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話題株ピックアップ【夕刊】(1):IHI、NTTデータ、コクヨ

■IHI <7013>  9,280円  +1,500 円 (+19.3%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 IHI<7013>はストップ高。午後1時ごろ、25年3月期の連結業績予想について、営業利益を1100億円から1450億円(前期701億3800万円の赤字)へ、最終利益を600億円から850億円(同682億1400万円の赤字)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を50円から70円(年120円)へ引き上げたことが好感された。売上高は従来予想の1兆6000億円(前期比21.0%増)を据え置いたものの、民間向け航空エンジン事業において,上期の実績を踏まえて円安で推移した為替の影響を反映させた。また、前回発表時の想定から、PW1100G-JMなどの新製エンジンの販売台数の減少やスペアパーツ販売の拡大、整備期間の長期化に伴う費用発生の遅れなども織り込んだ。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高7574億8800万円(前年同期比61.1%増)、営業利益772億6300万円(前年同期1570億3100万円の赤字)、最終利益393億900万円(同1375億6600万円の赤字)だった。同時に、子会社IHI運搬機械の運搬システム事業をタダノ<6395>に譲渡すると発表した。譲渡価額は非開示。なお、25年3月期業績に与える影響は軽微としている。

■NTTデータグループ <9613>  2,628円  +318 円 (+13.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 NTTデータグループ<9613>が後場終盤になって急伸。午後3時ごろに発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算が、売上高2兆2400億円(前年同期比7.8%増)、営業利益1490億1100万円(同22.3%増)、純利益577億9300万円(同9.0%増)と大幅営業増益となったことが好感された。国内で中央府省向け案件の規模拡大や、海外でGTSSのデータセンター事業やSAP事業が好調に推移。また、為替影響による増収効果なども寄与した。前期に発生した不採算費用の剥落なども利益を押し上げた。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高4兆4300億円(前期比1.4%増)、営業利益3360億円(同8.5%増)、純利益1370億円(同2.3%増)の従来見通しを据え置いている。

■コクヨ <7984>  2,755円  +306 円 (+12.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 コクヨ<7984>が急伸。香港を拠点とする投資ファンドのオアシス・マネジメントが6日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、コクヨ株の保有割合が5.02%と新たに5%を超えたことが判明。これを受けて思惑的な買いが向かっている。保有目的は「ポートフォリオ投資および重要提案行為」とし、「株主価値を守るため、重要提案行為を行うことがある」としている。報告義務発生日は11月1日。

■九州FG <7180>  782.1円  +74.6 円 (+10.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 九州フィナンシャルグループ<7180>が続騰。同社は5日の取引終了後、25年3月期の業績・配当予想の修正について発表。今期の純利益予想を30億円増額して285億円(前期比8.0%増)に見直した。減益予想から一転して最終増益となる見通し。経常利益予想も引き上げて、前期に続いて過去最高益の更新を見込む。年間配当予想は2円増額し20円(同2円増配)としており、これらを好感した買いが集まったようだ。銀行単体で株式等売却益と貸出金利息などが想定を上回った。預金支払利息は増加したものの、経費や与信費用が計画を下回る見込みとなり、これらの影響を業績予想に織り込んだ。

■新日本科学 <2395>  1,348円  +107 円 (+8.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位
 新日本科学<2395>が後場に急伸。6日午前11時半、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比5.3%増の125億800万円、営業利益は同96.6%減の8000万円、最終利益は同55.1%減の13億3100万円となった。大幅な減益となったものの、営業損益は赤字予想から一転、黒字を確保して着地した。売上高と最終利益も計画に対し上振れして着地しており、見直し買いを誘う形となったようだ。国内非臨床事業が順調に推移したほか、米子会社において経鼻偏頭痛治療薬「STS101」の米食品医薬品局(FDA)への新薬承認再申請に関連する費用が計画を下回った。臨床事業において新日本科学PPDの持ち分法投資利益が増加したことも寄与した。

■JMDC <4483>  4,618円  +353 円 (+8.3%)  本日終値
 JMDC<4483>が続急伸。5日の取引終了後に発表した25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、売上高が前年同期比39.6%増の191億9700万円、最終利益が同17.8%減の21億8900万円となった。増収減益となったが、9月中間期の実績は会社側が示した計画を上回って着地しており、見直し買いを誘う格好となったようだ。7~9月期では売上高は同53%増、最終利益は同2.4倍となった。ヘルスビッグデータ部門では、取引先の健康保険組合数や、製薬会社及び保険会社の1顧客当たりの年間取引額が継続して増加し、収益を押し上げた。

■アドバンテスト <6857>  9,625円  +726 円 (+8.2%)  本日終値
 アドバンテスト<6857>が大幅に続伸し、上場来高値を更新した。米国の大統領選に市場の関心が向かうなか、前日の米国市場ではエヌビディア<NVDA>が頑強な動きをみせ、時価総額首位を奪還した。生成AIの普及に伴い同社製品が販売を拡大するとの見方をもとにした資金流入が続いている。更に、米長期金利が低下したことに伴うハイテク株への選好姿勢も手伝って、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.7%近く上昇した。こうした流れは東京市場においても波及し、特にエヌビディア関連と位置付けられるアドテストへの物色意欲が高まったようだ。ディスコ<6146>や東京エレクトロン<8035>なども堅調に推移している。

■インソース <6200>  1,044円  +78 円 (+8.1%)  本日終値
 インソース<6200>が大幅に続伸し、1000円台に乗せた。5日の取引終了後、24年9月期の連結決算発表にあわせ、25年9月期の業績予想を開示した。今期の売上高予想は前期比16.2%増の145億円、最終利益予想は同11.7%増の37億5000万円を見込む。前期に続き過去最高益を更新する計画。更に、前期の期末配当を従来予想から50銭増額したうえで、今期の年間配当予想は前期比3円50銭増配の23円50銭とし、ポジティブ視されたようだ。研修事業では対面での実施が拡大すると想定。実施回数、受講者数ともに増加を見込む。ITサービス事業やコンサルティング事業などでも販促強化に取り組み成長を図る。同社はローリング方式による中期経営計画も公表した。27年9月期の売上高を200億円、最終利益を53億円に伸ばす目標を設定している。24年9月期の売上高は前の期比15.7%増の124億7400万円、最終利益は同25.4%増の33億5500万円だった。

■イトーキ <7972>  1,574円  +114 円 (+7.8%)  本日終値
 イトーキ<7972>がマドを開けて急伸。同社は5日の取引終了後、24年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比5.4%増の1021億2300万円、経常利益は同6.1%増の78億900万円、最終利益は同18.2%増の58億円だった。7~9月期において、経常利益は同3.7倍、最終利益は同3.5倍と大幅な増益となっており、好感されたようだ。ワークプレイス事業では、新たな働き方にあわせたリニューアル案件やオフィス移転に伴う需要を背景に売上高が好調に推移した。全社ベースで1~9月期としては過去最高の業績となった。

■日本電技 <1723>  6,170円  +420 円 (+7.3%)  本日終値
 日本電技<1723>が続急伸し年初来高値を更新。5日の取引終了後、12月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したほか、25年3月期の連結業績予想について、売上高を415億円から425億円(前期比9.3%増)へ、営業利益を62億円から75億円(同20.0%増)へ、純利益を43億円から53億円(同13.4%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を94円から74円(株式分割前換算148円)へ実質増額すると発表したことが好感された。空調計装関連事業の増加が売上高を牽引することに加えて、利益率改善努力が奏功する。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高149億8700万円(前年同期比3.8%減)、営業利益23億1800万円(同32.6%増)、純利益16億4600万円(同33.3%増)だった。前期に空調計装関連事業で首都圏再開発の大型新設物件があった反動で売上高は減収となったが、売上総利益率が改善し増益となった。

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