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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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2760 東エレデバ

東証P
5,720円
前日比
+40
+0.70%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
17.6 4.10 2.29 11.24
時価総額 1,792億円
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明日の株式相場に向けて=東エレクと日経平均の類似性

 きょう(16日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比95円安の3万3424円と4日ぶり反落。前日の大幅高の反動できょうのひと押しはリズム的にも必要だが、後場に下げ渋り下落幅は100円未満にとどまった。米中首脳会談後、バイデン米大統領による記者会見での「独裁者」発言は、政治的な合意以前の問題で米中関係改善は期待薄といえる。そうしたなか、アジア株市場では香港ハンセン指数は大きく下げたものの、台湾加権指数が堅調だったのが目を引いた。

 東京市場は前日に日経平均が823円高という大幅高を演じ3万3500円台まで歩を進めた。上げ幅は今年最大となり、株価水準も7月3日につけたバブル崩壊後の最高値3万3753円まであと230円あまりというポジションに到達、まさに意気上がる場面に見えるが、実際はそれとは大分かけ離れた風景となっている。少なくとも個人投資家マインドは冷めたままの状態といってよさそうだ。証券会社の営業関係者から弾んだ声は聞こえてこないし、数値データ的にもそれが裏付けられている。ネット証券大手の店内データでは、前日の日経平均が800円超の急騰劇を演じる前の時点、つまり前々日の信用評価損益率が全市場合計ベースでマイナス8.7%だった。そして前日の取引終了後の時点ではこれがマイナス8.1%となった。全体指数が今年最大の上昇パフォーマンスをみせても、評価損益率はわずか0.6ポイントしか改善していない。

 一方、短期筋を中心とした個人投資家の主戦場といえば東証グロース市場だが、こちらはどうか。前日は東証グロース市場指数も20ポイント高(2.4%高)と大幅反発をみせていた。ちなみに急伸する前の前々日時点で、グロース市場に特化した評価損益率はマイナス27.1%と追証誘発ゾーンに片足を踏み入れているような状態にあった。ところが、急伸後(前日の取引終了後)でもマイナス26.3%であり、全市場ベース同様に状況はそれほど変わっていなかったことが分かる。

 これが何を意味しているかと言えば、個人投資家が抱えている銘柄は全体指数にみられるような高パフォーマンスとは遊離しているということ。思うほど持ち株は上がっていないケースが多いはずである。プライム市場で言えば、これまでバフェット効果もあって人気だったバリュー株については総じて動きが鈍かった。日経平均先物主導のインデックス買いによる個別株への浮揚効果は、一部の連動性の高い値がさハイテク株を除けば浮揚効果は知れている。

 しかし、この日経平均と連動性の高い一部の値がさハイテク株というのが半導体関連の主力銘柄、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、そして新規採用ではレーザーテック<6920>ということになる。これらの銘柄が上げた復活の狼煙が全体指数に投影された。日経平均のチャートと東エレク、あるいはアドテストのチャートを見比べると、マドの開け方などに類似性があることが分かる。踏み上げ相場の典型だ。

 半導体関連株はきょうの値動きを見る限り高安まちまちで、やや買い疲れ感が出てきていることが窺われる。ただ、繰り返しになるが半導体関連株の裾野は広く、中小型株にはこれまで視線が向いていなかった分だけ、今のフォローウインドが長く続く可能性がある。丁寧に動きのよい銘柄を追っていく。東エレクのグループ会社である東京エレクトロン デバイス<2760>は業績好調を維持、父子鷹での青空圏飛翔に期待。また、ここ株価動兆著しい信越化学工業<4063>の子会社で半導体関連容器のトップメーカー信越ポリマー<7970>にも目を配っておきたい。小型株ではリードフレーム実装用テープや電子材料を手掛ける巴川製紙所<3878>、フォトマスク用レーザー光源や検査装置向け光学デバイスを製造しているニレコ<6863>などが指標面で割安感がある。

 あすのスケジュールでは、国内で目立ったイベントは見当たらないが、SOMPOホールディングス<8630>、MS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725>、東京海上ホールディングス<8766>の大手損保3社の決算発表が予定されている。また、午前中に3カ月物国庫短期証券の入札が行われる。海外ではマレーシアの7~9月期GDP、10月の英小売売上高、10月のユーロ圏消費者物価指数(HICP・速報値)などが注目されるほか、米国では10月の住宅着工件数、10月の建設許可件数などが開示される。(銀)

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2023年11月16日 19時04分

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