今日の為替市場コメント:日米金利差大幅縮小の思惑後退でドルは底堅い動きを保つ可能性
20日のドル・円は、東京市場では141円74銭まで売られた後、143円64銭まで上昇。欧米市場では143円47銭まで下げた後、一時144円49銭まで上昇し、143円91銭で取引終了。本日23日のドル・円は主に144円を挟んだ水準で推移か。日米金利差が大幅に縮小する可能性は低いことから、ドルは底堅い動きを保つ可能性がある。
直近発表の米国経済指標は強弱まちまちながら低調なデータも含まれており、米国経済の減速懸念は消えていないことから、11月と12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で合計0.5pt以上の追加利下げが行われる可能性が高い。ただ、日本銀行植田総裁は追加利上げを急がない姿勢を示し、日米金利差の早期縮小観測は後退した。また、自民党総裁選の結果次第で日銀による追加利上げ観測は一段と後退する可能性もあることから、目先的に金融正常化をにらんだ円買いは弱まり、ドルなど主要通貨をサポートしそうだ。
《MK》
提供:フィスコ