貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価15分ディレイ → リアルタイムに変更

9600 アイネット

東証P
1,678円
前日比
+30
+1.82%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
9.8 1.38 3.34 24.59
時価総額 273億円
比較される銘柄
TIS, 
チェンジHD, 
テラスカイ

銘柄ニュース

戻る
 

【杉村富生の短期相場観測】 ─セオリー的には逆行高銘柄を狙う!


「セオリー的には逆行高銘柄を狙う!」

●引き続いて有効なGARP戦術!

 短期的には厳しい相場環境である。日経平均株価は3月22日に4万1087円(ザラバベース)の高値を付けたあと、3万8000円の攻防戦に陥っている。5月30日には瞬間、939円安の急落を演じた。売り方(ショート筋)と買い方(ロング筋)のせめぎ合いが6月14日のSQ(先物・オプションの特別清算指数の算出)まで続くだろう。

 マーケットが気にしているのは業績予想の慎重さ(2025年3月期は減益が不可避)、日銀の金融政策(10年物国債利回りは2011年以来の1.1%台乗せ)、燻る円高圧力(主軸企業の想定為替レートは1ドル=130~145円)、政治の迷走(6月23日の国会会期末に衆院の解散・総選挙説が浮上)などだ。さらに、地政学上のリスクがある。

 ただ、再三指摘しているように、個別物色機運は極めて旺盛だ。投資意欲は衰えていない。先週来、南淡路、名古屋、札幌、仙台に行ったが、講演会場は熱気に溢れている。日経平均株価は34年ぶりの高値水準だ。投資家の皆さんはそれなりに儲かっている。そろって、「買いたい」と。それに、各地に優良株の長期投資による“株長者”が存在する。

 いわゆる、GARP(Growth at Reasonable Price)戦術である。優良株、良くなる株の安いところを丁寧に買う。そして、すぐには売らない。Buy and hold作戦だ。ウォーレン・バフェット氏の手法、および新NISA(少額投資非課税制度)、従業員持ち株会(基本はドルコスト平均法)に通じる。

 結局、5月30日の日経平均株価の大引けは502円安だったが、注目すべきなのはプライム市場の値下がり銘柄が615、値上がり銘柄が982となっていたこと。決して全面安ではない。やはり、当面は総論(インデックス)に惑わされず、各論(銘柄)勝負が有効と思う。すなわち、月並みな表現だが、森を見ず、木を見よ、の投資方針である。

●長期的な視点では何の不安もなし!

 セオリー的には逆行高の強い銘柄を攻めるのが基本だ。ペットブームを背景に、動物医療保険が伸びているアニコム ホールディングス <8715> [東証P]、クレーンゲームが大ヒット、ポストコロナのメリットを享受しているラウンドワン <4680> [東証P]、乳製品の輸入・販売を手掛けるラクト・ジャパン <3139> [東証P]は狙える。

 国策(国家主義)に沿うガバメントクラウドのさくらインターネット <3778> [東証P]、小型衛星のQPS研究所 <5595> [東証G]、ドローンのACSL <6232> [東証G]、宇宙ビジネスのアイネット <9600> [東証P]、防衛関連の三菱重工業 <7011> [東証P]はロングランに注目できる。

 このほか、下値不安が乏しいという視点ではPBRが0.4倍前後のゼビオホールディングス <8281> [東証P]、PERが13倍前後のインバウンドテック <7031> [東証G]、株価320~330円のFIG <4392> [東証P]、PBR0.69倍の巴川コーポレーション <3878> [東証S]などはどうか。

 短期的な視点はともかく、長期的な視点ではまったく心配していない。いまや、マグニフィセント・セブン(アメリカ市場の時価総額上位7社)の時価総額は2230兆円、AI(人工知能)で先行するマイクロソフト<MSFT>、エヌビディア<NVDA>、メタ・プラットフォームズ<META>のMnMの時価総額は1130兆円に膨らんでいる。

 ちなみに、7人のサムライ(東京市場の時価総額上位7社)の時価総額は150兆円にすぎない。いや、東証プライム市場には1646社上場しているが、その時価総額は約950兆円だ。MnMの3社に負けている。アメリカ市場の時価総額8672兆円の9分の1にとどまっている。悲しすぎる話ではないか。

2024年5月31日 記

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均