Jトラスト---2Qは増収、日本金融事業と東南アジア金融事業が2ケタ増収増益を果たす
Jトラスト<8508>は9日、2024年12月期第2四半期(24年1月-6月)連結決算(IFRS)を発表した。営業収益が前年同期比22.2%増の654.27億円と、中間期としては過去最大となった。営業利益が同78.4%減の20.57億円、税引前利益が同64.1%減の40.31億円、親会社の所有者に帰属する中間利益が同83.6%減の27.62億円となったが、これは前中間連結会計期間にミライノベート吸収合併による負ののれん発生益101.13百万円を計上したことに比べ減少。また、親会社の所有者に帰属する中間利益は、前期にNexus Bankの繰延税金負債65.45億円を戻し入れたことに比べ減少したものであり、それらの特殊要因を除いた実力地ベースではいずれも増益となった。
日本金融事業の営業収益は前年同期比17.8%増の80.33億円、セグメント利益は同47.6%増の33.53億円となった。Nexus Cardにおいて割賦取扱高の増加により割賦立替手数料が増加したことや、Jトラストグローバル証券において堅調な株式市場を受けて役務収益等が増加したこと等により、両社ともに黒字が定着した。
韓国及びモンゴル金融事業の営業収益は前年同期比2.7%増の234.94億円、セグメント損失は12.56億円(前年同期は11.96億円の損失)となった。貯蓄銀行業務において、新規貸出金利の上昇により利息収益が増加したことや、有価証券売却益を計上したこと等により増収。また、韓国国内の景気動向を踏まえ、貸倒引当金(損失評価引当金)を積み増ししたことや債権売却損を計上し減少。
東南アジア金融事業の営業収益は前年同期比32.6%増の231.93億円、セグメント利益は同83.8%増の14.10億円となった。Jトラスト銀行インドネシアにおいて銀行業における貸出金の増加に伴う利息収益が増加した。また、Jトラストロイヤル銀行において大口不良債権の回収に伴い貸倒引当金(損失評価引当金)繰入額が減少したことなどにより増益。
不動産事業の営業収益は前年同期比68.9%増の106.41億円、セグメント利益は同96.7%減の3.34億円となった。Jグランド及びグローベルスにおいて販売用不動産における販売収益が増加した。また、前中間連結会計期間にミライノベートの吸収合併に伴い負ののれん発生益101.13億円を計上したが、今期はそれが剥落した。
投資事業の営業収益は前年同期比95.6%減の0.04億円、セグメント損失は6.11億円(前年同期は9.60億円の損失)となった。シンガポールにおいて、Jトラストアジアが提起していた訴訟の確定判決により有している判決債権の一部を回収したものの、訴訟費用が増加した。
その他の事業の営業収益は前年同期比3.6%増の3.00億円、セグメント損失は0.05億円(前年同期は0.11億円の損失)となった。
2024年12月期通期の連結業績予想については、営業収益が前期比12.0%増の1,280.00億円、営業利益が同8.2%減の74.00億円、税引前利益が同16.1%減の82.00億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が同60.8%減の64.00億円とする、期初計画を据え置いている。
《SI》
提供:フィスコ