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【注目】マクロン仏大統領、新首相にバルニエ氏を指名

 マクロン仏大統領は、英EU離脱でEU側の首席交渉官を務めたバルニエ氏を新首相に指名した。ブルームバーグが伝えた。保守派の重鎮である同氏に、分裂した議会で重要な財政関連法案を通過させるという微妙なかじ取りが求められる仕事を託した。

 突然の解散総選挙後にどの勢力も単独の政権樹立に必要な過半数を持たない国民議会(下院)が誕生したフランスで、首相指名は数カ月に渡った政治的不確実性に終止符を打つための第一歩になる。

 バルニエ氏は過去数カ月にぎわせた政治的論争にほとんど関与せず、どの党からも反対が出にくい。左派の新人民戦線は最多議席を獲得したため新政権を率いることを主張していたが、マクロン大統領は左派連合の推す首相は直ちに不信任を突きつけられるだろうと却下していた。

 ここ数日ではルペン氏率いる極右の国民連合(RN)が交渉のキングメーカーに浮上。首相候補として名前が挙がっている政治家の多くに批判的だったが、バルニエ氏についてはどのような政策を提案するのか待つことができると、より柔軟な姿勢を示した。

 バルニエ氏の当面の課題は、議会内の左派、右派、中道派のイデオロギー的な亀裂を橋渡しできる内閣を発足させることだ。不信任案を乗り切り今後数週間で2025年予算を円滑に成立させるためには、バランス感覚が極めて重要になる。フランスの野党は、いかなる状況でも財政法案に反対票を投じる伝統がある。


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