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話題株ピックアップ【夕刊】(1):能美防災、ワタミ、信越ポリ

■能美防災 <6744>  3,075円  +274 円 (+9.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 能美防災<6744>は大幅続伸。今月に入ってから2800円を軸とするもみ合いを続けていたが、満を持してここを上放れる動きをみせている。セコム系列の防災機器大手だが、豊富な受注残を反映し足もとの収益の伸びが顕著となっている。24日取引終了後、25年3月期業績予想の修正を発表、売上高は従来予想の1208億から1300億円(前期比10%増)へ90億円あまりの大幅上乗せとなり、営業利益も121億円から140億円(同20%増)に増額している。これをポジティブ視する買いを呼び込んだ。

■ワタミ <7522>  960円  +36 円 (+3.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 ワタミ<7522>が急動意。午前11時ごろ、米ファストフードチェーン大手のサブウェイとマスターフランチャイズ契約を締結し、日本法人である日本サブウェイの持ち分を取得して子会社化すると発表した。契約期間は10年間。取得価額は非開示で、株式譲渡実行日は10月25日。この発表を手掛かりに買われた。

■信越ポリマー <7970>  1,500円  +47 円 (+3.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 信越ポリマー<7970>は続伸。24日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比2.4%増の547億3700万円、経常利益は同3.6%増の66億3300万円、最終利益は同0.6%減の45億8900万円となった。あわせて同社は配当予想を修正。9月30日を基準日とする中間配当を従来の予想から1円増額するとともに、期末配当予想を1円増額し25円とした。年間配当予想は50円(前期比4円増配)となる。更に、取得総数50万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.61%)、取得総額9億円を限度とする自社株買いの実施も公表した。株主還元姿勢とともに、7~9月期において最終利益は微増益となったことも加わって、買いを誘う要因となったようだ。電子デバイス事業では自動車向けが堅調に推移。自動車以外では液晶接続用コネクターや検査用コネクターが回復し、増収増益となった。精密成形品事業では、OA機器用部品がプリンターの需要で底堅く、複合機の交換需要も高まり2ケタの増収増益となった。

■いよぎんHD <5830>  1,415.5円  +30 円 (+2.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 いよぎんホールディングス<5830>がしっかり。24日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績に関し、純利益がこれまでの予想を65億円上回る295億円(前年同期比19.3%増)で着地したようだと発表した。減益予想から一転、最終増益となることから、これを評価した買いが株価の支えとなったようだ。相場状況を踏まえた有価証券の売買を機動的に実施したことが奏功した。9月中間期の経常収益は予想を10億円上回る1210億円(同21.3%増)、経常利益は予想を95億円上回る425億円(同13.6%増)で着地する格好となったという。

■池田泉州HD <8714>  328円  +6 円 (+1.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 池田泉州ホールディングス<8714>が後場にプラス圏に浮上した。25日午後2時、25年3月期の連結業績予想の修正について発表。純利益の見通しを19億円増額して129億円(前期比18.6%増)に引き上げた。加えて、年間配当予想を2円50銭増額して15円(前期比2円50銭増配)に見直しており、好感されたようだ。上期(4~9月)は営業経費と与信関連費用が想定を下回った。上期の業績上振れ分を通期の予想に反映した。

■ジャフコ グループ <8595>  1,957.5円  +33.5 円 (+1.7%)  本日終値
 ジャフコ グループ<8595>は後場強含み。25日正午、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比85.3%増の159億9700万円、最終利益は同2.0倍の46億9300万円となった。直近3カ月間の7~9月期の最終利益は同2.4倍と増益基調を加速した。株価は直近で調整色を強めていたこともあって、見直し買いを誘う形となったようだ。9月中間期ではグループの投資先の新規IPOは3社あった。IPOによる株式売却益とともに、同社ファンドを組み入れた投資信託を野村アセットマネジメントとの共同で開発し、提供を開始したことに伴い、投信への持ち分譲渡による影響もあって、キャピタルゲインが増加した。

■宮越ホールディングス <6620>  1,758円  +17 円 (+1.0%)  本日終値
 宮越ホールディングス<6620>は底堅く推移。東京証券取引所が25日付で宮越HDの株式を貸借銘柄に選定した。流動性が向上すると期待した投資家の買いが入ったようだ。朝方の買いが一巡した後は、目先の利益を確定する目的の売りが出て一時下げに転じる場面があったものの、下値を拾う動きもあり持ち直している。なお、同社は25日午前9時に、中国・深セン市における「ワールド・イノベーション・センター」(仮称)プロジェクトに関し、先行して進める皇冠01-01区画の建設指標の規劃数値に基づき、設計契約などの締結が完了したと開示している。

■上新電機 <8173>  2,567円  +20 円 (+0.8%)  本日終値
 上新電機<8173>が5日ぶりに反発。同社はきょう午前9時に業績修正を発表。25年3月期の連結経常利益を従来予想の90億円から40億円(前期比51.5%減)へ大幅に下方修正したが、目先の悪材料出尽くし感から買われたようだ。上期において、猛暑の影響で好調だったエアコンなどを除いて売上高が前期実績を下回り、特に強みとするエンタテインメント商品の不振が響き、販売チャネルではインターネット販売が伸び悩んだという。また、人的資本や生産性向上に向けたICT実装への投資を積極的に行ったことも織り込んだ。

■ネットプロ <7383>  319円  -32 円 (-9.1%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ
 ネットプロテクションズホールディングス<7383>は大幅安で6日続落。きょう付の日本経済新聞朝刊で「金融庁はバイ・ナウ・ペイ・レイター(BNPL)と呼ばれる立て替え払いサービスの規制を検討する」と報じられており、BNPL決済サービスを手掛ける同社に対して、今後の事業展開への影響を懸念する売りが膨らんだようだ。記事によると、若年層を中心に過剰債務を負ったり、詐欺取引に巻き込まれたりする事案が報告されており、24日の金融審議会の作業部会で規制が必要との意見が有識者から相次いだという。

■富士通ゼネラル <6755>  1,775円  -174.5 円 (-9.0%)  本日終値  東証プライム 下落率2位
 富士通ゼネラル<6755>は大幅安。24日取引終了後、25年3月期連結業績予想の修正を発表。売上高を3400億円から3600億円(前期比13.8%増)へ上方修正した一方、最終損益を60億円の黒字から一転70億円の赤字(前期30億6700万円の黒字)へ下方修正しており、これを嫌気した売りが出た。上期に海外向け空調機の販売が計画を上回ったことが売上高を押し上げる。損益面では北米の環境規制強化に伴う旧機種への戦略的な売価政策の影響のほか、事業基盤の強化に伴う費用の特別損失計上などが響く見通し。

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