貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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4751 サイバーエージェント

東証P
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業績
単位
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24.3 3.20 1.69 14.63
時価総額 5,107億円

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リアルゲイト Research Memo(1):2024年9月期第2四半期は大幅増益


■要約

リアルゲイト<5532>は、渋谷エリアを中心とした都心の築古中小ビルをスモールオフィス・シェアオフィス等に再生するフレキシブルワークプレイス(FWP)事業を展開する成長企業である。2009年の創業以来、15年連続で増収を達成してきた。同社を創業以来率いるのは、一級建築士の資格を持ち、海外のヴィンテージ建築をこよなく愛する岩本裕代表取締役である。創業当初のビジネスモデルはプロパティマネジメント(PM)であったが、2012年にマスターリース(ML)を開始し、2017年以降には設計・施工にも進出した。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の2021年7月には、サイバーエージェント<4751>の連結子会社となり、経営管理やガバナンスの体制が整備された。2023年6月には、東京証券取引所グロース市場への上場を達成した。現在は、金融機関との信頼関係も強化され、物件の保有や売却も行っており、多様なスキームの駆使によって成長が加速している。

1. 2024年9月期第2四半期の業績動向
2024年9月期第2四半期は、売上高が前年同期比28.8%増の5,013百万円、営業利益が同70.0%増の702百万円、経常利益が同64.5%増の647百万円、四半期純利益が同78.0%増の444百万円と大幅な増収増益となった。売上高に関しては、ストック型、フロー型ともに順調に増加した。ストック型では、既存運営物件が安定稼働したのに加え新規に3物件が開業し事業規模が拡大した。運営中物件は60棟(前年同期は58棟)、運営面積は96,334m2(同84,850m2)、ML・保有物件の稼働率は98.67%(前年同期末は96.8%)といずれも前年同期を上回った。フロー型売上高は、3件の大型工事竣工・引渡に加え、2物件の売却が上期に成立したことによる。営業利益は702百万円と通期計画の640百万円を超える水準に達した。上期は、設計・施工や物件売却によるフロー収入が多かったこと、物件取得に伴う先行費用や開業初期における損失が比較的少なかったことなどが影響した。

2. 2024年9月期通期の業績予想
2024年9月期通期の業績予想は、売上高で前期比10.4%増の7,700百万円、営業利益で同16.6%増の640百万円、経常利益で同20.7%増の585百万円、当期純利益で同45.4%増の405百万円と利益成長を継続する計画である。売上高の内訳としては、ストック型売上5,410百万円、フロー型2,291百万円を期初に計画した。ストック型では、既存53物件の高稼働率維持、前期に獲得済の7件の新規開業物件のリーシングなどが重点戦略である。フロー型では、販売用不動産2棟の売却、3件の大型工事竣工・引渡が期初に計画され、これらは上期にすべて完了した。通期売上高計画に対する上期の進捗率は65.1%と順調である。下期は大きなフロー収入を計画していないものの、ストック収入だけでも計画値(7,700百万円)に到達する目途が立ち、通期営業利益計画に対する上期の進捗率は109.7%となった。下期の戦略としては、積極的な物件の購入とML物件の取得による仕入活動の強化、採用活動と研修プログラムを通じた人材投資の促進など費用が先行する取り組みが多く、新規物件の開業初期における損失も大きくなると想定されている。弊社では、建築費上昇の影響でビルオーナーからの問い合わせが大幅に増えていること、上期にスタートしたML物件はいずれも同社が得意とする中目黒・池尻大橋エリアであり早期のリースアップが期待できることなどを勘案し、通期の利益予想は上方修正される可能性が高いと考えている。

3. 中長期の成長戦略
同社では2024年9月期を初年度とし、2026年9月期を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画を推進中である。2023年9月期の業績を基準として売上高及び営業利益で年率15%前後の成長ペースを計画した。2024年9月期第2四半期が終了した時点では、通期の営業利益計画に対して上期の進捗率が100%を超えて折り返し、初年度の余裕を持った目標達成が見えてきた。下期は2025年9月期以降に向けた仕込みにリソースを充当できるため、2025年9月期以降の業績にもプラスのインパクトがでる。このような背景から、2024年9月期第2四半期の決算説明においては、営業利益の中期の成長ペースを15%から25%~30%に引き上げることが示唆された。仮に、営業利益の30%成長を前提とすると、2024年9月期は712百万円、2025年9月期は926百万円、2026年9月期は1,204百万円と想定され、この水準が達成可能な上限と考えられる。

■Key Points
・渋谷エリアを中心とした都心の築古中小ビルをスモールオフィス・シェアオフィス等に再生・運用する事業を展開。サイバーエージェント傘下で成長加速
・2024年9月期第2四半期は大幅増益。堅調なストック収入に加え、物件売却等によるフロー収入が業績に貢献
・2024年9月期通期は、売上高での7,700百万円、営業利益での640百万円を予想。営業利益の上期進捗率は109.7%であり上方修正の可能性大
・中期経営計画では、2026年9月期に売上高100億円、営業利益8.6億円を目指す。保有モデルや大型ビル展開などにより高い成長を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

《HH》

 提供:フィスコ

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