6日の米国市場ダイジェスト:NYダウは123ドル安、雇用統計で追加利下げ期待高まる
■NY株式:NYダウは123ドル安、雇用統計で追加利下げ期待高まる
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は123.19ドル安の44,642.52ドル、ナスダックは159.05ポイント高の19,859.77で取引を終了した。
雇用統計を受けて12月連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げ期待が高まり、寄り付き後、上昇。その後、数人の連邦準備制度理事会(FRB)高官が利下げに慎重な姿勢を示したため、利下げペース減速の思惑が強まり、相場は伸び悩んだ。ダウは管理医療会社ユナイテッドへルス(UNH)の下落が重しとなり、下落に転じ、終日軟調に推移。ナスダックは早期利下げ期待が支援し終日堅調に推移し連日で過去最高値を更新し、相場はまちまちで終了。セクター別では自動車・自動車部品や小売りが上昇した一方、不動産管理・開発が下落した。
オンライン署名のドッキュサイン(DOCU)は第3四半期決算で調整後の1株当たり利益が予想を上回ったほか、通期業績見通し引き上げを好感し、上昇。化粧品小売りのアルタ・ビューティ(ULTA)は第3四半期決算の内容が強く、通期の既存店売上高や1株当たり利益見通しを引き上げ、上昇。情報技術ソリューションを提供するヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)は四半期決算で調整後の1株当たり利益が予想を上回り、上昇。
ソフトウエア会社のパランティア(PLTR)は国内の軍事行動の近代化や国家安全保障強化を巡り経営技術コンサルティングのブーズ・アレン(BAH)と提携を発表し、上昇。管理医療会社ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)は保険部門のユナイテッドヘルスケア最高経営責任者(CEO)が射殺された事象を嫌気した売りが続いた。
本年のFOMC投票権を有するクリーブランド連銀のハマック総裁はFRBが利下げペースを減速する時期が来たかもしれないとの見解を示した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米雇用統計で12月利下げ観測強まるがFRB高官は利下げに慎重
6日のニューヨーク外為市場でドル・円は150円60銭から149円37銭まで下落し、150円04銭で引けた。米11月雇用統計で非農業部門雇用者数が10月から予想以上に改善したが、失業率が予想外に上昇したほか、ハリケーンやストライキで悪化した10月からの改善が不十分との見方に12月連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げ確率が上昇し、長期金利低下に伴うドル売りが優勢となった。その後、米12月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想以上に11月から上昇したほか、ボウマンFRB理事やクリーブランド連銀総裁のタカ派発言を受けてドル売りが後退した。
ユーロ・ドルは1.0630ドルまで上昇後、1.0542ドルまで下落し、1.0567ドルで引けた。ユーロ・円は、159円58銭まで上昇後、158円10銭まで下落。ポンド・ドルは1.2811ドルまで上昇後、1.2721ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8736フランまで下落後、0.8796フランまで上昇した。
■NY原油:下落、一時67ドルを下回る
NYMEX原油1月限終値:67.20 ↓1.10
6日のNY原油先物1月限は下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は、前営業日比-1.10ドル(-1.61%)の67.20ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは66.98ドル-68.49ドル。主要産油国による減産体制の長期継続を受けてアジア市場で68.49ドルまで買われたが、その後は伸び悩み。米国市場の中盤にかけて66.98ドルまで反落。通常取引終了後の時間外取引では主に67ドル台前半で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 46.75ドル -0.25ドル(-0.53%)
モルガン・スタンレー(MS) 129.96ドル -0.36ドル(-0.27%)
ゴールドマン・サックス(GS)599.68ドル +2.88ドル(+0.48%)
インテル(INTC) 20.92ドル +0.12ドル(+0.57%)
アップル(AAPL) 242.84ドル -0.20ドル(-0.08%)
アルファベット(GOOG) 176.49ドル +2.18ドル(+1.25%)
メタ(META) 623.77ドル +14.84ドル(+2.43%)
キャタピラー(CAT) 395.03ドル +0.05ドル(+0.01%)
アルコア(AA) 42.49ドル -3.68ドル(-7.97%)
ウォルマート(WMT) 95.70ドル +0.40ドル(+0.41%)
《ST》
提供:フィスコ