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話題株ピックアップ【夕刊】(2):味の素、共同印、川重

■味の素 <2802>  6,316円  +425 円 (+7.2%)  本日終値
 味の素<2802>がマドを開けて急騰。前日比11%高の6539円まで上値を伸ばし上場来高値を更新した。7日の取引終了後に発表した25年3月期上期(4~9月)の連結最終利益(国際会計基準)は前年同期比8.1%増の502億2700万円だった。ヘルスケア等部門で電子材料の売り上げが大幅に増加したほか、海外の好調や円安効果で調味料・食品部門の収益も伸びた。あわせて、通期の事業利益見通しを従来予想の1580億円から1600億円へ上方修正している。同時に、発行済み株式数の1.98%にあたる1000万株または400億円を上限に自社株買いを実施すると発表。また、25年3月末現在の株主を対象に、1株から2株への株式分割を実施することを明らかにしたことも好材料視された。

■オイレス工業 <6282>  2,163円  +134 円 (+6.6%)  本日終値
 8日に発表した「オイレス、自社株買いの実施を発表」が買い材料視された。
 自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ
  ⇒⇒オイレス工業の会社開示情報を見る

■共同印刷 <7914>  3,800円  +230 円 (+6.4%)  本日終値
 8日に発表した「共同印、自社株買いの実施を発表」が買い材料視された。
 自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ
  ⇒⇒共同印刷の会社開示情報を見る

■川崎重工業 <7012>  7,028円  +403 円 (+6.1%)  本日終値
 川崎重工業<7012>が頑強。7000円台に乗せて、1990年以来の高値圏で推移している。同社は8日午前11時半、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。今期の売上高予想はこれまでの2兆2500億円から2兆1800億円(前期比17.9%増)に、最終利益予想は780億円から730億円(同2.9倍)に下方修正した。これを嫌気した売りが後場の寄り付き直後に膨らんだものの、防衛関連の一角である同社株には旺盛な押し目買い需要が待機しており、すぐに持ち直して後場に一段高となった。ボーイング<BA>向けの販売計画を見直したほか、北米向け四輪車の販売減や、9月末の円高に伴う為替差損の影響で収益が下振れする。一方で、4~9月期において航空宇宙システム部門で、航空エンジン事業の採算性が改善。連結全体で通期の事業利益の予想は据え置いたほか、受注高予想は200億円増額し2兆4300億円に見直した。あわせて同社は二輪事業を手掛ける子会社のカワサキモータースの事業強化に向けて、伊藤忠商事<8001>と資本・業務提携をすると発表。カワサキモータースが伊藤忠に対し第三者割当を行い、カワサキモータースの発行済み株式の20%を伊藤忠が保有する。譲渡価額は800億円。川重は26年3月期の個別業績で特別利益約700億円を計上する予定。連結損益への影響は軽微なものになると見込む。

■ヤマダホールディングス <9831>  463.6円  +26.1 円 (+6.0%)  本日終値
 ヤマダホールディングス<9831>が後場急伸。同社はきょう、30年3月期を最終年度とする新中期経営計画を公表。連結売上高目標を2兆2000億円(24年3月期実績は1兆5920億900万円)としていることが株価を刺激したようだ。連結経常利益目標は1000億円(同470億3700万円)に設定。家電のほか、住宅など非家電領域の事業拡大を目指す。同日に発表した25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、売上高が前年同期比2.7%増の7960億100万円、経常利益が同5.0%増の248億3100万円だった。

■栗田工業 <6370>  6,195円  +337 円 (+5.8%)  本日終値
 栗田工業<6370>が大幅高で4連騰。同社は7日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。今期の売上高予想は100億円増額して4100億円(前期比6.5%増)、最終利益予想は15億円増額して345億円(同18.2%増)に引き上げており、ポジティブ視されたようだ。電子セグメントでは装置事業の売り上げ増とともに、継続契約型サービスでの一過性の収益計上を見込む。一般水処理セグメントにおける薬品事業で、海外での事業環境の悪化による影響を受けながらも、原価率の改善効果を織り込み収益予想を引き上げた。9月中間期の売上高は前年同期比3.8%増の1955億3000万円、最終利益は同18.6%増の149億3200万円だった。

■F&LC <3563>  3,146円  +156 円 (+5.2%)  本日終値
 FOOD & LIFE COMPANIES<3563>が上げ幅を急拡大した。8日午前10時半、24年9月期の連結決算発表にあわせ、25年9月期の業績予想を開示。今期の売上高予想は前期比13.0%増の4080億円、最終利益予想は同2.5%増の150億円とした。2期連続で過去最高益を更新する見通しで、好感されたようだ。同社は9月30日を基準日とする前期の期末一括配当について、従来の予想の22円50銭から記念配当2円50銭と普通配当5円を増額する形で30円とした。今期の年間配当予想は記念配当を落として27円50銭とする。24年9月期の売上高は前の期比19.7%増の3611億2900万円、最終利益は同81.9%増の146億3300万円だった。国内スシロー事業が大きく伸長した。同時に同社は中期経営計画の目標値の修正を公表した。26年9月期の売上高目標を4700億円(従来は5200億円)、営業利益目標を335億円(従来は350億円)に見直した。国内外の外部環境や業績動向を踏まえた。

■ライオン <4912>  1,730円  +85 円 (+5.2%)  本日終値
 ライオン<4912>が3日ぶりに反発し、年初来高値を更新した。同社は7日取引終了後、24年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比36.7%増の171億900万円となったことが買い手掛かりとなったようだ。売上高は同1.7%増の3011億5900万円で着地。ファブリックケア分野(柔軟剤、洗濯用洗剤など)が苦戦したが、利益面では海外の売り上げ増や一般消費財の収益構造改革の効果が寄与した。なお、通期業績予想については売上高4100億円(前期比1.8%増)、営業利益270億円(同31.7%増)とする従来見通しを据え置いている。

■ニチアス <5393>  5,905円  +286 円 (+5.1%)  本日終値
 7日に決算を発表。「上期経常は12%増益で着地、今期配当を4円増額修正」が好感された。
 ニチアス <5393> [東証P] が11月7日大引け後(15:30)に決算を発表。25年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比11.7%増の206億円に伸び、通期計画の425億円に対する進捗率は5年平均の45.0%を上回る48.5%に達した。同時に、今期の年間配当を従来計画の104円→108円(前期は98円)に増額修正した。
  ⇒⇒ニチアスの詳しい業績推移表を見る
 同時に発表した「3.04%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。
 発行済み株式数(自社株を除く)の3.04%にあたる200万株(金額で80億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は11月8日から25年3月31日まで。

■有沢製作所 <5208>  1,500円  +68 円 (+4.8%)  本日終値
 有沢製作所<5208>が3連騰。7日の取引終了後、25年3月期の連結経常利益を従来予想の33億円から43億円(前期比2.9倍)に上方修正すると発表しており、これが好感された。同時に発表した24年4~9月期の同利益は前年同期比13.4倍の29億1700万円となり、従来予想の21億円を大きく上回って着地した。スマートフォンや半導体の需要回復を背景に電子材料の販売が拡大したほか、医療用モニター向けの3D関連材料やAR/VR関連の偏光利用部材なども伸びた。また、品種構成の良化や操業度が向上したことも大幅増益に貢献した。足もとの好調な業績を踏まえて通期見通しの上方修正に踏み切った格好だ。

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