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3686 ディー・エル・イー

東証S
153円
前日比
-8
-4.97%
PTS
152円
18:56 04/26
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
2.11 3.28
時価総額 65.1億円
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決算発表予定日

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DLE Research Memo(6):2017年6月期は事業構造改革に取り組む


■ディー・エル・イー<3686>の業績動向

1. 2017年6月期及び2018年6月期第1四半期実績の業績概要
2017年6月期は、以下のような理由から売上の下方修正が発生した。

(1) 中国向け大型案件の交渉中止
中国動画配信サイト大手との共同事業案件の実現に向け交渉を続けていたが、成約に至らず状況を鑑みて交渉を中止した。

(2) 国内大型案件の一部受注の見送り、納品時期の変更
前期より大型案件の成約が続いていたものの、供給体制の問題により今期は一部受注を見送った。加えて納品時期を変更したことで機会損失が発生した。

(3) 越境EC事業の立ち上がりの遅れ
中国女性向けファッションECサイト運営のハイファッション・グループと業務提携していたが、先方の戦略変更に伴い、事業の立ち上がりが遅れたため、当該業務提携を解消し、再度パートナー選定を行うこととなった。

(1)、(2)により、売上計画を約18億円減額、(3)により約3億円減額するなど、合計で20億円超の売上の減額が発生した。

加えて、次の複数の理由から合計で884百万円の特別損失を計上した。

(4) 事業構造改善費用
既に制作受注していたが、人材確保ができないこと等を理由に制作事業の継続が困難であると判断した一部映像制作事業(主にFlashアニメーション以外の領域)から撤退したことによる追加的な損失の見込額として379百万円。

(5) 減損損失
製作委員会への出資金のうち回収可能性がないものや、固定資産の減損損失として340百万円。

(6) 投資有価証券評価損
有価証券の実質価額の著しい下落に伴う評価損として65百万円。

(7) 関係会社株式評価損
米国法人DLE America, Inc.、台湾法人夢饗年代股フン有限公司(DLE-ERA)の解散、清算にともなう評価損として55百万円。

(8) 特別退職金
撤退する事業に関連する人員を中心に希望退職を実施したことに伴う退職金として44百万円。

この結果、売上高4,427百万円(計画比-2,214百万円)、営業損失895百万円(計画比-1,550百万円)、経常損失916百万円(計画比-1,561百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失1,801百万円(計画比-2,293百万円)と期初に立てた計画を大幅に下回った。

なお、2018年6月期第1四半期の実績を見ると、IPクリエイション領域では、事業構造改革により黒字化したが、映像制作事業での案件絞り込みや2017年6月期以前の低収益案件対応などで減収減益であった。一方で、ソーシャル・コミュニケーション領域では、セールスプロモーションの増収、TGCブランドの伸長、新規事業の順調な立ち上がりにより増収増益であった。全体では、売上高1,529百万円(前年同期比19.2%増)、営業利益76百万円(同247.4%増)、経常利益77百万円(同290.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益113百万円(同92.0%)と大幅な増収増益となっており、構造改革の成果が出つつあると思料される。

2. 財務状況と経営指標
資産を見ると、2017年6月末の流動資産は4,422百万円であり、主な内訳は現預金が2,362百万円、受取手形及び売掛金が1,017百万円、仕掛品が725百万円である。固定資産は1,728百万円であり、主な内訳はW TOKYOの連結によるのれん666百万円、商標権606百万円、出資金339百万円である。これらの結果、総資産は6,150百万円となった。

なお負債を見ると、流動負債は2,423百万円であり、主な内訳は買掛金612百万円、前受金577百万円、短期借入金450百万円、1年内返済予定の長期借入金476百万円である。また、固定負債は1,837百万円で、内訳は長期借入金1,463百万円、事業構造改善引当金374百万円である。これらの結果、負債合計は4,261百万円となった。

純資産は1,889百万円であり、主な内訳は、資本金1,520百万円、資本剰余金1,670百万円及び、利益剰余金は-1,301百万円となった。

なお、2018年6月期第1四半期末時点では、総資産が6,470百万円(前期末比319百万円増)、負債が4,458百万円(前期末比197百万円増)、純資産が2,011百万円(前期末比122百万円増)となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山 崇行)

《TN》

 提供:フィスコ

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