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株価指数先物【寄り前】 TSMCの決算への期待が高まる


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 39470 +280 (+0.71%)
TOPIX先物 2709.0 +18.5 (+0.68%)
シカゴ日経平均先物 39450 +260
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 16日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。前日に急落したASMLホールディング<ASML>が続落し年初来安値を更新したが、台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>が17日に発表する決算でAI需要の強さが改めて示されるとの期待から、エヌビディア<NVDA>やマイクロン・テクノロジー<MU>などが買われた。また、前日の下げでNYダウを押し下げていたユナイテッドヘルス・グループ<UNH>が反発し、NYダウを牽引する形となった。

 さらに、7-9月期決算で売上高に相当する純営業収益と1株利益が市場予想を上回ったモルガン・スタンレー<MS>が6%を超える上昇で最高値を更新し、ゴールドマン・サックス<GS>やJPモルガン・チェース<JPM>に買いが広がった。S&P500業種別指数は公益事業、半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレルが上昇した一方で、メディア、食品・生活必需品小売、家庭用品・パーソナル用品が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比260円高の3万9450円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比60円安の3万9130円で始まり、その後は落ち着いた値動きで日中終値を挟んで保ち合いを継続。米国市場の取引開始直後にショートが強まり、一時3万9110円まで下げる場面もみられた。ただし、売り一巡後はロング優勢となりプラスに転じ、3万9400円台を回復。終盤にかけて緩やかに上昇し、一時3万9520円まで買われる場面もみられ、3万9470円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになろう。ボリンジャーバンドの+1σは3万9410円辺りまで上昇してきており、同水準で上値を抑えられる場面もあったが、終盤にかけての上昇で+1σを上回ってきた。+1σが支持線として機能してくるようだと、改めて4万円の大台が意識されてくるだろう。

 米国ではASMLホールディングは続落したが、エヌビディアが反発したことが安心感につながる。TSMCは午後2時40分頃に決算を発表する予定であり、期待通りの内容であれば終盤にかけて東京エレクトロン <8035> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]などが日経平均型を牽引してくる展開が期待される。もっとも、ハシゴを外される可能性もあるため、発表直後の動きには注意する必要がありそうだ。

 日経225先物は+1σ水準での攻防になりやすく、オプション権利行使価格の3万9375円を中心とした上下の権利行使価格3万9125円から3万9625円でレンジを想定。+1σを上回って推移するようなら、3万9375円から3万9875円のレンジに移行しよう。

 なお、16日の米VIX指数は19.58(前日は20.64)に低下しており、不安心理が高まった状態を示すとされる20.00を下回った。慎重姿勢は崩せないが、地政学リスクについては、米国の民間人保護要請に対し、イスラエルがガザへの人道支援拡大を議論するため緊急会議を招集したとの報道もあり、ややリスク選好に向かわせよう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.56倍に低下した。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の下げが日経平均型の重荷となり、直近の上昇に対するリバランスの動きとなった。ただし、14.52倍で寄り付き、一時14.46倍に低下した後は寄り付き水準を上回っていた。本日はTSMCの決算期待が高まるなか、NTロングによるスプレッド狙いの動きが意識されそうである。

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