貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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5333 日本ガイシ

東証P
2,026.5円
前日比
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PTS
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15:00 11/25
業績
単位
100株
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時価総額 6,322億円
比較される銘柄
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「製造業はツライよ」と銘柄を選んで開けた億の扉

すご腕投資家さんに聞く「銘柄選び」の技 しろきんさんとさくらさんの場合

登場する銘柄
丸紅<8002>、三井物産<8031>、三菱UFJ<8306>、三井住友FG<8316>、オリックス<8591>、東京海上<8766>、日本電信電話<9432>、MS&AD<8725>、みずほFG<8411>、ロイヤルHD<8179>、OLC<4661>、三越伊勢丹<3099>、三菱商<8058>、トヨタ自動車<7203>、オリックス<8591>、日立<6501>、ガイシ<5333>

取材・文/真弓重孝(株探編集部)、福島由恵(ライター)

イラスト:福島由恵
■しろきんさん(ハンドルネーム・50代・男性)のプロフィール:
60歳の定年退職を数年後に控え、既に億り人を達成した兼業投資家。株に全く縁のない状態から、ある銘柄を買って以降、配当金をもらう楽しみを味わい株に魅了されていく。その後は、余裕資金ができるたびに株を買い付け、かつ配当金も再投資へ。基本、優良銘柄をしっかりとホールドするスタイルで大台乗せを成し遂げる。企業の永続性と高配当を重視した銘柄選びをモットーとする。「株探-個人投資家大調査-2024」の回答者で、投資スタイルは「配当・株主優待重視」、日本株投資の腕前は「上級者」となる。

イラスト:福島由恵
■さくらさん(ハンドルネーム・60代・女性)のプロフィール:
定年退職を経て、現在はセカンドライフを楽しみながら株式投資を継続中。損保会社に勤める20代のころから始めた持ち株会をきっかけに、長期の積み立て投資が大きく膨らみ、かつ父からの相続株を合わせて現在4億円超の資産を保有する。株以外にも保険や外貨建て債券にも投資。現役時代は残業も多く、使う暇もないお金を遊ばせないできっちり投資に回したことが資産形成の原動力となっている。「株探-個人投資家大調査-2024」の回答者で、投資スタイルは「配当・株主優待重視」、日本株投資の腕前は「初級者」となる。

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長く会社の仕事に打ち込んできて、「いつの間にか億り人になっていた」というのが、今回登場する「しろきん」さんと「さくら」さん(ともにハンドルネーム)だ。

株式投資とは、肩ひじを張らない自然なスタイルで長く付き合ってきた。積み重ねたビジネスのノウハウや経験値を存分に生かし、本人と、本人の分身とも言えるお金の2つの車輪をフル稼働させ、着々と資産を拡大させていった。

普段、会社では残業にも追われて忙しく過ごすかたわら、資産形成でも成果を得られたのは、コツコツ続ける力と、自分なりの「味付け分散投資」が効いたからだ。それはどんなスタイルなのか。

年間の配当金の400万円は使わず株に再投資

トップバッターのしろきんさんは、最近、億り人に昇格、足元の年間配当受け取り額は手取りベースで400万円にのぼる。

しろきんさんが、投資で意識しているのがサスティナビリティ(持続可能性)だ。半永久的に持続成長が可能と思えるような企業に分散投資すれば、自分も投資を長期で続けられると考えている。

投資スタイルは「高配当」狙い。長期保有し、配当を再投資して複利効果を発揮できることを意識してきた。配当金と、自分の給与の一部を株に再投資する生活を四半世紀ほど続けたことが、億り人の扉を開けた。

ビジネスが永続できると思う3条件

高配当銘柄を選ぶうえでは、財務内容が良好で、ビジネスモデルが盤石なのかを見極める。しろきんさんは主に、

1.優秀な人材がいるか
2.知的ノウハウや人脈の力が蓄積されているか
3.情報の非対称性などから企業側が有利な事業構造

―― という3つを重視する。この観点でポートフォリオを構成するのが、約33銘柄になる。

保有するセクターは、商社、金融、保険、リース業、エネルギー、AI(人工知能)と半導体関連、運輸、通信、REIT(不動産投資信託)などになる。

例えば、商社では丸紅<8002>、三井物産<8031>を、金融では三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などだ。

■しろきんさんの主な投資先と着目ポイント
業種着目ポイント銘柄配当利回り
商社製品ではなく事業そのものを作り出す知的財産、
グローバルな人的ネットワーク、
優秀な人材と蓄積された純資産額
三井物産<8031>2.64%
丸紅<8002>2.95%
金融上の商社で示した3点に加えて、
低金利時代に筋肉質な経営基盤を築いた点に期待
三菱UFJ<8306>2.79%
三井住友FG<8316>2.98%
保険優れた事業モデル、情報の非対称性から顧客より優位な立場東京海上<8766>2.58%
通信インフラが既に構築されている、対顧客優位性ありNTT<9432>3.37%
注:配当利回りは2024年7月8日終値時点

こだわりは製造業抜き、そして企業優位のビジネス

しろきんさんは、保有するセクターを意識的に選別している。

具体的には、製造業よりもサービス業(非製造業)を原則、対象にする。製造業では、今をときめく半導体関連は保有するものの、根底には「日本の製造業に将来性を感じにくい」という。

これは長年、製造業に携わってきた自身の経験に基づくものだ。製造業の場合、どんなに優れた製品や技術を持っていても、その優位性を永続的に保つのは容易でないと見る。人脈やノウハウ、ナレッジの蓄積といった見えない優良資産と比べると、製造に関わる部分は優良な状況を維持しにくいという。

一方で、評価するサービス業はというと、たしかにグローバル競争の中で優位に立てる日本企業は限られているが、総合商社などは、長年築いた世界中の顧客と築いてきたノウハウは、そう簡単に真似はできないと考えている。

また銀行や保険業界、通信業界などは企業と顧客の間に情報の非対称性があり、企業側が有利な立場に立ちやすい。これらの業種には優秀な人材を抱えていることもあり、その点でも顧客の側は分が悪いと見ている。

かつて自分も保険会社が勧める商品を安易に契約してしまい、不必要な保障や補償を付けて高い保険料を支払ってしまった経験がある。

そんな顧客(消費者)不利の状況を逆転させるには、その企業の株主になることで、「不利を有利に変えよう」と保険株、そして通信株を保有している。

■しろきんさんの銘柄選びのポイント
重視する要素具体的着目点
「永続性」のある企業&「高配当」人材が優秀か
知的ノウハウや人脈の蓄積があるか
企業側が有利な事業構造

生命保険を解約し、株式投資に参戦

しろきんさんが、

・サービス業中心、
・参入障壁の高い知的資産ないしノウハウを保有する、
・顧客より企業が優位になる、

――銘柄を選ぶようになったのは、今から20年以上も前に投資をしたある銘柄が原点だった。その銘柄は仕事の取引先で、購入資金は生命保険を解約して手当したという。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



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