貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3489 フェイスネットワーク

東証S
1,894円
前日比
-36
-1.87%
PTS
1,899.3円
11:05 05/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
6.9 2.52 5.07 8.49
時価総額 189億円

銘柄ニュース

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フェイスNW Research Memo(1):2023年3月期は2期連続の大幅増益


■要約

1. 会社概要
フェイスネットワーク<3489>は、東京都の城南3区(世田谷区、目黒区、渋谷区)を中心に、不動産投資支援事業及び不動産マネジメント事業を展開している。不動産投資支援事業では、不動産投資用の新築一棟RCマンション、中古一棟ビルリノベーション、不動産小口化商品の企画・開発・販売を行っている。また、不動産マネジメント事業では、不動産オーナー及び同社が保有する不動産の管理・運営(Property Management=プロパティ・マネジメント。以下、PM)を行っている。

土地の仕入から設計・施工・賃貸募集・物件管理・一棟販売まですべてを一括して管理する「ワンストップサービス」を提供し、特に自社で設計・施工していることが強みとなっている。同社がメインターゲットとする城南3区において一定の知名度を得ているため、当該エリアにおける仕入用土地情報を比較的入手しやすい状況にある。さらに在庫リスクを軽減するため、土地を先行販売して設計・施工を請け負う建築商品の比率を戦略的に高めている。

2. 業績動向
2023年3月期の業績は、売上高が20,968百万円(前期比23.2%増)、営業利益が2,518百万円(同43.0%増)、経常利益が2,301百万円(同52.2%増)、当期純利益が1,593百万円(同54.1%増)となった。メインブランドである「GranDuo」シリーズの物件規模の大型化を進めるとともに、入居者視点を織り込んだ高付加価値物件の開発を推進。入居者視点を重視した魅力的な開発物件が高評価を受け、販売が堅調に推移するとともに、資材価格の高騰等による原価上昇を一定の範囲でコントロールできたことにより大幅増益となった。一方、販管費では物件大型化に伴う仲介手数料の増加や、組織体制強化に伴う人材の積極採用による人件費の増加が見られた。なお、DX関連投資や組織体制強化に伴う投資は、効率的な用地仕入を推進することで利益率改善や施工能力の強化、販管費の適正なコントロールを実現することから、中長期的な成長に不可欠な投資であると弊社では見ている。

2024年3月期の業績は、売上高で前期比28.8%増の27,000百万円、営業利益で同31.1%増の3,300百万円、経常利益で同30.3%増の3,000百万円、当期純利益で同25.5%増の2,000百万円としている。引き続き開発物件大型化・高付加価値化による収益性向上と、物件価値向上に取り組んでいく。同社では、DX推進及び人材採用・育成に積極投資していく方針であり、継続的な成長投資が業績拡大のための基盤を強固にしていくと弊社では見ている。

3. 成長戦略
同社は2023年5月15日に、2021年12月15日に公表した中期経営計画「NEXT VISION 2025」の進捗状況を踏まえ、「NEXT VISION 2026」に更新した。基本方針には、「市場ニーズに合致した不動産商品の開発・事業展開による新たな顧客層の獲得」「開発物件の大型化と物件価値の最大化による収益力の更なる向上」「持続的な成長を反映した株主還元強化」「持続可能な経営基盤の構築」を掲げている。また、数値計画としては、最終年度である2026年3月期に売上高40,000百万円、営業利益5,400百万円、経常利益5,000百万円、当期純利益3,400百万円を掲げている。同社がメインターゲットとする城南3区は、立地面で安定的な収益が見込まれるエリアである。事業環境はおおむね良好であり、当該エリアでの競合優位性もあることに加え、新たな収益の柱の育成に向けて新規領域への展開にも積極的であることから、中期成長性を評価できると弊社では見ている。

■Key Points
・東京都の城南3区を中心に不動産投資支援事業及び不動産マネジメント事業を展開
・2023年3月期は2期連続の大幅増益、飛躍的な成長が継続
・中期経営計画を「NEXT VISION 2026」に更新。強固な経営基盤を構築することで、2026年3月期に売上高40,000百万円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)

《SI》

 提供:フィスコ

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