品川リフラ Research Memo(8):2025年3月期は減収となるが各セクター戦略の深化により増益確保
■今後の見通し
● 2025年3月期の業績見通し
品川リフラクトリーズ<5351>の2025年3月期の連結業績は、売上高で前期比0.8%減の143,000百万円、EBITDAで同4.5%増の18,500百万円、営業利益で同4.4%増の14,500百万円、経常利益で同0.6%増の15,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同34.6%減の10,000百万円を見込む。国内の粗鋼生産量は横ばいの見通しであるが、JFEスチール京浜地区の高炉、転炉休止や前期に発生した大型工事案件の減少の影響が大きく、減収となる計画だ。一方、前期から継続している低収益品の受注見直しや海外向けを中心とした高収益品の拡販、さらには赤穂の最新鋭プラント稼働や省力化投資によるコストダウンなどによりEBITDA、営業利益、経常利益は増益を計画する。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に発生した遊休資産の売却などが見込まれないため減益となる。
事業セグメント別のEBITDAの増減予想は、耐火物セクターが前期比で6億円増、断熱材セクターが同2億円増、先端機材セクターが同3億円増、エンジニアリングセクターが同4億円減となる。耐火物セクターでは、減益要因として高炉の休止などに伴う減収22億円による影響4億円、賃金上昇を中心とした販管費・労務費等の増加4億円を、増益要因として高収益品への販売構成シフト6億円、赤穂新工場の稼働などのコストダウン等8億円を見込んでいる。断熱材セクターは、コア事業である耐火断熱れんが、セラミックファイバー及び半導体製造装置業界をはじめとする成長分野、海外向けなどを複合的に拡販し、増益を計画する。先端機材セクターは、新たにコムイノベーションの業績が加わるほか、下期より半導体製造装置業界の部材の需要増加を見込んでおり増益を計画する。エンジニアリングセクターは、高炉の休止及び前期に発生した大型工事案件の減少により減益を見込む。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)
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提供:フィスコ