信用
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4720 城南進学研究社

東証S
267円
前日比
-1
-0.37%
PTS
273円
20:15 11/15
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
1.19
時価総額 23.9億円
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学研HD

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城南進研 Research Memo(10):中計最終年の2026年3月期に売上62億円、営業利益率10%を目指す(2)


■今後の見通し

c) 教育格差を是正する教育ソリューション事業の積極的展開
城南進学研究社<4720>はBtoBtoCのビジネスモデルとなる教育ソリューション事業の積極的な展開による収益性の向上を目指している。「城南コベッツ」のFC展開はもとより、乳幼児向けでは前述したくぼた式育児法の保育園・幼稚園等への導入や、「キッズブレインパーク」「りんご塾」のFC展開、小中学生向けではオンライン学習教材「デキタス」やオンライン英会話レッスン「Prime Talk」、高校生向けでは「総合型・学校推薦型選抜対策」映像講座の提供などに注力する。

また、2023年10月に新たな取り組みとして「みんなにまなびをプロジェクト」を発足した。教育の地域格差や経済格差を解消し、あらゆる人に教育機会を提供するというコンセプトのもと、「安価」「オンライン」の要素を併せ持つ教育サービスを乳幼児から高校生向けに提供するプロジェクトである。その第1弾として、2023年10月にデジタル学習のポータルサイト「みんなのまなびライブラリー」をリリースした。法人企業・団体を顧客対象とし、福利厚生サービスの1つとしての活用を想定している。経済的な問題や地理的な問題で、塾や習いごとに通えない従業員の子どもたちが、同サービスを通じて自宅で簡単に学びにアクセスできるため、「教育格差解消」につながるソリューションとして普及拡大に取り組む。

コンテンツとしては幼児を対象とした「キッズ育脳ワーク」、小中学生を対象とした「デキタス」、高校生・高卒生を対象とした「デキタス・コミュ」及び「推薦対策映像講座 スピードマスター版」、大学生・社会人を対象とした「TOEIC対策講座」の5つのサービスを揃えており、通常価格よりも安価な料金※で提供するほか、保護者向けに育児や教育に役立つ講演会も定期的に開催する。複数の企業が導入しているが、売上規模としてはまだ小さい。

※導入企業は一定のID数ごとに定められた利用料金を同社に支払う格好で、契約期間内で月額按分して売上計上する。


d) 攻めの収益構造改革
2021年3月期以降、不採算教室のてこ入れや整理統合による固定費削減、並びにRPAツールの導入などによる業務効率改善などに取り組み、収益体質を筋肉質なものに変えてきたが、2025年3月期以降も攻めの収益構造改革を継続する。主な施策として、社内のみならず関連会社・業務提携先との間でLTV及びシナジーを最大化する運営体制の構築に取り組む。シナジー最大化に向けては、アライアンス先との協業による事業拡大に取り組む。具体的には、明光ネットワークジャパンと「りんご塾」などの児童乳幼児教育ブランドの相互展開、並びにその他の共同開発及び相互提供などの検討も進める。また、2022年11月に業務資本提携を締結した学研ホールディングス<9470>とは、メタバースを用いたオンライン自習室の試運営を実施したほか、(株)学研ココファン・ナーサリーが運営する学童保育施設「Gakkenアフタースクール八王子」(東京都八王子市)にて「りんご塾」を2024年1月より開講し、同社においては学研グループの教材を導入した。2025年3月期以降の協業についても協議を進めながら検討していく。

もう1つの施策として、不採算事業のてこ入れ及び生産性の高い本部組織の構築を推進していく。不採算となっている教室の整理統合や商品の整理を進めていくほか、子会社の合併等を含めた管理業務の合理化やDX推進による本社業務のさらなる効率化を図る。非連結子会社で英語が学べる認可外保育園を1園運営していたCheer Plus(株)を2024年3月末で解散したこともその一環である。なお、過年度に貸倒引当金を計上済みのため、Cheer Plus解散に伴う2025年3月期の連結業績への影響は軽微である。

e) 理念経営を具現化する人財の育成
次世代リーダーの育成及び人的資本への投資戦略を策定すべく、2023年3月に「理念経営人財育成委員会」を発足した。経営者と従業員とのコミュニケーションの活性化を通して、次世代リーダーの育成を促進し、「クレド(行動指針)経営」に基づいた人財育成を図ることで、企業価値の向上を目指す。人財投資の一環として、アルバイト講師の人財育成を強化するための組織「iconet(アイコネット)」を2023年に発足したほか、2025年4月より従来の年功序列制から成果主義に軸足を置いた新人事制度もスタートする予定で、エンゲージメントの向上並びに組織の活性化につながると期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《SO》

 提供:フィスコ

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