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3762 テクマトリックス

東証P
2,476円
前日比
+30
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PTS
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単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
24.3 4.38 1.29 3.88
時価総額 1,102億円
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テクマト Research Memo(9):2025年3月期業績も足元の受注が好調で会社計画を上回る成長が続く可能性


■テクマトリックス<3762>の今後の見通し

1. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の連結業績は、売上収益で前期比10.7%増の59,000百万円、営業利益で同11.1%増の6,500百万円、税引前利益で同9.5%増の6,410百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益で同10.7%増の3,920百万円を計画している。サブスクリプション契約の増加に伴い受注残高が前期末に68,566百万円と大きく積み上がっているほか、2024年4月以降も各事業セグメントの受注状況が全般的に好調なことから、会社計画を上振れする可能性が高いと弊社では見ている。

(1) 情報基盤事業
情報基盤事業は売上収益で前期比14.3%増の40,000百万円、営業利益で同11.8%増の4,440百万円を計画している。サイバー攻撃が高度化かつ巧妙化するなかで、企業や官公庁は常に最新のセキュリティ対策製品を求めるようになっており、かつ運用・監視に対するニーズも高まっている。このため、ワンストップでソリューションを提供する同社への引き合いは今後も増加するものと予想される。営業利益率が前期の11.4%から11.1%と若干低下する見込みであるが、クラウド型セキュリティ対策製品の顧客数増加に伴って運用・監視サービスの人員体制を強化することや、先行き不透明な為替動向などを勘案して保守的に策定したものと思われる。

新規商材としては、2024年5月にパートナー契約を締結した米Dispel LLCが提供するOT(Operational Technology:制御運用技術)環境向けのゼロトラスト型セキュアリモートアクセスサービスが注目される。昨今、工場の製造ラインを遠隔地からインターネットを経由して監視・制御するリモートメンテナンスが普及しているが、一方で同ネットワークを通じてサイバー攻撃を受け、工場の製造ラインがストップするといった被害も増えてきており、こうしたリスクを未然に防御するサービスである。制御システムのトップサプライヤーである三菱電機<6503>が2024年2月にDispelと協業契約を締結したため、同社は他のメーカーと評価検証をスタートさせている。評価は上々のようで今後、OT分野での売上拡大が期待される。

(2) アプリケーション・サービス事業
アプリケーション・サービス事業は売上収益で前期比12.1%増の9,200百万円、営業利益で同92.4%増の610百万円を計画している。売上収益はすべての分野で増収となり、営業利益もCRM、SE、ビジネスソリューション分野で増益、教育分野も損失縮小を見込んでいる。

CRM分野では生成AIを用いてコンタクトセンター業務の効率化を促進するための自社ソリューションの提供に取り組んでいくほか、東南アジアでの事業展開も業務提携先のWISESIGHT (THAILAND) CO.,LTD. (ソーシャルメディア分析大手)やChoco Card Enterprise Co., Ltd.(Customer Data Platform大手)と連携して加速する計画である。

SE分野については、引き続き需要が旺盛な車載用組込ソフトウェア開発向けテストツールを中心にサブスクリプション課金の積み上げに取り組んでいくほか、開発支援ツールをより効果的に利用してもらうためのサービスの開発に着手した。同サービスでは、開発支援ツールから収集したデータを分析して、ボトルネックとなっている工程を洗い出し、テスト工程全般の進捗管理などを行う。

ビジネスソリューション分野では、前期に受注した学術・公共ソリューションの大型案件が収益貢献する見通し。また、カサレアルでは新たにGoogle Cloud Partner Advantageプログラムに参加し、Google Cloudの販売を行うとともに、Google Cloudプロダクトを活用したWebアプリケーションの開発やDevOpsの実践、技術研修など様々な支援を開始することを2024年6月に発表した。教育分野は、私立先進校に加えて2025年3月期は公立校への導入も複数の自治体で進むことが見込まれている。

(3) 医療システム事業
医療システム事業の売上収益は前期比2.9%減の9,800百万円、営業利益は同7.0%減の1,450百万円を計画している。旧PSPのオンプレミス製品のクラウドシフトが減収要因となる。利益面では、減収要因に加えて将来の事業拡大を見据えて開発を強化する計画である。同社では投資による償却費の増加ピークが2026年3月期と見ており、医療システム事業が利益成長局面に転換するのは2027年3月期以降となる見通しだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《AS》

 提供:フィスコ

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