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話題株ピックアップ【夕刊】(2):トヨタ、トヨカネツ、東海理

■トヨタ自動車 <7203>  2,645.5円  +59.5 円 (+2.3%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>は寄り付きから大口の買い注文が入り急速に切り返す展開。前週末4日に発表された9月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数の伸びが事前予想を大幅に上回る強い内容で、これを受けて米長期金利が急上昇。外国為替市場では1ドル=149円台をつけるなど急速に円安方向に振れている。円安メリット株に再び視線が向かうなか、為替感応度の高い自動車セクターへの買いを誘導している。特に、対ドル1円の変動で営業利益が約500億円左右されると試算されるトヨタは輸出採算改善効果を期待した買いを呼び込んだ。同社の25年3月期通期の想定為替レートは1ドル=145円に設定されており、実勢はそれより4円前後も円安に振れている。

■トーヨーカネツ <6369>  4,240円  +80 円 (+1.9%)  本日終値
 トーヨーカネツ<6369>が5日続伸。前週末4日の取引終了後、防災・土木インフラ関連の計測機器の製造販売を手掛ける坂田電機(西東京市)の全株式を来年3月3日の予定で取得し子会社化すると発表しており、好材料視された。環境事業を手掛けるグループ各社と技術面・営業面での連携を図ることで、近年頻発する激甚災害への対策やインフラ設備の老朽化といった顕在化する社会課題に対して貢献度の高い価値提供が可能になると判断したという。取得価額は非開示。なお、25年3月期業績への影響は開示すべき事項が生じた場合は速やかに開示するとしている。

■東海理化 <6995>  2,014円  +34 円 (+1.7%)  本日終値
 東海理化電機製作所<6995>が強含み。同社はきょう、北海道千歳市が実施する自動運転バス実証実験に参画すると発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。この実証実験は、運転手不足に対応する自動運転の社会実装に向けた検証として行われるもの。同社は遠隔監視システムや乗客安全支援システムでの役割を担うとしている。

■東邦ホールディングス <8129>  4,855円  +81 円 (+1.7%)  本日終値
 東邦ホールディングス<8129>が3日続伸。4日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、シンガポールに拠点を置く投資ファンド、3Dインベストメント・パートナーズの保有割合が16.40%から17.44%に上昇したことが判明しており、買い増しの動きに対する需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為を行うこととしており、報告義務発生日は9月27日となっている。

■フジテック <6406>  5,202円  +56 円 (+1.1%)  本日終値
 フジテック<6406>は続伸歩調で年初来高値を更新。米投資ファンドのファラロン・キャピタル・マネジメントが4日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、フジテック株の保有割合が6.59%と新たに5%を超えたことが判明。これを受けて需給思惑的な買いが入った。保有目的は「純投資及び建設的な対話(エンゲージメント)を通じた中長期的な企業価値向上(状況に応じて重要提案行為等を行うことを含む)」としている。報告義務発生日は9月27日。

■サカタのタネ <1377>  3,665円  +25 円 (+0.7%)  本日終値
 サカタのタネ<1377>が上値指向を強め5日続伸。前週末4日の取引終了後に発表した第1四半期(6~8月)連結決算で、営業利益が27億2900万円(前年同期比16.8%増)と2ケタ増益となったことが好感された。売上高209億8800万円(同9.5%増)だった。トマト、カボチャ、キャベツ、カリフラワーなどの野菜種子や、トルコギキョウ、ヒマワリなどの花種子が好調に推移。また、海外連結子会社の財務諸表項目を反映させる6月末の為替レートが大幅な円安だったことも寄与し営業利益は増益となった。ただ、7月以降急激に円高が進行したことで為替差損益が悪化したほか、ブラジル子会社の洪水被害による損失を計上したことから、純利益は11億2700万円(同42.5%減)と大幅減益を余儀なくされた。なお、25年5月期通期業績予想は、売上高935億円(前期比5.4%増)、営業利益110億円(同4.8%増)、純利益80億円(同50.5%減)の従来見通しを据え置いている。

■住石ホールディングス <1514>  891円  -61 円 (-6.4%)  本日終値
 住石ホールディングス<1514>は大幅続落。前週末4日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を178億円から171億円(前期比24.3%減)へ、営業利益を55億円から34億円(同57.5%減)へ、純利益を54億円から33億円(同56.2%減)へ下方修正し、あわせて期末一括配当予想を42円から25円(前期60円)へ引き下げたことが嫌気された。主力の石炭販売取引において、エネルギー需給の緩みにより石炭市況の軟化がみられたものの、石炭取引量が堅調に推移しており、9月中間期業績は計画上振れで着地したもよう。下期も引き続き石炭販売取引は堅調な推移が見込まれるものの、豪州ワンボ社からの受取配当金などの影響で通期売上高・利益は下方修正した。

■安川電機 <6506>  4,993円  -30 円 (-0.6%)  本日終値
 安川電機<6506>は朝高後に反落。前週末4日取引終了後に8月中間期の連結決算を発表し、売上収益は前年同期比9.5%減の2615億7300万円、最終利益は同26.3%減の178億5100万円だった。一方、通期の業績予想を見直し、最終利益予想を100億円増額して640億円(前期比26.3%増)に引き上げた。この発表を受けて売り買いが交錯している。持ち分法適用関連会社である中国企業について、保有する一部株式を既存株主である煙台東星集団に売却する。出資比率は29.9%から19.9%に低下し、持ち分法適用関連会社から除外する。これに関連した売却及び評価損益約240億円の影響を業績予想に織り込んだ。一方、中国市場の回復が想定よりも弱く、半導体・電子部品市場の立ち上がりも緩やかであることを踏まえ、通期の売上収益予想は270億円減額し、5530億円(同3.9%減)に下方修正した。更に自社株買いの実施も発表した。取得総数は250万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.95%)、取得総額は125億円を上限とする。このうち子会社との相対取引を除いた市場買い付け分は、総数200万1400株(同0.76%)、総額100億600万円が上限となる。取得期間は7日から12月31日まで。

■テモナ <3985>  222円  +50 円 (+29.1%) ストップ高   本日終値
 テモナ<3985>がストップ高。同社は4日、企業向けサブスク決済スキーム「サブスククレジット」の提供を開始すると発表しており、これが材料視されたようだ。これは、定価10万円以上1億円以下の機器を何でも、月額サブスクで導入可能なサブスクの決済スキーム。審査基準は法人または個人事業主であることのみで、新品・中古を問わずどのようなものでも取り扱いが可能だという。

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