信用
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)のみができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

3856 Abalance

東証S
2,136円
前日比
-43
-1.97%
PTS
2,116円
21:58 04/26
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
5.3 2.34 92.68
時価総額 373億円
比較される銘柄
富士電機, 
電気興, 
正興電
決算発表予定日

銘柄ニュース

戻る
 

エーバランス Research Memo(1):グリーンエネルギーのソリューションカンパニーとして高成長を目指す


■要約

Abalance<3856>は企業向けソフトウェアの開発販売を目的に2000年に設立。2011年にM&Aにより、建設機械の仕入販売とグリーンエネルギー事業(太陽光発電事業)を展開するWWB(株)を子会社化し、現在はグリーンエネルギー事業が売上高、利益の大半を占める主力事業となっている。

1.2018年6月期の業績概要
2018年6月期の連結業績は、売上高で前期比12.4%増の7,300百万円、営業利益で同704.7%増の926百万円と大幅増収増益となった。主力のグリーンエネルギー事業が前期からの期ズレ案件の計上や大型案件が集中したことにより、売上高で同15.6%増の6,513百万円、セグメント利益で同145.4%増の1,297百万円と大幅伸長したことが主因だ。

2.2019年6月期の業績見通し
2019年6月期の連結業績は、売上高で前期比0.3%増の7,323百万円、営業利益で同44.7%減の512百万円を見込む。グリーンエネルギー事業において前期に急伸した反動や、ビジネスモデル転換による費用増を見込んでいることが主因だ。太陽光発電システムはモジュール価格の下落による販売価格の低下傾向が続いており、従来のようにソーラー発電所の開発・販売収益で稼ぐフロー型ビジネスで成長を続けていくことよりも自社でソーラー発電所を保有し売電事業で稼ぐストック型ビジネスに徐々に移行し、安定した収益を積み上げながら成長を目指して行く方針を明らかにしている。2018年7月に大分県中津市にあるソーラー発電所(発電能力1.98MW)を取得し、同敷地内で3MWへの能力増強を進める計画となっている(総投資額は12.6億円)。同社では今後も稼働中のソーラー発電所の取得や自社開発を国内および東南アジアで進めていく計画となっている。また、2018年4月にはWWBの関連会社であるFUJISOLAR(株)が東南アジアでの事業拡大を目的にベトナムの太陽電池メーカー、VIETNAM SUNERGY COMPANY LIMITED(以下、VSUN)を完全子会社化している。2019年6月期の連結業績には、持分法投資利益として200百万円を見込んでいる。

3.今後の成長戦略
同社は2021年6月期までの3ヶ年業績計画を発表している。最終年度の経営数値目標として、売上高8,231百万円、営業利益619百万円を掲げている。2019年6月期から2021年6月期までの平均成長率で見れば、売上高で6.0%、営業利益で10.0%となり、堅実な成長を目指して行く計画となっている。これはストック型ビジネスである売電事業の拡大に注力し、着実に収益を伸ばしていくことが前提となっているためだ。ただ、長期ビジョンとしては2030年に国内外合わせて自社保有発電所で1,000MWを目標としている。売電価格を平均で15円/kWhと仮定すると売上高で200億円程度、営業利益で50億円程度が売電事業だけで見込めることになる。特に、海外では東南アジア市場でのポテンシャルが大きく、積極的に事業展開していく計画で、既にバングラデシュやスリランカ、カンボジアに関連会社を設立している。2018年3月にはカンボジア政府高官らと、同国における200~300MWのソーラー発電所開発プロジェクトに関する覚書を締結しており、今後、ODA(政府開発援助)などの開発援助資金がつけば同社の業績にも大きく貢献するだけに、今後の動向が注目される。

■Key Points
・IT企業からスタートし、現在はグリーンエネルギー事業を主力事業として展開
・2019年6月期はグリーンエネルギー事業で売電事業を強化していくため、一旦減益を見込む
・高成長が見込まれるアジア新興国の再生可能エネルギー市場を取り込み、高成長を目指していく方針

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《MH》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均