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2375 ギグワークス

東証S
571円
前日比
-26
-4.36%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
132 3.70 0.88 1,999
時価総額 126億円
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スリープロ Research Memo(3):“オンデマンド&シェアリング”サービスを提供


■事業概要

1. BPO事業のビジネスモデル
スリープログループ<2375>のビジネスモデルは、日本最大級のギグワーカーデータベースを活用して、様々なサービスをオンデマンド/シェアリングで提供する点に特徴がある。

「日本最大級のギグワーカーデータベース」とは、具体的には全国125,000名のエージェント(登録スタッフ)である。フィールドサポートはもちろん、コンタクトセンター人員もシステム開発人員も販売支援人員もすべて、この人材のプールが有効活用される。ITスキルの高い個人事業主(フリーランス)が多く、常時雇用ではないため、同社の固定費負担は極力抑えられる。登録スタッフにとっては、スリープロが営業して大手企業から仕事を取ってきてくれ、スキルのアップデートも図れるというメリットがある。同社では、2020年までにエージェント数を50万名に増やしたい考えだ。

「オンデマンドサービス」とは、個人にとっては“働きたいときに必要なだけ働ける”ことを意味し、企業にとってはデータベースにアクセスすることで“必要なときに必要なだけ必要なエリアで業務を委託できる”ことを意味する。PCやブロードバンドの初期設定から、全国規模の短期集中販売支援やリコール対応等、様々な機器・業務に対応できる数少ないプレーヤーである。

次に「シェアリングサービス」とは、個人事業主の時間の共有を意味するとともに、2015年から参入したコワーキングスペース事業が行う場所(オフィス)の共有や、個人事業主にノウハウを提供しスキルアップを支援するという意味もある。

2. コワーキングスペース事業
コワーキングスペース事業は、2017年10月期に初めて通期業績が開示され、売上高1,496百万円(前期比35.4%増)、セグメント利益57百万円(同162.1%増)だった。M&Aでの成長を除くと同社で一番成長率が高く、売上高営業利益率はBPO事業よりも高い。成長のドライバーは店舗数及び入居者数の増加であり、2017年11月20日現在で東京・神奈川・愛知・大阪で51店舗(前期末は43店舗)、2017年10月期末時点で2,989社(前期比25.1%増)と伸長した。

3. M&A、資本業務提携の積極化
同社は、2015年から5社をM&Aによりグループ化し、成長を加速させている。WELLCOM ISとJBMクリエイトはコンタクトセンター事業の規模拡大・エリア拡大が狙いだった。アセットデザインに関しては、“シェアリングエコノミー”事業への進出という狙いがあった。ヒューマンウェア及びオー・エイ・エスの獲得は、慢性的なエンジニア不足の課題解決が主な狙いだ。

また、2016年9月のインターポレーションとの資本業務提携、2017年5月の(株)ダナルジャパンとの資本業務提携は、いずれも新分野進出の際に優秀な技術を持った企業と提携したものである。

同社は多数のM&A・資本業務提携の経験を通して、契約後の組織統合・連携を含めてノウハウを蓄積している。今後もBPO事業関連などの既存事業の底上げ、及び新たなマーケットへの参入に際してM&A及び資本業務提携を積極的に行う方針である。

4. 女性の能力活用、働き方改革、健康経営で先進的な取り組み
同社は社会的責任への取り組みを積極的に行う企業として評価が高い。「一人ひとりが夢を実現できる社会を目指して」という理念のもと、女性の能力活用や子育て支援、働き方改革、健康経営などに積極的に取り組んでいる。
数ある具体例の中でも特筆すべきは、2017年3月の「なでしこ銘柄」への選出である。この表彰制度は、経済産業省と東京証券取引所の共同企画であり、女性活躍推進に優れた上場会社を選出するものである。選出企業47社中、東証1部から45社、同社の属する東証2部から2社のみ、同社の属するサービス業から3社のみと狭き門を突破しての選出となった。同社としては「柔軟な勤務環境の整備、多様な人材支援制度から夢を目指す女性の活躍を推進」をポイントに掲げており、女性社員が働きやすくなるための様々な工夫や仕組みが評価された形だ。

このほかにも、1)2017年、2018年と2年連続での健康経営優良法人(ホワイト500)認定、2)大阪市女性活躍リーディングカンパニー認証(2017年5月)、3)優良派遣事業者、4)えるぼしマーク取得企業(3段階目、女性活躍推進法に基づき厚生労働省が認定)、5)男女いきいき・元気宣言事業者登録(大阪府)など、特に女性を含めたダイバーシティを重視し働き方や健康に配慮する取り組みで先進的な成果を上げている。このような取り組みは、人材力が生命線の業界において、競争力ある人材の採用及び生産性向上、定着率向上などに好影響を与えることが期待され、同社の大きな強みである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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