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米国株式市場見通し:雇用統計待ちでもみ合いか、トランプラリーには注目


 

来週の米国株は、雇用関連や購買担当者景気指数(PMI)など様々な経済指標が発表されることで引き続き様子見ムードが強まり、主要3指数は高値圏でのもみ合いが続くと考える。


雇用関連は連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策を決めるデータで重要視する経済指標であるため、週末の雇用統計発表まで動きにくいだろう。6月に発表された5月雇用統計は予想を上振れた。その後発表された連邦公開市場委員会(FOMC)でのドットチャートは、2024年利下げ見通しを3月時点の3回から1回に修正したことで、市場では雇用統計上振れがドットチャート修正に大きな影響を与えたと見られている。今週末のPCEデフレーター同様、来週末も重要な経済指標発表を控えていることで今週同様、方向感に乏しい地合いとなりそうだ。


一方、ナスダックは一時18000ポイントに乗せるなど、強い動きは健在だ。影響力が大きいエヌビディアは、6月18日株式分割後の高値135.58ドルを付けた後は2週間ほど調整を迎えている。その間、アップル、アマゾンが指数を押し上げるなど時価総額が大きい銘柄間での循環物色は続いていることから、投資家心理は良好を維持していると考える。


なお、今週末に開催されたバイデン大統領とトランプ前大統領のテレビ討論会では、バイデン氏のパフォーマンスがさえなかったことから、トランプ氏返り咲きを意識した「トランプラリー」が入る可能性はある。既に民間の刑務所運営会社やクレジットカード、医療保険、石油などの銘柄がやや動意付いていることから注目したい。一方、一般消費財や再生可能エネルギー関連などバイデン政権の恩恵を享受してきた銘柄は上値が重くなる可能性もある。


経済指標では、7月1日に6月製造業PMI(改定値)、ISM製造業景気指数、2日に5月JOLTS求人件数、3日に6月ADP雇用者数、週次新規失業保険申請件数、5月貿易収支、6月サービス業/総合PMI(改定値)、5月製造業新規受注、耐久財受注(確報値)、6月ISM非製造業景気指数、週次原油在庫、6月FOMC議事録、5日に6月雇用統計などが予定されている。


主要企業決算は、2日に3Dシステムズ、3日にコンステレーション・ブランズ、5日にサンパワーなどが予定されている。

《FA》

 提供:フィスコ

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