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5900 ダイケン

東証S
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PER PBR 利回り 信用倍率
12.4 0.34 2.09
時価総額 48.7億円

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米アマゾンも本腰、時代の要請「宅配ボックス」関連株に熱視線 <株探トップ特集>


―「物流の2024年問題」対応のソリューションで脚光、テクノロジーとの融合も進む―

 「持続可能な社会」を志向する際に念頭に置かれるのは、何も「食」や「環境」といった領域に限らない。我々の手足と言っても過言ではない、生活インフラ「物流」についても同様である。「物流の2024年問題」で揺れ動く業界を陰から支える黒子が「宅配ボックス(宅配ロッカー)」だ。同関連株は株式市場でも折に触れ脚光を浴びることが多い。

●物流2024年問題でにわかに脚光

 今年4月からトラックドライバーの時間外労働の上限規制と改正改善基準告示が適用された。これによりドライバーの労働時間が従来よりも短くなり、輸送能力が社会全体として不足する「物流の2024年問題」が指摘されてきた。そもそもトラックドライバー人口自体が1995年をピークに一貫して減少傾向にあり、今後もその傾向が続くことが予測されている。

 さて、こうした物流における苦境を解決する方策の一つとして注目されるのが「自動配送ロボット」である。料理配達サービスを展開するウーバーイーツは都内の一部地域で既に自動配送ロボットを導入した。競合する出前館 <2484> [東証S]も東京ミッドタウン八重洲において、デリバリーロボットを活用している。こうしたテクノロジーの利用拡大を目指していく動きが一段と強まる一方、既存業務の根本的な効率化も必要不可欠である。

 そこで業務効率化で役立つのが「宅配ボックス」だ。従来型の解決策である「配達時間の指定」をしていても、急な残業によって帰宅時間が遅れたり、ほんの数分外出したタイミングで配達員が来訪して、受け取れずに再配達の手続きを行ってしまうような事例は多くの人々が経験しているはずである。また、共働きが当たり前の世の中になり朝から夜まで人が家にいないことも多くなっていることを踏まえれば、再配達による“労働の無駄”が生じるのは避けられない。

●米アマゾンの取り組みに業界の視線集まる

 米アマゾン<AMZN>はかなり以前から配送方法として「置き配」を初期設定化したが、やはり特に高価な商品や繊細な商品などについては、不安要素も大きい。配達する側、受け取る側双方にとって便利な宅配ボックスは、昨今の賃貸住宅における注目設備といっても過言ではなくなってきている。

 足もとでは、アマゾンの日本法人がラストワンマイル配送に今年中に250億円以上を追加投資すると発表したばかりだ。具体的には、専用の宅配ボックス「Amazonロッカー」を現在の約4000台から更に増設するほか、地域配送拠点であるデリバリーステーション自体も増やす方針である。

 また、専用配送アプリを使ってマンションのオートロックを配達員自身が解除し、商品を玄関前まで配達できる「Amazon Key(アマゾン・キー)」の対応も拡大するもようだ。当然、業務の大幅な効率化につながるだけに、こうした動きを物流・配送各社も歓迎し、追随していくことは必至だ。そこで今回は「宅配ボックス」関連の銘柄に焦点を当てた。宅配ボックス本体のほか、これに付随するサービスやシステムなどを展開する企業群に注目だ。

●「宅配ボックス」で注目しておきたい7銘柄

◆ヤマトホールディングス <9064> [東証P]~ロジスティックシステムの製造販売などを手掛ける仏クアディエントグループと共同出資により、宅配ボックスを手掛けるパックシティジャパンを2016年に設立している。「PUDOステーション」を通じて、駅やコンビニなどいつも立ち寄る場所で荷物を受け取ることができるオープン型宅配便ロッカーネットワークを構築。なお、このロッカーシステムについては、豊田自動織機 <6201> [東証P]が手掛けている。

◆パナソニック ホールディングス <6752> [東証P]~宅配ボックス「コンボ」シリーズを展開。また、マンションなど集合住宅向けのスマート宅配ボックスのほか、4月からは冷凍・冷蔵宅配品の非対面受け渡しを可能にする「冷凍・冷蔵宅配ボックス」の受注販売を開始している。同製品は、ユニット仕様の宅配ボックスで、制御ユニット、冷凍ボックスユニット、冷蔵ボックスユニットで構成されており、自由な組み合わせが可能である。

◆山善 <8051> [東証P]~工作機械や住宅関連機器を販売する専門商社だが、「YAMAZENガーデンマスター」シリーズでポスト一体型宅配ボックスを手掛けている。レンガなどの重しを設置できるのでアンカーが不要なほか、セキュリティーワイヤーロックで取り付けが可能だ。

◆ナカバヤシ <7987> [東証S]~アルバムやノート、シュレッダー、オフィス家具から木質バイオマス発電や農業分野へ展開している。ホームファニチャー分野において、コンパクトタイプやポストタイプ、2枚扉などの宅配ボックスを手掛ける。

◆アルファCo <3434> [東証S]~車載用・住宅用電子キーシステム、精密メカニカルキー、コインロッカーなどの高機能製品を展開。宅配ボックスでは、アパート、マンション、戸建向けに暗証番号やICカードを使用し、セキュリティー性と利便性を両立した製品を提供する。

◆ダイケン <5900> [東証S]~外装建材、内装建材などを手掛ける建築金物総合メーカーだが、宅配ボックスでは専用の屋根が付いた野外設置型や集合住宅でも専有使用できるシリンダー錠タイプ、マンションなど屋内仕様の製品を取り揃えている。

◆ミガロホールディングス <5535> [東証P]~都心エリアで新築・中古の投資用マンションを販売するが、グループ会社で顔認証プラットフォームサービスを展開しており、集合住宅向けに提供している「Free iD」サービスでは、エントランス、エレベーター、宅配ボックスや各専有の住宅玄関の解錠などが顔認証で行え、鍵が一切必要ない。(グループ会社は)マンション向け宅配ボックスを手掛けるフルタイムシステム(東京都千代田区)とも業務提携している。

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