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ダウ平均は反落 中東情勢の緊迫化が伝わり、リスク回避の雰囲気も=米国株序盤

NY株式1日(NY時間11:02)(日本時間00:02)
ダウ平均   42059.99(-270.16 -0.64%)
ナスダック   17860.59(-328.58 -1.81%)
CME日経平均先物 38090(大証終比:-680 -1.79%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。本日から10月相場が始り、第4四半期のスタートでもあるが、米株式市場は売りが強まっている。中東情勢の緊迫化が伝わっており、市場にはリスク回避の雰囲気が広がっている。

 ホワイトハウスの高官は、米国はイランがイスラエルに対して弾道ミサイル攻撃を間もなく開始する準備をしている兆候を得ていると述べたおとが伝わった。ダウ平均は一時384ドル安まで下げ幅を広げ、ナスダックも大幅安となっている。

 ただ、イランの攻撃は4月と似た形になる可能性があると米当局が指摘していることが伝わると、下げが一服している。イランは4月にもドローンとミサイルによりイスラエルへの攻撃を実施。ただ、人口密集地は標的とはせず、単発的な攻撃でイスラエル軍も大半を迎撃できていた。

 9月相場は驚くほど好パフォーマンスだったが、10月相場にも期待感が高まっている。しかし、前日のパウエルFRB議長の講演を受けて市場の雰囲気に若干の変調が出ている。議長は利下げを急がない姿勢を改めて強調し、経済が予想通りに推移すれば、年内あと2回の利下げ、つまり0.25%ポイントずつの利下げが予想されると述べていた。この発言に短期金融市場では11月FOMCでの大幅利下げの確率を35%程度まで低下させている。先週までは55%程度だった。

 年内の利下げ幅について年内あと計0.75%ポイントとの市場が見方が揺らぎ始めているが、その意味でも今週金曜日の米雇用統計が注目される。予想並みかそれ以上の内容であれば、少なくとも11月の大幅利下げへの期待は大きく後退する可能性もありそうだ。ストラテジストからは「リスクは下方にある可能性が高い」との指摘も出ていた。

 本日から東海岸とメキシコ湾の港湾労働者によるストライキが始まっている。すぐに消費に影響はないかもしれないが、アナリストからは港湾閉鎖による経済的損失は1日あたり38億―45億ドルに上るとの試算も出ている。予想以上に長引くようであれば、市場の警戒も高まりそうだ。

 アップル<AAPL>が下落。多くが最新のアイフォーン16に期待を寄せているが、それを巡ってアナリストから様々な見解が出ている。本日もアナリストから、同社が10-12月期のアイフォーン16の主要半導体部品を約300万個削減した可能性があるとの観測があり、これが事実であれば、近年の同社の歴史の中で最も早い段階での生産削減になるとの指摘が出ている。

 医療サービスを手掛けるペナント<PNTG>が下落。債務償還に充てるために350万株の増資を発表した。

 バイオ医薬品のIGMバイオサイエンシズ<IGMS>が大幅安。同社は自己免疫疾患に専念するという方針転換に伴い、CEO、科学担当役員、医療担当役員が退任したと発表。新CEOにハラー氏が就任し、最高科学責任者のケイト氏と最高医療責任者のタキモト氏が退任するという。

ペナント<PNTG> 32.67(-3.03 -8.49%)
IGMバイオ<IGMS> 15.03(-1.51 -9.13%)

アップル<AAPL> 224.99(-8.01 -3.44%)
マイクロソフト<MSFT> 421.22(-9.08 -2.11%)
アマゾン<AMZN> 183.65(-2.68 -1.44%)
アルファベットC<GOOG> 166.98(-0.21 -0.13%)
テスラ<TSLA> 253.06(-8.58 -3.28%)
メタ<META> 574.95(+2.51 +0.44%)
AMD<AMD> 160.46(-3.62 -2.21%)
エヌビディア<NVDA> 117.99(-3.45 -2.84%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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