11日の米国市場ダイジェスト:NYダウは304ドル高、次期政権への期待
■NY株式:NYダウは304ドル高、次期政権への期待
米国株式市場は続伸。ダウ平均は304.14ドル高の44,293.13ドル、ナスダックは11.99ポイント高の19,298.76で取引を終了した。
トランプ次期政権による規制緩和や成長優先策を期待した買いが継続し、寄り付き後、上昇。その後、ベテランズデーの祭日で債券市場休場で材料難となる中、ロテーションにより小型株が買われた一方でハイテク売られ、ナスダックは一時下落に転じた。ダウは終日堅調に推移し連日で過去最高値を更新、相場全体を支えナスダックもプラス圏を回復し終了。セクター別では、自動車・自動車部品や不動産管理・開発が上昇した一方、半導体・同製造装置が下落した。
ヨガアパレルのルルレモン(LULU)は中国での売り上げが想定外に強いと報じられ、上昇。医療保険のシグナ(CI)は同業ヒューマナとの合併を追求しない意向を確認し、資本確保を最優先した計画が好感され、上昇。暗号資産の取引プラットフォームを提供するコインベース・グローバル(COIN)は同資産市場を支援する方針を示していたトランプ氏の勝利を受けて暗号通貨のビットコインが過去最高値を更新したことに連れ、売り上げ増加期待に買われた。
ソフトウエアメーカーのアドビ(ADBE)やオンライン決済のブロック(SQ)はアナリストの投資判断引き上げで、それぞれ上昇。バイオの医薬品メーカーのアッヴィ(ABBV)は買収したセレベルが開発中の総合失調症の治療薬を巡り2つの中期臨床治験で主要目標の未達が明らかになり、下落。一方、競合となる製薬会社のブリストルマイヤーズ・スクイブ(BMY)は同社開発の競合薬が9月に食品医薬品局(FDA)の承認を取得済みで競争激化懸念が後退し、上昇した。
イベント会社のライブネーション(LYV)は取引終了後に第3四半期決算を発表。1株当たり利益が予想を上回り、時間外取引で上昇している。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:トランプ米次期政権の政策が成長押し上げるとの期待でドル反発
11日のニューヨーク外為市場でドル・円は153円95銭まで上昇後、153円65銭まで反落し、153円65銭で引けた。ベテランズデーで債券市場は休場で主要経済指標の発表もなく、トランプ米次期政権による成長支援策が経済を押し上げるとの楽観的な見解を受けたドル買いが続いた。
ユーロ・ドルは1.0657ドルから、1.0629ドルまで下落し、1.0655ドルで引けた。トランプ米次期政権による関税策が欧州経済の成長を抑制し、欧州中央銀行(ECB)の積極的な利下げにつながるとの見方にユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は、163円58銭へ弱含んだのち、163円95銭まで上昇。ポンド・ドルは1.2885ドルから1.2856ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8791フランから0.8810フランまで上昇し
た。
■NY原油:続落で68.04ドル、一時68ドルを下回る
NY原油先物12月限は続落(NYMEX原油12月限終値:68.04 ↓2.34)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は、前営業日比-2.34ドル(-3.32%)の68.04ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは67.92ドル-70.56ドル。ロンドン市場の序盤にかけて70.56ドルまで買われたものの、ドル高を受けた売りが強まり、米国市場の後半にかけて67.92ドルまで下落。通常取引終了後の時間外取引では主に68ドルを挟んだ水準で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 46.08ドル +0.95ドル(+2.10%)
モルガン・スタンレー(MS) 133.52ドル +3.99ドル(+3.08%)
ゴールドマン・サックス(GS)602.34ドル +13.08ドル(+2.21%)
インテル(INTC) 25.05ドル -1.15ドル(-4.38%)
アップル(AAPL) 224.23ドル -2.73ドル(-1.20%)
アルファベット(GOOG) 181.97ドル +2.11ドル(+1.17%)
メタ(META) 583.17ドル -6.17ドル(-1.04%)
キャタピラー(CAT) 396.54ドル +3.17ドル(+0.80%)
アルコア(AA) 43.51ドル -1.27ドル(-2.83%)
ウォルマート(WMT) 84.21ドル -0.62ドル(-0.73%)
《ST》
提供:フィスコ