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富田隆弥の【CHART CLUB】 「ここからは『25日線』注視で対応」


◆まずNYダウからみていこう。10月9日は4万2512ドルで終え、史上最高値を更新中だ(終値ベース)。背景に米国経済に対して「ソフトランディング」(緩やかな景気減速)や「ノーランディング」(経済成長の持続)の可能性が高まったとする観測があり、チャートもスピード調整を挟みながらしっかりした右肩上がりの流れが続いている。

◆ただ、チャート的にこの10月は一つのポイントになりやすい。NYダウは2022年10月安値(2万8660ドル)から2年、昨年10月安値(3万2327ドル)から1年、今年4月の調整安値(3万7611ドル)から6カ月を経過し、週足RCI(順位相関指数)は9週線、13週線、26週線、52週線がいずれも86~92%と高値圏に集まり、注意信号を灯している。

◆米国の10年債利回りは、9月16日の3.61%を下値に直近では4.06%に上昇している。9月17日~18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%の利下げを実施したが、債券市場はそれを織り込むように金利を低下させ、そして「出たら終(しま)い」という反応だ。金利の上昇を無視して株価(NYダウ)は上昇を続けることできるのか、少々疑問でもある。

◆一方、日経平均株価は上昇の勢いが鈍く、4万円大台を目前に足踏みを続けているが、25日移動平均線(10日時点3万7681円)や200日線(同3万7991円)を支持線とした値固めの動きは悪くない。10月23日の東京地下鉄 <9023> [東証P] 上場や27日の衆院選投開票に向けて、7月11日につけた史上最高値4万2426円を目指してもおかしくない。ただ、日足RCIは再び高値圏に集まっている。

◆日米ともにいまは上昇基調にある相場だが、NYダウの25日線は9日時点で4万1726ドル。理由は何にせよ、ここからは日足チャートで要注意となる「25日線割れ」に注意しながら対応していきたい。

(10月10日 記、次回更新は10月19日10時を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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