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富田隆弥の【CHART CLUB】 「日米とも下値注視の姿勢は続く」


日米とも下値注視の姿勢は続く

◆チャート的にこの10月はポイントになりやすいところだが、いまのところNYダウは順調に上値を4万3000ドル台に伸ばしている。上昇基調が続くうちは流れに従い、「強気」に対応するのは当然。だが、2022年10月安値(2万8660ドル)から2年、昨年10月安値(3万2327ドル)から1年、今年4月の調整安値(3万7611ドル)から6カ月が経過し、週足RCI(順位相関指数)は9週線、13週線、26週線、52週線がいずれも89%~92%と高値圏に集まる。

◆テクニカル指標の注意信号は調整の接近を示唆するものであるから、日足チャートの支持線や25日移動平均線などの下値ポイントを注視しながらの対応が望まれる。米国では11月5日の大統領選挙、11月6~7日のFOMC(米連邦公開市場委員会)と大きなイベントが迫りつつある。市場にはソフトランディング(緩やかな景気減速)観測が広がり、大統領選やFOMCも無事に通過する「ノーサプライズ」になるとの期待が強まっている。だが、安心したところに「落とし穴」は潜んでいる。

◆そうした見方は日本株にも当てはまる。日経平均株価は10月15日には4万0257円をつけるなど、ジリ高基調で7月の史上最高値4万2426円をうかがう流れにある。23日の東京地下鉄 <9023> [東証P]上場や27日の衆院選投開票というビッグイベントを控えるが、それまで堅調相場が続くとの観測が強まっている。

◆ただし、RCIやサイコロジカルラインなど日足テクニカル指標には注意信号が灯る。下値で注視すべきは「3万8100円~3万8300円」に集まる日足の移動平均線であり、この節目を割り込むとチャートは調整入りとなる。日米ともに、10月を波乱なく通過しても下値注視の姿勢は続くことになる。

(10月17日 記、次回更新は10月26日10時を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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