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FRBの利下げが強気相場を救うとの考えは間違い!=米国株

 FRBの利下げが強気相場を救うと考えるのは間違いで、利下げは株式市場を違う方向に導くとの考えがストラテジストから出ている。「FRBの利下げ=株高」という現在広く信じられている方程式には疑問があるという。

 市場は今後数週間のうちにFRBが少なくとも0.25%ポイントの利下げを行うことを期待しているが、それは確かに不安定な時期を経た米株式市場に必要な支援となる可能性はある。しかし、債券市場における大きな動きが今後問題を引き起こす可能性があると見ており、FRBの今後の動きに関わらずリスク資産に圧力がかかると見ているようだ。

 週初に2022年6月以来初めて米10年債利回りが2年債を上回った。これは典型的な景気後退の兆候を示す指標が逆転したことを意味する。逆イールドは第二次世界大戦以来、大半の景気後退の兆候を示してきたが、実際に景気後退が訪れる前にイールドカーブは正常化することが多い。そのため米国は今後、経済的に厳しい状況に直面する可能性があるという。

 同ストラテジストは顧客に対して生活必需品やヘルスケア関連などのディフェンシブなポジションを取るようアドバイスしている。具体的にはバイオテクノロジー、ライフサイエンス、家庭用品、食品・飲料業界の株式は現在の債券市場のトレンドが続く限り、好調なパフォーマンスを維持する傾向にあるという。

 米経済への懸念が高まる中、S&P500は今週に入って2%超下落している。投資家は今後の見通しをさらに評価するために明日発表の米雇用統計を固唾をのんで待っている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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