今期活躍期待の【連続最高益】銘柄リスト〔第1弾〕29社選出 <成長株特集>
3月期決算企業の本決算発表がほぼ出そろった。本特集では、24年3月期に経常利益ベースで過去最高益を達成し、25年3月期も成長継続を見込んでいる連続最高益銘柄を探った。
下表では、今回は第1弾として時価総額3000億円以上の3月期決算企業(金融を除く)を対象に、25年3月期に経常利益が連続で最高益を見込み、かつ同利益が前期と比べて5%以上伸びる見通しを示している29社を選び出し、増益率が大きい順に記した。
増益率トップとなったのは、ラクス <3923> [東証P]。25年3月期の経常利益は前期比60.4%増の90億円と2期連続で過去最高益を更新する見通しだ。旺盛なIT投資やデジタル化のニーズが続く中、クラウド経費精算システム「楽楽精算」を主力とするクラウド事業の収益成長が継続する。高水準の売上高成長を維持しながら、中期経営目標の最終年度(26年3月期)に向けて利益率の向上を目指す。
2位のゼンショーホールディングス <7550> [東証P]は昨年9月に買収した北米・英国を中心にテイクアウトの寿司店を展開するスノーフォックス・トップコなどが通期寄与するグローバルファストフード部門をはじめ、牛丼チェーンのグローバルすき家部門、回転ずしチェーンのグローバルはま寿司部門が2ケタ増収を維持し、売上高1兆0800億円(前期比11.8%増)、経常利益615億円(同20.8%増)といずれも4期連続の過去最高更新を見込む。
3位に入った三菱電機 <6503> [東証P]は空調機器が好調に推移するほか、防衛システムの事業規模拡大を計画する。また、FA(ファクトリーオートメーション)システムでは値上げ効果などで採算が改善し、今期の税引き前利益は前期比17.5%増の4300億円と2期連続の最高益更新を狙う。なお、為替レートは1ドル=140円、1ユーロ=150円と前期実績より円高に設定しており、為替のプラス影響は織り込んでいない。
4位の三越伊勢丹ホールディングス <3099> [東証P]はインバウンド需要の増加を追い風に、国内百貨店の既存店売上高が5%増加する見込みだ。また、カード取扱高の増加や経費構造改革の進捗でクレジット・金融業の利益も伸び、今期は2期連続の最高益更新を計画する。併せて、配当を44円(前期比10円増)に増配する方針としたほか、850万株(発行済み株式数の2.3%)または150億円を上限に自社株買いを実施することも発表。株主還元の強化も評価され、株価は約31年8ヵ月ぶりの高値圏を快走している。
このほか、18位の栗田工業 <6370> [東証P]、22位のフジテック <6406> [東証P]、29位の高砂熱学工業 <1969> [東証P]は決算発表後に一段高に買われ、株価は青空圏を舞う展開となっている。総合水処理大手の栗田工業は一般水処理セグメントで北米での装置案件の工事が進捗するうえ、水処理薬品の受注も増加し、今期は税引き前利益段階で6期連続の最高益更新を目指す。半導体の製造に欠かせない超純水製造装置メーカーとしての注目度も高く、株価は14日に上場来高値7070円まで上値を伸ばしている。
エレベーター専業大手のフジテックはインド・シンガポールといった南アジアや欧米で増収が続くほか、前期に台湾と韓国で計上した工事損失引当金の反動なども考慮し、25年3月期の経常利益は200億円(前期比6.9%増)と2期連続で最高益を更新する見通しだ。併せて、前期の配当を従来予想の75円→155円に大幅増額し、今期も前期比10円増の165円に増配する方針を示したことも好材料視されている。
空調工事トップの高砂熱は半導体関連を主力とする産業分野での大型工場や再開発案件の順調な工事進捗をベースとして、今期は売上高、経常利益ともに過去最高を連続で更新する計画を示す。また、前期は配当を前の期の63円から129円へ大幅増配するなど、積極的な株主還元姿勢も評価されており、株価は昨年末から81%も上昇している。
┌─── 経常利益 ───┐ 最高益 予想
コード 銘柄名 増益率 25年3月期 24年3月期 連続期数 PER
<3923> ラクス 60.4 9001 5610 2 45.9
<7550> ゼンショHD 20.8 61500 50913 4 26.8
<6503> 三菱電 17.5 430000 365853 2 18.6 *
<3099> 三越伊勢丹 15.2 69000 59877 2 20.7
<6201> 豊田織 14.8 355000 309190 4 17.6 *
<4088> エアウォータ 13.9 76000 66712 2 10.1 *
<4733> OBC 12.7 22400 19869 2 33.1
<9009> 京成 12.6 58100 51591 2 20.0
<6869> シスメックス 10.6 82500 74600 4 30.8 *
<4307> 野村総研 10.0 129000 117224 4 27.4 *
<8088> 岩谷産 10.0 72800 66202 10 9.6
<9719> SCSK 9.6 63000 57459 5 20.5 *
<2267> ヤクルト 9.1 86500 79300 4 16.1
<6005> 三浦工 9.0 29200 26789 4 14.7 *
<9989> サンドラッグ 8.6 45300 41728 2 15.2
<4684> オービック 8.4 88000 81151 13 28.8
<6594> ニデック 8.4 220000 202919 2 27.8 *
<6370> 栗田工 7.9 45000 41686 6 23.1 *
<5802> 住友電 7.7 232000 215341 2 13.2
<2181> パーソルHD 7.7 52700 48926 2 15.4 *
<3092> ZOZO 7.4 64200 59764 5 24.0
<6406> フジテック 6.9 20000 18717 2 20.7
<3289> 東急不HD 6.4 117500 110391 3 10.8
<7735> スクリン 6.1 100000 94279 4 21.1
<9697> カプコン 6.0 63000 59422 8 24.5
<8279> ヤオコー 5.6 30500 28877 36 19.1
<3774> IIJ 5.4 30500 28934 6 19.6 *
<1969> 高砂熱 5.2 27500 26150 2 18.1
<4732> USS 5.1 52200 49654 4 17.5
※経常利益の単位は百万円。
※連続期数は同一会計基準における期数。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
下表では、今回は第1弾として時価総額3000億円以上の3月期決算企業(金融を除く)を対象に、25年3月期に経常利益が連続で最高益を見込み、かつ同利益が前期と比べて5%以上伸びる見通しを示している29社を選び出し、増益率が大きい順に記した。
増益率トップとなったのは、ラクス <3923> [東証P]。25年3月期の経常利益は前期比60.4%増の90億円と2期連続で過去最高益を更新する見通しだ。旺盛なIT投資やデジタル化のニーズが続く中、クラウド経費精算システム「楽楽精算」を主力とするクラウド事業の収益成長が継続する。高水準の売上高成長を維持しながら、中期経営目標の最終年度(26年3月期)に向けて利益率の向上を目指す。
2位のゼンショーホールディングス <7550> [東証P]は昨年9月に買収した北米・英国を中心にテイクアウトの寿司店を展開するスノーフォックス・トップコなどが通期寄与するグローバルファストフード部門をはじめ、牛丼チェーンのグローバルすき家部門、回転ずしチェーンのグローバルはま寿司部門が2ケタ増収を維持し、売上高1兆0800億円(前期比11.8%増)、経常利益615億円(同20.8%増)といずれも4期連続の過去最高更新を見込む。
3位に入った三菱電機 <6503> [東証P]は空調機器が好調に推移するほか、防衛システムの事業規模拡大を計画する。また、FA(ファクトリーオートメーション)システムでは値上げ効果などで採算が改善し、今期の税引き前利益は前期比17.5%増の4300億円と2期連続の最高益更新を狙う。なお、為替レートは1ドル=140円、1ユーロ=150円と前期実績より円高に設定しており、為替のプラス影響は織り込んでいない。
4位の三越伊勢丹ホールディングス <3099> [東証P]はインバウンド需要の増加を追い風に、国内百貨店の既存店売上高が5%増加する見込みだ。また、カード取扱高の増加や経費構造改革の進捗でクレジット・金融業の利益も伸び、今期は2期連続の最高益更新を計画する。併せて、配当を44円(前期比10円増)に増配する方針としたほか、850万株(発行済み株式数の2.3%)または150億円を上限に自社株買いを実施することも発表。株主還元の強化も評価され、株価は約31年8ヵ月ぶりの高値圏を快走している。
このほか、18位の栗田工業 <6370> [東証P]、22位のフジテック <6406> [東証P]、29位の高砂熱学工業 <1969> [東証P]は決算発表後に一段高に買われ、株価は青空圏を舞う展開となっている。総合水処理大手の栗田工業は一般水処理セグメントで北米での装置案件の工事が進捗するうえ、水処理薬品の受注も増加し、今期は税引き前利益段階で6期連続の最高益更新を目指す。半導体の製造に欠かせない超純水製造装置メーカーとしての注目度も高く、株価は14日に上場来高値7070円まで上値を伸ばしている。
エレベーター専業大手のフジテックはインド・シンガポールといった南アジアや欧米で増収が続くほか、前期に台湾と韓国で計上した工事損失引当金の反動なども考慮し、25年3月期の経常利益は200億円(前期比6.9%増)と2期連続で最高益を更新する見通しだ。併せて、前期の配当を従来予想の75円→155円に大幅増額し、今期も前期比10円増の165円に増配する方針を示したことも好材料視されている。
空調工事トップの高砂熱は半導体関連を主力とする産業分野での大型工場や再開発案件の順調な工事進捗をベースとして、今期は売上高、経常利益ともに過去最高を連続で更新する計画を示す。また、前期は配当を前の期の63円から129円へ大幅増配するなど、積極的な株主還元姿勢も評価されており、株価は昨年末から81%も上昇している。
┌─── 経常利益 ───┐ 最高益 予想
コード 銘柄名 増益率 25年3月期 24年3月期 連続期数 PER
<3923> ラクス 60.4 9001 5610 2 45.9
<7550> ゼンショHD 20.8 61500 50913 4 26.8
<6503> 三菱電 17.5 430000 365853 2 18.6 *
<3099> 三越伊勢丹 15.2 69000 59877 2 20.7
<6201> 豊田織 14.8 355000 309190 4 17.6 *
<4088> エアウォータ 13.9 76000 66712 2 10.1 *
<4733> OBC 12.7 22400 19869 2 33.1
<9009> 京成 12.6 58100 51591 2 20.0
<6869> シスメックス 10.6 82500 74600 4 30.8 *
<4307> 野村総研 10.0 129000 117224 4 27.4 *
<8088> 岩谷産 10.0 72800 66202 10 9.6
<9719> SCSK 9.6 63000 57459 5 20.5 *
<2267> ヤクルト 9.1 86500 79300 4 16.1
<6005> 三浦工 9.0 29200 26789 4 14.7 *
<9989> サンドラッグ 8.6 45300 41728 2 15.2
<4684> オービック 8.4 88000 81151 13 28.8
<6594> ニデック 8.4 220000 202919 2 27.8 *
<6370> 栗田工 7.9 45000 41686 6 23.1 *
<5802> 住友電 7.7 232000 215341 2 13.2
<2181> パーソルHD 7.7 52700 48926 2 15.4 *
<3092> ZOZO 7.4 64200 59764 5 24.0
<6406> フジテック 6.9 20000 18717 2 20.7
<3289> 東急不HD 6.4 117500 110391 3 10.8
<7735> スクリン 6.1 100000 94279 4 21.1
<9697> カプコン 6.0 63000 59422 8 24.5
<8279> ヤオコー 5.6 30500 28877 36 19.1
<3774> IIJ 5.4 30500 28934 6 19.6 *
<1969> 高砂熱 5.2 27500 26150 2 18.1
<4732> USS 5.1 52200 49654 4 17.5
※経常利益の単位は百万円。
※連続期数は同一会計基準における期数。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース