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2153 E・Jホールディングス

東証P
1,718円
前日比
-11
-0.64%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
8.0 0.88 3.78 29.61
時価総額 276億円
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イージェイHD Research Memo(3):社会資本整備プロジェクトの企画から運営管理までグループ内で提供


■E・Jホールディングス<2153>の会社概要

2. 事業概要
同社グループは主に官公庁の公共事業等において、企画・構想から計画策定・事業化、調査・設計、工事施工管理、運営維持管理まで事業プロジェクトのすべての工程に関してワンストップでサービス提供できることを強みとしている。2024年5月末時点の連結対象子会社は12社(その他非連結子会社7社、持分法適用関連会社1社)、連結従業員数は1,713名(前期末比8名減)である。また、持分法適用関連会社の(株)演算工房(出資比率38.1%)は京都に本社を置き、主に建設・土木分野で用いる測量機器の制御・データ管理を行うためのソフトウェアを開発・提供している。

(1) 子会社の概要
連結売上高の約7割を占める主力子会社のエイト日本技術開発では、企画・計画策定、調査・設計、点検、診断、マネジメント等の建設コンサルタント業務のほか、海外コンサルタント業務、観光農園やアグリビジネス等の地方創生につながる事業の開発等を行っている。

また、売上高の1割強を占める近代設計では、道路・橋梁の計画・設計及び施工管理やCM(コンストラクション・マネジメント)等の発注者支援業務等を展開しているほか、国土交通省が推進する無電柱化プロジェクト(計画・設計・調査・維持管理支援)の受注シェアで約2割と高い実績を上げていることが特徴である。無電柱化の方法はいくつかあるが、基本は地上に敷設されている電線や通信ケーブルを地下に移設する。この際、道路に埋設されているガス・水道管などと輻輳するため、各事業者との緊密な折衝・調整が求められる。こうしたノウハウが競争力の源泉となっており、グループ会社でも共有されている。

そのほか、日本インフラマネジメントでは測量、施工管理、技術者派遣、計測機器のレンタル販売業務等を、(株)共立エンジニヤ及び共立工営(株)では測量・地質調査・設計業務を、都市開発設計(株)では上下水道や道路等の計画策定、調査、設計業務を主に行っている。アークコンサルタント、アイ・デベロップ・コンサルタンツ、二神建築事務所及びダイミックについては前述のとおりだ。

(2) 発注機関別・地域別受注構成比
同社の受注高のおおよそ8~9割は官公庁向けで占められており、そのなかでも道路・橋梁などの交通インフラや治水・治山など国土保全に関わる案件の比率が高いことが特徴である。2024年5月期の発注機関別受注構成比は、国土交通省を中心とした中央省庁が29.0%、都道府県が35.2%、市町村が18.4%と官公庁だけで82.5%を占めており、民間企業が16.0%、海外が1.4%となった。民間企業についても大半はNEXCO等の高速道路運営管理会社向けであり、公共分野とも言える。海外については、アジアやアフリカ地域における道路整備や治水・給水プロジェクト等で受注実績があり、(独)国際協力機構(以下、JICA)を通じたODA案件が大半を占めている。また、地域別受注構成比では関東が24.5%と最も高く、次いで本社のある中国エリアが19.7%、近畿エリアが13.1%となり3つの地域で過半を占めた。

受注プロジェクトについては1年以内に終わる案件がほとんどだが、工期が複数に分割されているものを継続受注した場合は、トータルで3~4年の長期にわたる案件となる。また、官公庁案件については売上の検収時期が3月に集中する傾向にあることから、売上高のおおよそ6割が第4四半期(3月~5月)に偏重する(発注者支援業務については進行基準で売上を計上)。このため、第3四半期までは例年損失を計上する季節要因がある点には留意する必要がある。

3. 経営理念
同社グループの使命(ミッション)は、「地球環境にやさしい優れた技術力と判断力で、真に豊かな社会創りに貢献する」こととしている。また、経営ビジョンとしては、持続的成長と企業価値向上を追い続ける、「わが国第一級のインフラ・ソリューション・コンサルタントグループ」を目指すことを掲げている。

経営ビジョンの実現を目指すため、同社はイノベーション※1、プロフェッショナリズム※2、誠実※3、チームワーク※4といった4つの観点から行動規範を規定し、事業活動を行っている。

※1 イノベーション:社会や環境の変化を見極め、あらゆるインフラ分野の課題解決を目指し、グローカル(グローバルからローカルまで)な思考で行動する。
※2 プロフェッショナリズム:多様で高度なニーズに的確に応えることのできる優れた技術と豊かな感性、誠実な人格を有するプロフェッショナル集団として、人材価値、企業価値を高めるため、自己研鑽に努める。
※3 誠実:関連法令ばかりでなく、企業倫理~職業倫理も遵守し、公正・中立的な立場で社会的責任を遂行する。
※4 チームワーク:わが国第一級のインフラ・ソリューション・コンサルタントグループとしての自覚を持ち、常に高い目標を掲げ、その実現に向けてグループの総力で挑戦する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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