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話題株ピックアップ【夕刊】(2):三菱電、ベル24HD、古河機金

■三菱電機 <6503>  2,441円  +68 円 (+2.9%)  本日終値
 三菱電機<6503>が大幅高で3日続伸。29日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を2000万株(発行済み株数の0.96%)、または300億円としており、取得期間は8月30日から10月31日まで。中期経営計画における資本政策の一環として、株主還元の強化及び資本効率の向上などを図るためとしている。

■ベル24HD <6183>  1,514円  +35 円 (+2.4%)  本日終値
 ベルシステム24ホールディングス<6183>は底堅い。30日、中部電力<9502>グループでデータサイエンス事業を手掛けるTSUNAGU Community Analyticsとともに、生成AIを活用してコンタクトセンターのノウハウ伝承を実現する共同サービスの提供を始めると発表。これを手掛かり視した買いが株価の下支え要因となったようだ。コンタクトセンターにおいてベテランのノウハウや過去の対応履歴をデータベース化し、新人担当者の業務で問題が発生した際に、生成AIがベテランに代わって原因の特定や解決の示唆を行う。2025年度までに約10社に対し、サービスの導入を目指す予定としている。

■古河機械金属 <5715>  1,613円  +31 円 (+2.0%)  本日終値
 古河機械金属<5715>は堅調。29日取引終了後、114万5000株(自己株式を除く発行済み株数の3.08%)を上限に30日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で自社株を取得すると発表。これが好感された。買い付け価格は29日終値の1582円。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、古河機金は30日に予定通り買い付けを実施し、95万3700株を取得した。

■JCRファーマ <4552>  626円  +12 円 (+2.0%)  本日終値
 JCRファーマ<4552>はしっかり。29日取引終了後、創製したムコ多糖症IIIA型(サンフィリッポ症候群A型)治療酵素製剤(開発番号JR-441、血液脳関門通過型遺伝子組み換えヘパランN-スルファターゼ)に関する臨床第1相試験の治験計画届が医薬品医療機器総合機構(PMDA)に受理され、所定の調査が終了したと発表した。JR-441はこれまでに欧州委員会(EC)と米食品医薬品局(FDA)からオーファンドラッグの指定を受けており、ドイツで臨床第1/2相試験を実施している。

■トヨタ自動車 <7203>  2,759.5円  +39 円 (+1.4%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が反発。日本経済新聞電子版が30日未明、「トヨタ自動車は2024年度下期(10月~25年3月)に部品メーカーに供給する鋼板価格について、24年度上期(4~9月)と比べて1トン当たり1万5000円程度引き下げる方針を固めた」と報じた。値下げは7年ぶりとなるという。トヨタは自社と部品メーカー分の鋼材を鉄鋼メーカーから一括で購入し、系列の部品メーカーに供給している。トヨタにとって鉄鋼メーカーから調達する鋼材コストの負担軽減は、利益を押し上げる要因となることから、報道を好感した買いが入ったようだ。記事によると、トヨタは日本製鉄<5401>と半期ごとに鋼材仕入れ値を交渉しているが、このほど決着したという。

■アルプスアルパイン <6770>  1,555.5円  +20 円 (+1.3%)  本日終値
 アルプスアルパイン<6770>が3日続伸。29日の取引終了後、独自開発の低コアロス材「リカロイ」を特徴とするパワーインダクター事業を、25年1月初旬をメドに台湾のデルタ・エレクトロニクスグループに譲渡すると発表。それに伴い25年3月期に特別利益を計上するとしたことが好感された。同社によると、パワーインダクター事業は固有の磁性技術をベースとして特定市場での地位を確保しているものの、多くの競合他社が存在しており、自社の保有する技術だけでは将来的にグローバル市場全体の成長を取り込むことは困難だと判断したという。また、中長期的な方向性で、同社の他技術や製品とのシナジーが弱く、新たなパートナーの下で固有磁性技術の最大限の活用を図り成長機会を最大化させるべきだと判断したともしている。譲渡価額は約7100万ドル(約103億円)。なお、同事業の24年3月期の売上高は29億8800万円、営業利益は2億7400万円で、連結業績全体に対する割合は売上高で0.3%、営業利益で1.4%に及ぶ。

■ガンホー <3765>  3,030円  +31 円 (+1.0%)  本日終値
 ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が3日ぶりに反発。午後0時15分ごろ、24年内に正式サービスの開始を予定しているスマートフォン向けゲーム「ディズニーピクセルRPG」の事前登録者数が50万人を突破したと発表しており、好材料視された。「ディズニーピクセルRPG」は、ウォルト・ディズニー・ジャパン(東京都港区)の協力のもと、iOS及びAndroid端末向けにサービスを予定している、可愛らしいドット絵で描かれたディズニーキャラクターたちと一緒に冒険するRPG。30日には同ゲームの魅力が詰まったPVとキービジュアルも公開され、PVはディズニーゲーム公式YouTubeチャンネルで見ることができる。

■塩野義製薬 <4507>  6,807円  +37 円 (+0.6%)  本日終値
 塩野義製薬<4507>は後場に入りプラス圏に浮上。午後2時ごろ、株式分割を実施すると発表した。9月30日を基準日として1株を3株に分割する。これに株価が反応した。

■大紀アルミニウム工業所 <5702>  1,124円  +6 円 (+0.5%)  本日終値
 大紀アルミニウム工業所<5702>が3日ぶりに反発した。29日の取引終了後、取得総数100万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.46%)、取得総額11億1800万円を上限に、30日午前8時45分の東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT─3)で自社株買いを実施すると発表。同日午前10時に、93万9100株の買い付けを行ったと開示した。資本効率の向上に向けた取り組みを評価した買いが入ったようだ。買付価格は1株につき29日終値の1118円で、取得総額は10億4991万円となった。

■テルモ <4543>  2,689.5円  -81.5 円 (-2.9%)  本日終値  東証プライム 下落率7位
 テルモ<4543>は4日ぶりに大幅反落した。29日の取引終了後、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>傘下の三菱UFJ銀行など7社がテルモの株式を海外市場で売り出すと発表した。あわせて自社株買いの実施を発表しているが、取得株式数よりも売出株式数が多く、株式の需給悪化を警戒した売りが出たようだ。売出株式数は合計7321万1900株。売出価格は9月10日から12日までのいずれかの日に決める。テルモは同時に取得総数1500万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.01%)、取得総額300億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。取得した全株式は2025年1月17日に消却する予定。

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