3日の米国市場ダイジェスト:NYダウは626ドル安、ハードランディングを警戒
■NY株式:NYダウは626ドル安、ハードランディングを警戒
米国株式市場は大幅反落。ダウ平均は626.15ドル安の40,936.93ドル、ナスダックは577.33ポイント安の17,136.30で取引を終了した。
8月ISM製造業景況指数が予想を下回ったためハードランディング懸念も強まり、寄り付き後、下落。ダウは過去最高値からの利益確定売りも加速し、終日売りが先行した。エヌビディア(NVDA)など半導体セクターの売りもさらなる圧力となり、ナスダックも大きく売られ、終盤にかけ、相場は下げ幅を拡大し、終了。セクター別では、電気通信サービスや家庭・パーソナルが上昇した一方、半導体・同製造装置が下落した。
格安航空会社のサウスウエスト(LUV)は物言う投資家のエリオット・インベストメント・マネジメントによる同社株の保有が全体の10%に達し、臨時株主総会の招集を要求できる水準を上回ったとの報道で、上昇。防衛のロッキード・マーチン(LMT)はアナリストの投資判断・目標株価引き上げで、上昇した。不動産サービス会社のレッドフィン(RDFN)もアナリストが想定されている利下げが追い風になると、同社の投資判断を引き上げ、上昇。
サイバーソリューション会社のスーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)は、不正会計疑惑を理由に売り持ちにしたとする空売り投資家のヒンデンブルグ・リサーチの分析が「正しくない」と、最高経営責任者(CEO)が否定したため、買い戻された。検索のグーグルを運営するアルファベット(GOOG)はアナリストが当局の同社に対する独占禁止法を巡る判断が不透明との見方に目標株価を引下げ、下落。
取引終了後に決算を発表したソフトウエア会社のゼットスケーラー(ZS)は見通しが嫌気され、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米8月ISM製造業景況指数は予想を下回るも質への逃避でドルは下げ渋る3日のニューヨーク外為市場でドル・円は146円29銭から145円16銭まで下落し、145円58銭で引けた。米8月ISM製造業景況指数や製造業PMI改定値、7月建設支出が予想を下回ったため、米国経済悪化で連邦準備制度理事会(FRB)の利下げを織り込むドル売りが優勢となった。株安に連れリスク回避の円買いも強まった。同時に質への逃避のドル買いが下支えとなった。
ユーロ・ドルは1.1068ドルまで上昇後、1.1026ドルまで下落し、1.1043ドルで引けた。9月の追加利下げを織り込むユーロ売りに押された。ユーロ・円は、161円50銭から160円63銭まで下落。ポンド・ドルは1.3146ドルまで上昇後、1.3088ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8528フランから0.8478フランまで下落。
■NY原油:大幅続落、時間外取引で一時70.10ドルまで値下がり
3日のNY原油先物10月限は大幅続落(NYMEX原油10月限終値:70.34 ↓3.21)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は、前営業日比-3.21ドル(-4.36%)の70.34ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは70.10ドル-74.29ドル。アジア市場で74.29ドルまで買われたが、供給増加を意識した売りが次第に強まり、米国市場で71ドルを下回った。通常取引終了後の時間外取引で一時70.10ドルまで値を下げた。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 40.70ドル -0.05ドル(-0.12%)
モルガン・スタンレー(MS) 99.27ドル -4.34ドル(-4.18%)
ゴールドマン・サックス(GS)487.46ドル -22.79ドル(-4.46%)
インテル(INTC) 20.10ドル -1.94ドル(-8.80%)
アップル(AAPL) 222.77ドル -6.23ドル(-2.72%)
アルファベット(GOOG) 158.61ドル -6.50ドル(-3.93%)
メタ(META) 511.76ドル -9.55ドル(-1.83%)
キャタピラー(CAT) 340.24ドル -15.86ドル(-4.45%)
アルコア(AA) 30.22ドル -1.88ドル(-5.85%)
ウォルマート(WMT) 77.17ドル -0.06ドル(-0.07%)
《ST》
提供:フィスコ