ケンコーマヨ Research Memo(4):マヨネーズ・ドレッシング類、サラダ・総菜類が2ケタ増収
■ケンコーマヨネーズ<2915>の業績動向
2. 事業セグメント別動向
(1) 調味料・加工食品事業
売上高で前期比8.5%増の69,101百万円、セグメント利益で2,571百万円(前期は235百万円の損失)と急回復した。売上高は、外食需要の回復や価格改定効果により3期連続の増収となった。利益面では、コロナ禍前の2020年3月期(2,532百万円)の水準まで回復した。
商材別の売上動向を見ると、マヨネーズ・ドレッシング類は前期比13.4%増の26,996百万円と3期連続の増収、過去最高売上を連続更新した。価格改定効果に加えて、マヨネーズが量販店や外食業界向けに、ドレッシングが海外向けにそれぞれ拡大した。サラダ・総菜類は同20.6%増の21,903百万円と3期連続の増収となり、6期ぶりに過去最高売上を更新した。BtoBtoC戦略による小容量サラダが伸長したほか、主力商材であるポテトサラダやパスタサラダ、ツナサラダ、春雨サラダが外食向けを中心に好調に推移した。タマゴ加工品は同8.3%減の18,748百万円と3期振りに減収に転じた。ただし販売制限を解除した下期では、前年同期比1.2%増と堅調に推移した。その他の売上高は、冷凍ポテトや冷凍サツマイモの販売好調により同14.4%増の1,453百万円となった。
(2) 総菜関連事業等
売上高は前期比5.5%増の18,714百万円、セグメント利益は同30.0%増の936百万円となった。売上高は2013年3月期以降12期連続増収となった。セグメント利益も食材費の上昇を価格改定効果で吸収し、2期ぶりの増益に転じた。市場では量販店等の中食から外食へと需要が回帰する動きがあったものの、同社においては生鮮売り場向け商品など販売カテゴリーの拡大や宅配などの販路拡大を進めたほか、米飯やおつまみ惣菜等の商品カテゴリーの拡大への取り組み、価格改定を実施した。
(3) その他
その他には連結子会社サラダカフェで展開するサラダ専門店の収益に加えて、海外事業の持分法投資損益が利益に含まれている。売上高は前期比4.6%減の908百万円、セグメント利益は同182.0%増の41百万円と減収増益となった。サラダカフェの店舗が前期末比1店舗減の13店舗となったことや、外食需要の回復により既存店舗の売上も伸び悩んだことが減収要因となった。利益面では国内事業が減益となったものの、持分法投資利益が40百万円(前期は4百万円の損失)と4期ぶりに黒字転換したことにより増益となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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提供:フィスコ