6日の米国市場ダイジェスト:NYダウは410ドル安、景気悪化を警戒
■NY株式:NYダウは410ドル安、景気悪化を警戒
米国株式市場は下落。ダウ平均は410.34ドル安の40,345.41ドル、ナスダックは436.83ポイント安の16,690.83で取引を終了した。
8月雇用統計の結果が強弱まちまちとなったため小幅高で寄り付いた。同時に、過去2カ月の雇用者数の下方修正を受け、労働市場や景気の減速懸念が広がり相場は下げに転じた。金利低下も半導体のエヌビディア(NVDA)などの下落でナスダックも下落。連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が雇用統計の結果を受けて政策修正の必要性に言及し、大幅な利下げも支持する姿勢を表明したため警戒感が一層強まり、続落し、終盤にかけて下げ幅を拡大し、終了した。セクター別では、自動車・自動車部品や半導体・同製造装置が下落した一方、不動産が小幅高。
電子署名サービスを提供するドキュサイン(DOCU)は第2四半期決算で調整後の1株当たり利益が予想を上回ったほか、見通しも予想を上回り、上昇。銀行のウエルズ・ファーゴ(WFC)はアナリストが目標株価を引下げ、下落。サーバーソリューション会社のスーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)はアナリストが法令遵守を巡る調査などを理由に投資判断を引下げ、下落。半導体のブロードコム(AVGO)は四半期決算で、人工知能(AI)を除外したブロードバンド関連の低迷がけん引した低調な見通しに失望し売られた。
投資家の恐怖心理を示すVIX指数は23.76と、1カ月ぶり高水準に達した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米8月雇用統計やFRB高官発言で9月FOMCでの大幅利下げ観測強まる
6日のニューヨーク外為市場でドル・円は144円01銭まで上昇後、141円78銭まで下落し、142円30銭で引けた。米8月雇用統計で失業率の上昇や平均時給の伸び拡大で、長期金利上昇に伴うドル買いが強まった。その後、非農業部門雇用者数の伸び鈍化に加え過去2カ月分の雇用者数下方修正を受け金利低下に伴うドル売りに転じた。警戒された程、悪化しなかったため大幅利下げ観測は強まらずドルは一時下げ止まったのち、ウォラーFRB理事が大幅利下げも除外しない姿勢を表明したため、ドル売りが加速した。
ユーロ・ドルは1.1155ドルまで上昇後、1.1066ドルまで下落し、1.1086ドルで引けた。ドイツの4-6月期国内総生産(GDP)が低調で高値からのユーロ売りに押された。ユーロ・円は、159円64銭へ上昇後、157円47銭まで下落。ポンド・ドルは1.3238ドルへ上昇後、1.3110ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8375フランまで下落後、0.8476フランまで上昇。
■NY原油:下落、将来的な供給超過の懸念残る
NYMEX原油10月限終値:67.67 ↓1.48
6日のNY原油先物10月限は下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は、前営業日比-1.48ドル(-2.14%)の67.67ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは67.17ドル-70.13ドル。米国市場の前半にかけて70.13ドルまで買われたが、将来的な供給超過の懸念は消えていないこと、米国株安を意識した売りが再び強まり、米国市場の後半にかけて67.17ドルまで値下がり。通常取引終了後の時間外取引では主に68ドル台前半で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 38.76ドル -1.38ドル(-3.43%)
モルガン・スタンレー(MS) 96.59ドル -2.97ドル(-2.98%)
ゴールドマン・サックス(GS)479.61ドル -8.27ドル(-1.69%)
インテル(INTC) 18.89ドル -0.51ドル(-2.62%)
アップル(AAPL) 220.82ドル -1.56ドル(-0.70%)
アルファベット(GOOG) 152.13ドル -6.47ドル(-4.07%)
メタ(META) 500.27ドル -16.59ドル(-3.20%)
キャタピラー(CAT) 329.36ドル -4.20ドル(-1.25%)
アルコア(AA) 28.53ドル -1.74ドル(-5.74%)
ウォルマート(WMT) 76.64ドル -0.32ドル(-0.41%)
《ST》
提供:フィスコ