるLuoxin社が発表したと明らかにしている。Luoxin社は今回の試験の全てのデータの詳細な解析を実施し、中国で新薬承認申請（NDA）を行う予定。ラクオリアは中国での上市に向け連携を強めるとしており、新薬への期待が先行。

<4571> ナノキャリア 279 -62
ストップ安後にやや下げ渋り。NC-6004（シスプラチンミセル）開発プログラムの一つである膵がんを対象とした第3相試験について承認申請しないと発表している。近年、膵がん治療の標準療法が変化しており、膵がん治療薬としての有用性を示すためには追加の申請用試験が必要になると判断した。別途、頭頸部がんを対象とした免疫チェックポイント阻害剤併用による第2相試験を実施しているという。

<3892> 岡山製紙 969 +150
ストップ高。20年5月期通期営業利益を従来予想の7.80億円から10.30億円（前期実績7.52億円）に上方修正している。原料古紙の中国向け輸出が環境規制の影響で減少していることから国内の古紙流通量が増加し、古紙価格の下落に伴って原料費が減少して利益を押し上げる見通し。
《ST》

　提供：フィスコ