24年4-6月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第1弾〕 28社選出 <成長株特集>
3月期決算企業の25年3月期第1四半期(4-6月)決算がほぼ出そろった。本特集では、時価総額3000億円以上の銘柄(銀行を除く)を対象に、直近3ヵ月実績である4-6月期に経常利益が前年同期と比べて2倍超の大幅増益を達成した28社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。下表は四半期ベースの「増益連続期数」、4-6月期(第1四半期)経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、太陽誘電 <6976> [東証P]。24年4-6月期(第1四半期)の経常利益は前年同期比7.2倍の83.7億円に急拡大して着地。スマートフォンや自動車、サーバーなど向けに積層セラミックコンデンサーの販売が伸びたほか、円安進行による収益押し上げ効果や為替差益の増加なども利益拡大に貢献した。
2位のコスモエネルギーホールディングス <5021> [東証P]と13位の出光興産 <5019> [東証P]は原油価格の上昇に伴い、石油製品のマージン(利幅)が良化したことに加え、備蓄する石油の在庫評価損益が改善したことなどが利益を押し上げた。
3位に入ったのは、半導体製造における成膜装置に特化したメーカーのKOKUSAI ELECTRIC <6525> [東証P]。4-6月期は生成AIの普及などを背景に先端ノードDRAMやロジック半導体に対する需要が回復したうえ、第2四半期からの前倒しを含む中国向け装置とレガシー装置の出荷が集中し、売上高、税引き前利益ともに過去最高を更新した。半導体製造装置メーカーではアドバンテスト <6857> [東証P]が12位、SCREENホールディングス <7735> [東証P]が26位、東京エレクトロン <8035> [東証P]が28位にそれぞれリスト入りしている。
5位に入った住友電気工業 <5802> [東証P]の4-6月期は、電力ケーブルや自動車用ワイヤーハーネスの販売が拡大したほか、データセンター向け光デバイスやFPC(フレキシブルプリント回路)の需要を取り込んだ。また、生産性向上など体質改善を進めたことに加え、円安進行や銅価格の上昇も追い風となり、経常利益は前年同期比3.4倍の587億円に急拡大して着地。業績好調に伴い、25年3月期通期の同利益予想を上方修正し、従来の2期連続での最高益見通しをさらに上乗せした。
6位のTDK <6762> [東証P]はエナジー応用製品事業の収益が急拡大し、4-6月期の税引き前利益は前年同期比3.3倍の695億円に膨らんだ。ICT市場向け需要の回復でスマートフォン用などの二次電池が増加したほか、大幅な円安や合理化、前期に実施した構造改革効果も寄与した。決算発表と併せて、9月末現在の株主を対象に、1→5の株式分割を実施すると発表している。
7位の富士通 <6702> [東証P]は主力のサービスソリューション事業で国内市場を中心にデジタルトランスフォーメーション(DX)やシステム刷新の案件が拡大したうえ、採算性の改善も着実に進んだ。足もとで注力するITサービス「Fujitsu Uvance」の引き合いが旺盛だった。好決算を受けて株価は急騰し、7月29日に約23年10ヵ月ぶりの高値2769円まで上値を伸ばす場面があった。
11位のIHI <7013> [東証P]は旅客需要の回復を受けて、主力の航空・宇宙・防衛事業で民間向け航空エンジンでのスペア部品の販売が好調だった。21位の日本空港ビルデング <9706> [東証P]も航空旅客数の増加を追い風に、国際線の施設利用料収入や売店売上などが想定以上に伸び、通期業績予想の上方修正に踏み切っている。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 4-6月期 連続期数 進捗率 PER
<6976> 太陽誘電 623 8377 1 50.8 40.9
<5021> コスモHD 434 53135 2 32.2 8.7
<6525> コクサイエレ 376 17747 1 40.3 34.7 *
<5233> 太平洋セメ 295 11761 1 14.1 6.5
<5802> 住友電 243 58793 4 24.2 12.5
<6762> TDK 231 69563 1 37.8 29.3 *
<6702> 富士通 216 26447 1 - 20.6 *
<5711> 三菱マ 167 18627 4 29.6 7.6
<4182> 菱ガス化 156 17954 1 29.0 11.4
<3407> 旭化成 151 53718 1 29.7 14.2
<7013> IHI 149 31682 3 31.7 14.9 *
<6857> アドテスト 146 31930 1 23.1 46.5 *
<5019> 出光興産 137 136828 1 72.8 11.5
<4540> ツムラ 136 14118 1 35.7 10.7
<6988> 日東電 128 50599 3 28.1 12.5 *
<6479> ミネベア 128 19357 1 - 17.1 *
<3923> ラクス 123 2338 8 26.0 63.4
<8604> 野村 122 102931 2 - - *
<6501> 日立 119 252377 1 29.7 27.0 *
<1802> 大林組 118 20300 2 20.7 15.1
<9706> 日本空港ビル 114 10712 1 34.6 26.6
<4568> 第一三共 111 110198 1 46.9 58.7 *
<3099> 三越伊勢丹 110 21209 5 27.5 15.0
<4183> 三井化学 107 29273 1 27.4 9.8 *
<1973> NESIC 106 2302 2 7.9 22.3
<7735> スクリン 104 27893 4 26.6 14.5
<6770> アルプスアル 102 4787 1 19.9 10.4
<8035> 東エレク 102 167398 1 26.6 26.8
※経常利益の単位は百万円。「*」は国際会計基準または米国会計基準を採用する銘柄。
※増益連続期数は四半期ベースの連続回数、同一会計基準内が対象。
株探ニュース
増益率トップとなったのは、太陽誘電 <6976> [東証P]。24年4-6月期(第1四半期)の経常利益は前年同期比7.2倍の83.7億円に急拡大して着地。スマートフォンや自動車、サーバーなど向けに積層セラミックコンデンサーの販売が伸びたほか、円安進行による収益押し上げ効果や為替差益の増加なども利益拡大に貢献した。
2位のコスモエネルギーホールディングス <5021> [東証P]と13位の出光興産 <5019> [東証P]は原油価格の上昇に伴い、石油製品のマージン(利幅)が良化したことに加え、備蓄する石油の在庫評価損益が改善したことなどが利益を押し上げた。
3位に入ったのは、半導体製造における成膜装置に特化したメーカーのKOKUSAI ELECTRIC <6525> [東証P]。4-6月期は生成AIの普及などを背景に先端ノードDRAMやロジック半導体に対する需要が回復したうえ、第2四半期からの前倒しを含む中国向け装置とレガシー装置の出荷が集中し、売上高、税引き前利益ともに過去最高を更新した。半導体製造装置メーカーではアドバンテスト <6857> [東証P]が12位、SCREENホールディングス <7735> [東証P]が26位、東京エレクトロン <8035> [東証P]が28位にそれぞれリスト入りしている。
5位に入った住友電気工業 <5802> [東証P]の4-6月期は、電力ケーブルや自動車用ワイヤーハーネスの販売が拡大したほか、データセンター向け光デバイスやFPC(フレキシブルプリント回路)の需要を取り込んだ。また、生産性向上など体質改善を進めたことに加え、円安進行や銅価格の上昇も追い風となり、経常利益は前年同期比3.4倍の587億円に急拡大して着地。業績好調に伴い、25年3月期通期の同利益予想を上方修正し、従来の2期連続での最高益見通しをさらに上乗せした。
6位のTDK <6762> [東証P]はエナジー応用製品事業の収益が急拡大し、4-6月期の税引き前利益は前年同期比3.3倍の695億円に膨らんだ。ICT市場向け需要の回復でスマートフォン用などの二次電池が増加したほか、大幅な円安や合理化、前期に実施した構造改革効果も寄与した。決算発表と併せて、9月末現在の株主を対象に、1→5の株式分割を実施すると発表している。
7位の富士通 <6702> [東証P]は主力のサービスソリューション事業で国内市場を中心にデジタルトランスフォーメーション(DX)やシステム刷新の案件が拡大したうえ、採算性の改善も着実に進んだ。足もとで注力するITサービス「Fujitsu Uvance」の引き合いが旺盛だった。好決算を受けて株価は急騰し、7月29日に約23年10ヵ月ぶりの高値2769円まで上値を伸ばす場面があった。
11位のIHI <7013> [東証P]は旅客需要の回復を受けて、主力の航空・宇宙・防衛事業で民間向け航空エンジンでのスペア部品の販売が好調だった。21位の日本空港ビルデング <9706> [東証P]も航空旅客数の増加を追い風に、国際線の施設利用料収入や売店売上などが想定以上に伸び、通期業績予想の上方修正に踏み切っている。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 4-6月期 連続期数 進捗率 PER
<6976> 太陽誘電 623 8377 1 50.8 40.9
<5021> コスモHD 434 53135 2 32.2 8.7
<6525> コクサイエレ 376 17747 1 40.3 34.7 *
<5233> 太平洋セメ 295 11761 1 14.1 6.5
<5802> 住友電 243 58793 4 24.2 12.5
<6762> TDK 231 69563 1 37.8 29.3 *
<6702> 富士通 216 26447 1 - 20.6 *
<5711> 三菱マ 167 18627 4 29.6 7.6
<4182> 菱ガス化 156 17954 1 29.0 11.4
<3407> 旭化成 151 53718 1 29.7 14.2
<7013> IHI 149 31682 3 31.7 14.9 *
<6857> アドテスト 146 31930 1 23.1 46.5 *
<5019> 出光興産 137 136828 1 72.8 11.5
<4540> ツムラ 136 14118 1 35.7 10.7
<6988> 日東電 128 50599 3 28.1 12.5 *
<6479> ミネベア 128 19357 1 - 17.1 *
<3923> ラクス 123 2338 8 26.0 63.4
<8604> 野村 122 102931 2 - - *
<6501> 日立 119 252377 1 29.7 27.0 *
<1802> 大林組 118 20300 2 20.7 15.1
<9706> 日本空港ビル 114 10712 1 34.6 26.6
<4568> 第一三共 111 110198 1 46.9 58.7 *
<3099> 三越伊勢丹 110 21209 5 27.5 15.0
<4183> 三井化学 107 29273 1 27.4 9.8 *
<1973> NESIC 106 2302 2 7.9 22.3
<7735> スクリン 104 27893 4 26.6 14.5
<6770> アルプスアル 102 4787 1 19.9 10.4
<8035> 東エレク 102 167398 1 26.6 26.8
※経常利益の単位は百万円。「*」は国際会計基準または米国会計基準を採用する銘柄。
※増益連続期数は四半期ベースの連続回数、同一会計基準内が対象。
株探ニュース