兵機海運---1Qは売上高30億円を突破、海運事業と港運・倉庫事業のいずれも黒字に
兵機海運<9362>は9日、2025年3月期第1四半期決算(24年4月-6月)を発表した。売上高が33.91億円、営業利益が1.88億円、経常利益が2.41億円、四半期純利益が1.63億円となった。2024年3月に連結子会社を精算結了したことにより、2024年3月期末より非連結での業績を開示している。そのため、2024年3月期第1四半期の経営成績(累計)及び対前年同四半期増減率については記載していない。
海運事業における内航事業の売上高は16.65億円、営業利益は1.10億円となった。主要貨物である鋼材輸送において、一部メーカーの施設改修に伴う出荷休止の影響もあったが、プラント輸送や艀利用の案件受注が堅調に推移した。また、燃料油の高止まり等コストの上昇もあったが、主要荷主に対し運賃改定等の対応を行った。外航事業の売上高は4.05億円、営業利益は0.58億円となった。ロシア向け航路の再開の見込みが立たないことから、今期は中国向けの建機・機械類の輸送、韓国、台湾向けの鋼材輸送を中心に営業展開した。また、前期に所有船舶を売却したことにより船舶の維持管理コストがなくなったことも収支の改善に繋がった。
港運・倉庫事業における港運事業の売上高は9.22億円、営業利益は0.28億円となった。輸入では食品類や雑貨類、輸出では化学品や素材関連を中心に通関件数が順調に推移した。また、既存荷主以外からのスポット案件の受注にも注力した。なお、取引形態の見直しにより、輸出入者の依頼に応じて船会社に支払っていた各種費用について、2023年10月以降は立替金として請求することとした影響により売上高は減少した。倉庫事業の売上高は3.96億円、営業損失は0.08億円となった。港運事業に付随する神戸地区の作業収入については順調に推移したが、兵庫埠頭物流センターにおける危険品等の保管収入が伸び悩んだ。また、設備機材の償却負担増や人件費の上昇が利益を押し下げた。
2025年3月期通期の業績予想については、売上高が前期比4.3%減の140.00億円、営業利益が同7.7%増の5.60億円、経常利益が同11.6%減の6.00億円、当期純利益が同18.0%減の4.20億円とする期初計画を据え置いている。
《SO》
提供:フィスコ