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5352 黒崎播磨

東証P
2,476円
前日比
+87
+3.64%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
6.8 0.93 4.24 14.05
時価総額 903億円
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品川リフラ Research Memo(2):高温技術のリーディングカンパニーとして持続可能な社会の実現を目指す


■品川リフラクトリーズ<5351>の会社概要

1. 会社概要
同社グループは、世界の耐火物市場で五指に入る。高温技術のリーディングカンパニーとして耐火物の製造・販売及び窯炉の設計・築炉工事等のエンジニアリングサービスの提供を通じて、産業の発展と豊かな社会の実現に貢献することを理念とする。鉄鋼をはじめ非鉄金属、セメント、ガラス、焼却炉、ごみ溶融炉、ガス・電力など日本の産業基盤に各種の耐火物や装置を提供している。単体の顧客業種別では、売上高の8割以上が鉄鋼業向けで、残りは焼却炉やセメント、その他になる。耐火物市場で黒崎播磨<5352>と双璧を成す。

世界では気候変動問題が深刻化している。地球温暖化対策として、2015年の国連気候変動枠組条約締約会議(COP21)で採択されたパリ協定では、世界平均気温上昇を産業革命以前と比べて「2℃より十分低く、できれば1.5℃に抑える」という目標を掲げた。2021年のCOP26のグラスゴー気候合意では、「+1.5℃」に抑えるために、世界のCO2排出量を「2030年に2010年比45%削減」「2050年頃までに実質ゼロ」にする必要が確認された。2023年夏の暑さは史上最も厳しく、世界の平均気温「+1.5℃」目標を超えた日数が過去最多となった。7月に国連のグテーレス事務総長は「地球温暖化の時代は終わりました。地球沸騰化の時代が到来しました。」と警告を発したほどである。

こうしたなかで同社は、持続可能な社会の実現のためサステナビリティ経営を標榜している。世界の基幹産業の多くが、製造現場に高温プロセスを有する。基幹産業である鉄鋼、化学、機械などは、エネルギー多消費型の装置産業であるため温室効果ガス(GHG)の排出量が多い。GHG排出量の削減をバックアップする同社グループの製品及び役務サービスに対するニーズは、中長期的に拡大しよう。

2025年に創業150周年を迎える老舗企業であるが、“稼ぐ力”のさらなる創出・強化に向け経営改革を進めている。2024年3月期より、「セクター制」を核としたグループ経営体制と資本効率を重視したセクター別ROIC経営を導入した。セクター間の協業をバックアップする「コーポレート本部」を設置し、グループ経営戦略会議により複数セクターにまたがる独自ソリューションの一体販売を推進する。

2. 沿革
同社は、2009年10月に品川白煉瓦(株)とJFE炉材(株)が合併してできた。前身の品川白煉瓦は1875年に創業し、民間として日本で初めて耐火れんかの製造を開始した。その後、鉄鋼業界は世界規模の競争が激化したことから業界再編が起こり、高炉メーカー5社のうち、2002年9月に日本鋼管(株)と川崎製鉄(株)が合併してJFEホールディングス<5411>に、2012年10月には新日本製鐵(株)と住友金属工業(株)が合併して日本製鉄<5401>(旧 新日鐵住金(株))となった。日本鋼管と川崎製鉄系の耐火物メーカー同士が事業統合してできた同社の株主は、2024年3月末時点でJFEホールディングス傘下のJFEスチールが所有比率34.9%で筆頭株主となっている。第3位の神戸製鋼所<5406>が3.9%を所有する。

JFEスチールは非上場だが、完全親会社のJFEホールディングスは上場会社である。同社は、JFEスチールの持分法適用会社に位置付けられているが、役員の兼務はない。業務遂行のため人材交流はあるが、両社間の取り引きは一般取引先と同様に個別交渉で行う。経営は同社独自の判断に基づき実行しており、独立性は確保されていると考えられる。

1949年に、東京証券取引所第1部に株式を上場した。市場区分の見直しにより、2022年4月には「プライム市場」に移行した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)

《HN》

 提供:フィスコ

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