利益成長【青天井】銘柄リスト〔3-5月期〕 21社選出 <成長株特集>
2月期決算企業を中心とする24年3-5月期(3ヵ月決算)の決算発表が出そろった。本特集では、3-5月期に過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益成長“青天井”状況になっている銘柄にスポットライトを当てた。
下表では、時価総額50億円以上の銘柄の中から、本決算月にかかわらず、24年3-5月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益を上回る見通しを示している21社を選び出し、3-5月期経常利益の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、ビジネス知見アドバイザーと企業をつなぐマッチングプラットフォームを運営するビザスク <4490> [東証G]。24年3-5月期(第1四半期)は、組織体制の見直しによって国内法人向けの取扱高が大きく伸びたほか、コンサルティングファームの旺盛な需要も取り込み、経常利益は3.7億円と過去最高だった直前の12-2月期実績を2.3倍も上回って着地。併せて、非開示だった25年2月期通期の同利益は前期比4.9倍の5.5億円と4期ぶりに過去最高益を更新する見通しを示した。これを受けて、株価は年初来高値圏に急浮上している。
2位のタマホーム <1419> [東証P]は主力の注文住宅事業が計画を下振れする一方、戸建分譲事業で引き渡し棟数が大きく増加し、3-5月期(第4四半期)の経常利益は前年同期比2.0倍の111億円と4四半期ぶりに過去最高益を達成した。併せて発表した25年5月期の同利益は前期比7.2%増の138億円と2期ぶりに過去最高益を更新する見通しだ。配当は前期比5円増の195円と9期連続の増配計画を示し、配当利回りは4%台で推移している。
3位のテンダ <4198> [東証S]は主力のITソリューション事業で旺盛なデジタルトランスフォーメーション(DX)への需要を捉えたことに加え、昨年12月に子会社化したリーサコンサルティングの業績上積みも寄与し、3-5月期(第4四半期)は売上高、経常利益ともに四半期ベースの過去最高を更新した。続く25年5月期は経常利益が7億円(前期比28.0%増)と8期連続の最高益更新を見込み、配当は27円と5月31日割当の株式分割を考慮した実質ベースで62.0%増配とする方針とした。
4位に入った良品計画 <7453> [東証P]の3-5月期(第3四半期)は、国内事業でスキンケアや日用消耗品といった生活雑貨が好調に推移したほか、海外事業も円安を追い風に大きく伸びた。また、国内で一部商品の価格改定を実施したことも利益拡大につながった。好調な業績を踏まえ、24年8月期通期の経常利益を従来予想の460億円→535億円に上方修正し、従来の7期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。
5位のトレジャー・ファクトリー <3093> [東証P]はインバウンド需要の拡大や物価高に伴う中古品・リユース品へのニーズの高まりを追い風に、主力の衣料を中心に好調な販売が継続し、3-5月期(第1四半期)の経常利益は13.6億円と過去最高だった前年同期を30.9%上回って着地。業績好調に伴い、25年2月期通期の経常最高益予想を上方修正するとともに配当計画も引き上げた。株価は上場来高値圏を快走する展開となっている。
6位に入ったのは欧米で高水準なシェアを有する小型建設機械メーカーの竹内製作所 <6432> [東証P]。3-5月期(第1四半期)は住宅需要が低迷する欧州でミニショベルや油圧ショベルの販売台数が大きく落ち込んだものの、円安によるプラス効果や製品価格の値上げなどで吸収し、経常利益は117億円(前年同期比40.0%増)と6四半期連続の最高益更新を遂げた。
9位にリスト入りした高島屋 <8233> [東証P]の3-5月期(第1四半期)は円安を背景にインバウンド売上高が増大したうえ、主力の国内顧客向けも堅調に推移し、実に37四半期ぶりに過去最高益を塗り替えた。ラグジュアリーブランドをはじめとする高額品やファッション関連商品などの販売が好調だった。併せて、25年2月期通期の経常最高益予想をさらに上方修正したことも評価され、株価は11日に3077円と約17年1ヵ月ぶりの高値をつけている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 3-5月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<4490> ビザスク 133 378 162 179 550 197 -
<1419> タマホーム 102 11181 5548 2.4 13800 13477 14.4
<4198> テンダ 53.6 212 138 28.0 700 547 14.3
<7453> 良品計画 34.0 19153 14288 16.3 53500 45985 20.8
<3093> トレファク 30.9 1364 1042 20.0 4069 3390 18.0
<6432> 竹内製作所 21.6 11739 9657 8.6 38500 35455 9.1
<4270> BeeX 16.9 208 178 5.4 648 615 17.3
<6323> ローツェ 16.5 11361 9751 3.9 31518 30344 20.3
<8233> 高島屋 16.2 17835 15344 17.9 58000 49199 12.1
<5982> マルゼン 14.7 1893 1650 0.9 5350 5300 13.3
<9983> ファストリ 9.8 178372 162471 29.0 565000 437918 35.0 *
<2670> ABCマート 9.8 19183 17473 3.2 59700 57834 17.2
<7730> マニー 9.6 2574 2349 3.2 8250 7995 35.5
<4439> 東名 9.3 589 539 15.1 2015 1751 15.1
<2809> キユーピー 5.9 11457 10820 5.1 36100 34349 26.1
<6199> セラク 4.8 678 647 3.9 2240 2156 12.8
<9837> モリト 4.2 896 860 1.0 2800 2771 17.1
<2303> ドーン 4.1 204 196 3.8 568 547 15.7
<3915> テラスカイ 2.5 327 319 28.2 1000 780 50.0
<2791> 大黒天 1.6 2773 2728 12.1 10700 9543 19.4
<3479> TKP 0.2 1762 1758 74.7 8300 4752 12.9
※ 2023年5月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業、最終赤字を見込む企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
下表では、時価総額50億円以上の銘柄の中から、本決算月にかかわらず、24年3-5月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益を上回る見通しを示している21社を選び出し、3-5月期経常利益の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、ビジネス知見アドバイザーと企業をつなぐマッチングプラットフォームを運営するビザスク <4490> [東証G]。24年3-5月期(第1四半期)は、組織体制の見直しによって国内法人向けの取扱高が大きく伸びたほか、コンサルティングファームの旺盛な需要も取り込み、経常利益は3.7億円と過去最高だった直前の12-2月期実績を2.3倍も上回って着地。併せて、非開示だった25年2月期通期の同利益は前期比4.9倍の5.5億円と4期ぶりに過去最高益を更新する見通しを示した。これを受けて、株価は年初来高値圏に急浮上している。
2位のタマホーム <1419> [東証P]は主力の注文住宅事業が計画を下振れする一方、戸建分譲事業で引き渡し棟数が大きく増加し、3-5月期(第4四半期)の経常利益は前年同期比2.0倍の111億円と4四半期ぶりに過去最高益を達成した。併せて発表した25年5月期の同利益は前期比7.2%増の138億円と2期ぶりに過去最高益を更新する見通しだ。配当は前期比5円増の195円と9期連続の増配計画を示し、配当利回りは4%台で推移している。
3位のテンダ <4198> [東証S]は主力のITソリューション事業で旺盛なデジタルトランスフォーメーション(DX)への需要を捉えたことに加え、昨年12月に子会社化したリーサコンサルティングの業績上積みも寄与し、3-5月期(第4四半期)は売上高、経常利益ともに四半期ベースの過去最高を更新した。続く25年5月期は経常利益が7億円(前期比28.0%増)と8期連続の最高益更新を見込み、配当は27円と5月31日割当の株式分割を考慮した実質ベースで62.0%増配とする方針とした。
4位に入った良品計画 <7453> [東証P]の3-5月期(第3四半期)は、国内事業でスキンケアや日用消耗品といった生活雑貨が好調に推移したほか、海外事業も円安を追い風に大きく伸びた。また、国内で一部商品の価格改定を実施したことも利益拡大につながった。好調な業績を踏まえ、24年8月期通期の経常利益を従来予想の460億円→535億円に上方修正し、従来の7期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。
5位のトレジャー・ファクトリー <3093> [東証P]はインバウンド需要の拡大や物価高に伴う中古品・リユース品へのニーズの高まりを追い風に、主力の衣料を中心に好調な販売が継続し、3-5月期(第1四半期)の経常利益は13.6億円と過去最高だった前年同期を30.9%上回って着地。業績好調に伴い、25年2月期通期の経常最高益予想を上方修正するとともに配当計画も引き上げた。株価は上場来高値圏を快走する展開となっている。
6位に入ったのは欧米で高水準なシェアを有する小型建設機械メーカーの竹内製作所 <6432> [東証P]。3-5月期(第1四半期)は住宅需要が低迷する欧州でミニショベルや油圧ショベルの販売台数が大きく落ち込んだものの、円安によるプラス効果や製品価格の値上げなどで吸収し、経常利益は117億円(前年同期比40.0%増)と6四半期連続の最高益更新を遂げた。
9位にリスト入りした高島屋 <8233> [東証P]の3-5月期(第1四半期)は円安を背景にインバウンド売上高が増大したうえ、主力の国内顧客向けも堅調に推移し、実に37四半期ぶりに過去最高益を塗り替えた。ラグジュアリーブランドをはじめとする高額品やファッション関連商品などの販売が好調だった。併せて、25年2月期通期の経常最高益予想をさらに上方修正したことも評価され、株価は11日に3077円と約17年1ヵ月ぶりの高値をつけている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 3-5月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<4490> ビザスク 133 378 162 179 550 197 -
<1419> タマホーム 102 11181 5548 2.4 13800 13477 14.4
<4198> テンダ 53.6 212 138 28.0 700 547 14.3
<7453> 良品計画 34.0 19153 14288 16.3 53500 45985 20.8
<3093> トレファク 30.9 1364 1042 20.0 4069 3390 18.0
<6432> 竹内製作所 21.6 11739 9657 8.6 38500 35455 9.1
<4270> BeeX 16.9 208 178 5.4 648 615 17.3
<6323> ローツェ 16.5 11361 9751 3.9 31518 30344 20.3
<8233> 高島屋 16.2 17835 15344 17.9 58000 49199 12.1
<5982> マルゼン 14.7 1893 1650 0.9 5350 5300 13.3
<9983> ファストリ 9.8 178372 162471 29.0 565000 437918 35.0 *
<2670> ABCマート 9.8 19183 17473 3.2 59700 57834 17.2
<7730> マニー 9.6 2574 2349 3.2 8250 7995 35.5
<4439> 東名 9.3 589 539 15.1 2015 1751 15.1
<2809> キユーピー 5.9 11457 10820 5.1 36100 34349 26.1
<6199> セラク 4.8 678 647 3.9 2240 2156 12.8
<9837> モリト 4.2 896 860 1.0 2800 2771 17.1
<2303> ドーン 4.1 204 196 3.8 568 547 15.7
<3915> テラスカイ 2.5 327 319 28.2 1000 780 50.0
<2791> 大黒天 1.6 2773 2728 12.1 10700 9543 19.4
<3479> TKP 0.2 1762 1758 74.7 8300 4752 12.9
※ 2023年5月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業、最終赤字を見込む企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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